アラスカ生まれのバイクパッキングというカルチャー。旅をしながら軽快にオフロードを駆け抜けるためには、軽量なアイテムをバイクのどこに積むかがカギだった。日本におけるバイクパッキングの第一人者である北澤肯さんに自然の中を駆け巡るためのコツを聞いた。
重い物はフレームバッグで低重心化
水や工具など、装備の中でも重量があるものはできるだけ前三角に装着したフレームバッグに入れる。これによって車体の重心を低く保つことができる。荷物を積みつつ、走行性能を出来る限り犠牲にしないというバイクパッキングの基本的な考えのひとつがこの低重心化だ。
小型サドルバッグで安定のオフ走行
ハードなオフロードを走行するときは、シートポジションを下げるとより安定する。そのために、サドルバッグは極力小さいものに。キャンプ場まで開けないので、ビビィサックやマットなどの宿泊装備を入れている。ここに入れるためにマットをウレタンからエアー式に変更。
アクセス頻度で収納場所を変更
バイクパッキング用バッグは、本場アラスカ生まれのREVELATE DESIGNSのものを愛用している。スマホや行動食など、頻繁に取り出したいものは、ステムバッグに収納。予備のチューブはフレームに直づけ。アクセスする頻度も考慮に入れて収納場所を決めている。
軽くてかさばるものはフロントに
防寒着やテントなど、軽いけどかさばるギア類は、大型のフロントバッグにまとめて収納している。ウレタンマットを使用する場合は、それらをマットでロールしてハンドルに取り付けるという方法もある。移動中は付けっぱなしなので、テント場で使うもののみを入れる。
小型フロントバッグには貴重品を
フロントバッグ(大)の上には小型のフロントバッグを取り付けている。この中には、ヘッドランプやポインズンリムーバー、救急キットなどを入れている。バッグごと取り外ししやすいので、財布などの貴重品をいれておき、バイクから離れる際に持ち歩くのにも向く。
その日に使うものは背中へ
背負うバックパックはPatagoniaのナイン・トレイルズ・パック 28Lを使用している。お昼ご飯やクッカーなどはここに入れて持ち運ぶ。普段はアルコールストーブなどの軽量なものをチョイス。クッカーがジェットボイルなど重いものになる場合はフレームバッグに収納する。
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