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続いてははしもっくん。フルマラソンではサブ3、ハセツネでもサブ9を達成している実力者が意外な苦戦を見せていますが、その理由はしっかりと理解しているようです。マフェトン理論に取り組む上で意識すべきことを的確にまとめてくれています。

正直、マフェトントレーニングでの効果を体感できておらず、思っていた以上に難しいと感じています。 今日までトレーニングを続けてきましたが、マフェトン理論の効果をしっかりと実感感できないままUTMFへ挑戦することになりそうだったので、中止の判断が下されて『自分にとっては良かったのかも』と内心思っています。これから書くことが、マフェトン理論を取り入れようと考えている人にとって参考になればと思います。

トレーニングは自宅周辺での10km~30kmのランニングか、職場からの帰宅ランが主体でした。帰宅ランは距離にして約20km。約3kgの荷物を背負った状態で行っています。そのほかでは週末にトレイルランへ出かけていました。追い込んだ練習はせず、心拍数がなるべく上がらないように心がけましたが、脂質優先へと体質を切り替える前に山へ行ったことがマフェトントレーニングの効果を妨げる要因になっていたかもしれません。まだ糖質代謝から脂質代謝へと移行する“脂肪燃焼のスイッチが入る感覚”“ずっと走り続けられるという感覚”が実感できていませんし、エアロビック心拍数での走行ペースの向上も今のところ見られず、むしろ表1のとおり、トレーニング開始から現在までで、走行時の平均ペースが遅くなっています。
自分なりに結果が出せていない要因は理解しています。


・走行中(特に終盤で)、気持ちよく走れるペースを維持したくなり、設定心拍を超えてしまう。
・荷物を背負ってや、普段のトレーニングでも登り坂を走ることが多く、心拍の急な上昇、また糖優先の代謝になっている可能性がある。
・ウォーミングアップとクールダウンが雑。
(まだウォーミングアップの有効性、効果をいまいちつかめていない。もう少しウォーミングアップに時間をかけること、エアロビック心拍数まで心拍をもっと丁寧に上げていくように心がけないといけないのかもしれない)。
・食事管理ができていない。糖質制限をしていない。
(朝、昼、夜お米が欠かせないこと。甘い菓子パンが好きでよく食べてしまうため、常に糖が優先になるのかも)。

など、マフェトン理論に対しもう少し丁寧に取り組まなくてはいけなかったと思っています。

ネガティブなことばかり書きましたが、うまくいってない中でもプラスに感じていることはあります。以前に比べ走行距離、運動時間が激増しました。企画参加によりランニングへのモチベーションが上がったこともありますが、表2のとおり、マフェトントレーニング開始以降、月間走行距離は毎月300kmを超えるようになりました。これまでは、ふくらはぎの肉離れ、アキレス腱炎、腸脛靭帯炎などの怪我があり、いつも脚を気にしながら走っていましたが、マフェトントレーニングを始めてからは、脚のトラブルがありません。継続してトレーニングできることで、何よりポジティブな気持ちでのぞめています。大会が1年延長されたことをポジティブに捉えて、上記した改善点をひとつひとつクリアにしていければと思っています。

具体的には、

<糖質 → 脂質代謝の移行に向けて>
・朝食前(低糖質状態)でのランニングの実施を継続する。
・糖質制限に挑戦する。(夕食にお米を摂らない等)

<エアロビック心拍数での走行ペースの改善に向けて>
・早く走りたい意識を捨て、丁寧なウォーミングアップを心がける。ペースを意識しないで走りこむ。
・高強度トレーニングを取り入れて、走行ペースは改善するか試してみる。

など。秋以降レースが行われることを想定し、短・中距離のトレランレースに向けて準備をしようと思っています。そのため一度マフェトントレーニングのみで続けていくことは一度リセット。平日はマフェトントレーニングを継続、週末は高強度トレーニングに取り組みます。追い込んだ練習とマフェトントレーニングの両立は可能か(いい変化は見られるのか)、再集合までの間に、試してみようと思います。

冒頭にも書きましたが、1年間トレーニング期間が増えて良かったと感じています。 大会中止の発表は残念でしたが、出走権が来年に持ち越しとなったこと。この企画を来年1月に再開してくれること。ランニングのモチベーションを保ち続けることができて、非常に感謝しています。1年後のUTMFでは当初の目標通り100位以内(次回の参加権ゲット)を目指します。

これからしばらくは家族や身近な人達の健康を第一優先に考え、メディアやSNSからの情報に振り回されず、自分の意志で冷静に考えて行動したいと思います。ランニングに関してはこれまでもソロで走ることが多かったですし、マフェトンはソロでのトレーニングなので影響はありません。自宅近くにもトレイルがあるので、場所に関しても問題ない状況です。ケガして医療機関に担ぎ込まれるようなことだけはないように注意して、来年のUTMFへ向けてトレーニングを続けていきたいと思います。    ーーー 橋本哲二

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