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クロカンのメリット

後日のランニング。山田さんに言われた「走る時もパワーポジションを意識してみてください」を意識し、走ってみました。着地した瞬間に体重を乗せ、腸腰筋が反応した瞬間に(無理にではなく)力を入れる(体重を乗せる)。そうすると逆足が自然と反応し、無駄のない走りができるようになる(感覚がある)。当たり前の動きなのですが、忘れていた動き。確かに力を入れずとも以前よりスピードを上げて走れるようになった感覚が生まれます。速く走ろうとするときにはやはり回転数を意識してしまいがちなのですが、それよりも一歩一歩力を入れる(体重を乗せる、脚に伝える)タイミングを意識することに意識が行くようになり、頭の中が「いかにリラックスするか」を考えるようになりました。

有酸素運動としてわずかな時間で心肺を追い込めるのはもちろんですが、ランナーにとってのクロカンをする最大のメリットは


・各部のポジショニングの意識が高まる(力を伝えるタイミングにより意識がいく)こと
・効率の良い二軸運動を身体が覚えること
・上半身と下半身の連動性が向上する(歩く、走るよりスキーはこの点がシビア。連動しないと全然前へ進めない)

ことなのだと思いました。身体の土台を整えること。そして思った以上にランニングに(強いてはランニングエコノミーの向上に)効果を発揮するという視点で、クロスカントリースキーはぜひオススメしたいアクティビティです。何より走りこまずとも(脚の筋肉を無駄に傷めずに)効率的に強くなれる。ジムなどのインドアトレーニングで汗を流すのもいいけど、大自然に身を置いて、眠っていた筋肉、関節の稼働を高められるのはポジティブな要素といえます。


「クロカンに限った話ではなく、クロストレーニングを取り入れることによって怪我もしにくくなると思います。ランであろうとバイクであろうと、同じスポーツにばかり取り組んでいるということは=同じ筋肉を使い続けているということ。オーバーワークした筋肉を休ませてあげながら、かつ違った部位を鍛えることができると考えれば、一石二鳥ですよね。

先に話したことですが、特にクロカンは究極の有酸素運動。これは渡部暁斗が言っていたことなのですが、彼もやはり様々なトレーニングを取り入れているんですね。その彼が競技を続けていくうえで大切に考えているのが有酸素筋持久力。有酸素筋持久力はアクティブに使った箇所しか向上しないと。

ランニングも全身運動ではあるんですが、アクティブに使っているのはやはり腰から下、極端な言い方ですけど激しく使っている筋肉は身体の50%です。クロカンは上半身もアクティブに動かすので、体全体の有酸素筋持久力を高めらることができます。そう考えれば、キリアンやグザビエがランニングと同じくらいクロカンを大切に捉えていることも理解できますよね。

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山田琢也

1978年生まれ。飯山南高校(現飯山)、同志社大学とスキー部に所属。社会人でスキーアーチェリーに転向し、プロとして3年間ドイツへ留学。2007年に行われたロシア世界選手権では優勝も経験。現在はトレイルランニングを中心に、様々なウィンタースポーツ、MTBにも取り組む。普段はスポーツハイムアルプを経営。「遊んでいたら強くなる」をモットーに、日々楽しみながらアウトドアスポーツの魅力を伝える。

スポーツハイムアルプ
〒389-2303
長野県下高井郡木島平村上木島3100-5
TEL:0269-82-4141
最大宿泊人数:65名
チェックイン:14:00以降、チェックアウト:10:00
宿泊料金:¥4,500(素泊まり)〜¥9,000(1泊2食付き)※税別
クロスカントリースキーレンタル料金:スキーセット¥4,400(半日)〜¥8,800(3日)※税込、板のみ、ブーツのみ、ポールのみの貸し出しあり

https://sportheim-alp.com/ski_school/