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東京マラソンは市民ランナーの部が開催キャンセルとなったため、Tracksmithは次に語られる市民ランナー向けのサービスと、ポップアップストアのオープンを取り止めた。東京マラソンに合わせた限定の「東京コレクション」はオンラインのみでの販売となり、その売り上げの20%を、非営利団体Direct Reliefに寄付し、コロナウィルス対策に従事する医療関係者をサポートするという。対岸の火事としてではなく、来日予定だった日本とブランドとして積極的に働きかける姿勢には頭が下がる。下記インタビューは日本出店のキャンセル前に行われた。

OYM:なぜこのタイミングでの東京でのポップアップ出店を決めたのですか?

テイラー:ボストンと東京の間には、特別なつながりがあるんだ。青梅マラソンがあるよね? ボストンマラソンのオーガナイザーであるBAAが青梅マラソンのグループと仲が良くて、ボストンの勝者が日本に招待される、なんて交流がある。そして東京マラソンや福岡国際マラソンの勝者はボストンマラソンに招待される。そんな歴史があるし、なんといってもボストンでは過去に日本人ランナーが優勝している。それが私たちのインスピレーションにもなっているんだ。

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Tracksmithが刊行するプリントメディア『METER』の表紙に、ボストンマラソンを制した川内優輝がフィーチャーされたことも

その他の観点でいくと、駅伝レースの文化がある。出雲駅伝には日本中の大学チームが出るけれど、アメリカのアイビーリーグ卒業生からなる選抜チームも1チーム招待される。私自身は出雲を走る幸運には恵まれなかったが、多くのチームメイトが出雲駅伝を走っているんだ。2014年にはうちのスタッフも出場したし、そのときにはフォトグラファーも派遣してレースをドキュメントした。私たちのシングレット、VAN CORTLANDT SINGLETやそのほかのアイテムにはタスキのデザインを用いている。その裏にあるインスピレーションはいくつかあるんだけど、そのひとつは駅伝競走のタスキからなんだよ。

日本における長距離走、その物語と伝統、遺産は他のどの国よりも強いものだ。特に、駅伝レースを走る人々が近くにいるからなおさらそう感じるのかもしれない。それは常にインスピレーションの源泉だ。ブランドが始まった初期の頃から、ポップアップストアをやるアイデアがあった。最初の頃はほとんどアメリカ国内で、昨年はロンドンマラソンのタイミングで外国で行った。だから今年は東京だ。もちろん東京マラソンの週末にやりたいと思ってね。私たちは各地のメジャーマラソンに合わせてポップアップを開いているからね。だからニューヨーク、シカゴ、ボストン、ロンドンときて、これから東京だ。そして願わくば、この秋にベルリンでポップアップをやりたいね」

OYM:メジャーマラソンでのポップアップストアでは、完走した人が自分のタイムをスタンプして記念品にできる「フィニッシャーズポスター」のサービスを無料で提供していますけど、東京でもやるのでしょうか?

テイラー:フィニッシャーズポスターはレース毎に重要な存在になっている。私たちが最初にやったのはボストンでだったけど、まぁお察しの通り、私たちはまだマイナーだったのでそんなに多くの人が来たわけじゃなかった。でも反応の良さには手応えを感じたので、翌年もやったんだ。するともっと多くのランナーたちが来てくれた。その後ニューヨーク、そしてシカゴでもフィシャーズポスターを提供した。メジャーマラソンを完走すること、それは素晴らしい瞬間だ。それが自己記録を更新できなくても、思うようなレースにならなかったとしても。ランナーはそんなレースのことを記憶にとどめたいと思うはず。

だからフィニッシャーズポスターはすごくいい取り組みだと思う。ここにはパーソナライズされた記憶が残るんだ。店に来て、タイムを、例えば3時間10分45秒と告げ、私たちはポスターに手でスタンプを押し、乾かす。ランナーはこの週末にきっとメダルやTシャツ、その他の記念品を手にすることになるだろうけど、それはそんなにあなた個人を証明するものではない。フィニッシャーズポスターを通じて、ランナーたちが本当に嬉しそうにしているのを今までたくさん見てきた。ポスターは無料だから、誰でも来店してゲットすることができるんだよ。多くの人たちが額に入れて壁に飾ってくれているみたいだね。

 

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東京に出店するとアナウンスを出したとき、Instagramで他の5つのマラソンメジャーズのポスターを持っている人たちが現れ、東京が6つ目になると言っていた。マラソンメジャーズを走り、フィニッシャーズポスターを集めてくれている人たちがいるんだ。だから単に素敵な記念品ということより、ブランドとして、私たちにとってはカスタマーと1対1で触れ合い、彼らのレースがどんなだったかを聞き、祝福する素晴らしい機会なんだ。ポスターへのスタンプは、実店舗だからこそ実現する個人的な交流と言えるね」

OYM:どうやったらフィニッシャーズポスターをゲットできるのでしょうか? 事前登録が必要?

テイラー:「Webページに申し込みフォームがあるけど、これは事前にどれくらいの数をプリントするかを知っておくためのもので、何もしないでポップアップストアに来てもらえればOKだ。レース後、日曜日の午後と月曜日終日、ポスターがなくなるまでやっているよ。だいたいいつも2日目の昼時にはポスター終わっちゃうので急いだ方がいいね(笑) 月曜日の夕方16時だともうポスターが残ってないと思う。日曜日か、月曜日の午前ならきっと大丈夫だろう」

OYM:レース前のグループランニングもあると聞きました。

テイラー:「シェークアウトランだね。毎回のマラソン大会前にやっているんだ。東京にいるどんなランナーでも、前日のランに参加できるよ。どなたでも歓迎で、コーヒーやスナックを用意するつもり。おそらく3マイル(約5km)くらいのグループランになると思う。速く走るのではなく、みんなで一緒に走るのが主旨だ。ポップアップ近くの代々木公園で開催予定だよ。詳細はwebページを参照してもらえれば」

既報の通り、東京マラソンは市民ランナーの部が開催キャンセルとなった。残念ながらフィニッシャーズポスターを手にする機会も無くなってしまったが、また来年、2021年に再びこの機会が訪れることを期待したい。

Tracksmith

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