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「マフェトンが『高みへの到達に近道はない』と教えてくれました」

最後ははるちゃん。女性ならではの体調の変化についてや、マフェトンを続けて得られた大きな変化を2つあげてくれています。着実に成長を続けている彼女のメッセージには、強い説得力があります。

「この企画に参加する以前は心拍数を上げないように走るなんて、きっとすごくつまらないトレーニングなんだろうなと思っていました(笑)。ただ、実践するのは今回が初めてでしたが、マフェトン理論の効果や意義については十分に理解していたので、“ちゃんとやる”決意をするために応募した、という感じです。

実際にトレーニングを始めると、設定心拍内で走るためにはいろんなことに気を遣わなくてはならず、想像していた以上に充実感のある練習であることがわかりました。私のメインのトレーニングは通勤ランです。よっぽど帰宅が遅くならない限りは会社から家までの約10㎞を仕事帰りに走ります。ゆっくり走っていると帰宅が遅くなってしまうため、少しでも心拍数を抑えたうえでペースを上げるにはどうしたら良いか日々考えながら走りました。無駄なエネルギーを使わないように、姿勢を意識することや、道路の傾斜、風向き、呼吸法など、心拍数が上がる要因をあれこれ考えているとあっという間に1時間が経過しており、とても頭を使うトレーニングだなと感じたのを覚えています。

そんな中で、これは女性ならではですが、ホルモン周期によって設定心拍で走れるペースが変わることに気づきました。実際にデータにしてみると一目瞭然。エビデンスと照らし合わせても合致することが多く、非常に納得がいきました。私の場合、最もパフォーマンスが高い周期とそうでない周期で、1キロあたり1分近くペースが異なります。これまではペース重視のトレーニングをしていたので、ホルモン周期によっては体に大きな負荷をかけてしまっていたという気づきになりました。そういう意味でもマフェトントレーニングは、体の状態に合わせて負荷を調整できる、非常によいトレーニングだと感じています。

グラフはこちらにまとめましたのでよければ見てみてください。

マフェトントレーニングをここまで続けてきて感じる変化はたくさんあるのですが、大きな変化は2つです。

1つ目は、少ないエネルギーで長く走れるようになったこと。コロナ禍に入る前ですが、トレイルでのロング走の練習を行ったときにそう感じました。これまでは1時間に1回200kcal程度の補給がセオリーだったのですが、その練習のときは8時間約40㎞、水分のみの補給で走れました。その後は4時間に1回100kcal程度。約90㎞を20時間かけて走りましたが、トータルのエネルギー補給は1500kcal程度でした。補給が少ないということは、胃腸が消化・分解をするためのエネルギーを必要としないため、走っているときの体の負担が減ります。100マイルレースのような長距離では胃腸トラブルがつきものですが、補給量が少ないということは胃腸トラブルのリスクを減らせるのではないかと感じています。

2つ目は、設定心拍で走れるペースが上がりました。目標とするタイムにはまだ遠いのですが、トレーニングを始めた当初は設定心拍で1㎞7分程度だったのが、調子がよければ6分を切るくらいで走れるようになっています。これはサブ4ペース。私はまだフルマラソンでサブ4ができていないので、これまでのフルマラソンでのペースをエアロビック心拍で走れるようになったのは、自分の中でかなり大きいです。もともと長距離が得意で『70㎞すぎてからが本番!』と思っていました。低心拍で走れるペースが上がったことで、レーススタイルに磨きがかかったのではないかと感じています。

最近ではフォームの改善にも取り組み始めました。腹圧が弱く、力が逃げてしまうような走り方で、ランニングエコノミーが低いと感じていました。私は安静時心拍が40と低いため、ここからさらにエアロビック心拍で走れるペースを上げるためには、ランニングエコノミーを引き上げることが重要と思って取り組んでいます。フォーム改善により体幹が安定したためか、下りの後傾姿勢も修正されてきました。下りでブレーキをかけてしまいペースダウンするのは課題のひとつだったので、まずはその点が改善されて一石二鳥と思っています。

マフェトンを続けて、手応えはかなりあったので、UTMFでの走りはかなり楽しみにしていましたが、実施しても『サポートなし』という方針が先に出ていたので、中止の発表が出された時は正直ホッとしました。なぜなら、この企画が発表されたときは二次抽選の結果待ちだった旦那さんが抽選にはずれてしまい、サポートしてくれることが決まっていたので。2人で目指してきた大会でもあったので、どうせ走るなら、サポートしてもらって一緒にゴールの瞬間を味わいたいな、という気持ちが大きかったからです。世界がこういった状況なので、中止の判断は致し方ないと思っています。

スピードこそありませんが、昨年も麓から忍野までで1000位順位を上げました。今年も自分よりスピードのあるランナーを後半のセクションでどんどん抜かして、追い上げていくイメージしかなかったですが、少し時間が経ったいまは、練習期間が1年延びた、ととても前向きな気持ちでいます。マフェトントレーニングを続ける中で、まだまだ伸びしろがたくさんあることに気づきました。というか、もっと高みを目指せるという希望が見えた、というのが正しいかもしれません。当初は35時間を目標にしていましたが、20位以内に入れば翌年の優先権がもらえるようですし、来年は『30時間切りを狙ってみよう!』と思っています。

自分の課題は明確で、とにかくスピードアップ。マフェトントレーニングのみを継続して、スピード練習をせずにどこまでスピードを上げられるか、まずはチャレンジしていきます。単純に計算して1㎞あたり1分速く走れるようになれば160分=約3時間速くなるわけです。それでもまだ2時間分足りませんが、他の課題をクリアしていけば、決して達成できない目標ではないのかなと。1年マフェトンを粛々と継続しながら、ランニングエコノミーの改善や、上りで心拍を上げない走り方を見つけることなど、定期的にテーマを決めて1つずつ克服していきたいと考えています。

新型コロナウイルスの影響により、周りのみんなは『山に行けない』『高強度のトレーニングできない』『グループランができない』など、いろいろ悩みがあるようですが、マフェトントレーニングをしている自分は、日々のトレーニングへの打撃はほぼありませんでした。私がやることは、心拍を管理して、1人で粛々と淡々と走ること。「マフェトンが『高みへの到達に近道はない』と教えてくれました」。『地味なことをコツコツと、淡々と、継続できるものが最後は勝つ』。来年のUTMFで、ぜひそれを証明したいと思っています。  ーーー 小倉遥

UTMFが今年開催されなかったことは残念でなりませんが、積み上げたトレーニングを生かすも殺すもこの1年をどう過ごすかにかかっています。再集結した時にどんな成長が見られるのか、3人にはこれからもいい準備を続けて、来年にぶつけて欲しいですね。

時間帯や走る場所による密の回避、マスクやネックチューブの着用、高強度トレーニングの継続による免疫力の低下など、ランニングは現在の状況下ではセンシティブなことが言われていますが、3人も語ってくれている通り、マフェトン理論はひとりでする、健康的に継続できるトレーニング、気負わずにできるトレーニングです。外出は制限されていますが、外で走るのであれば、また、何か新しいことに取り組みたいと考えているならば、ぜひマフェトンにトライしてみてください。

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