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OYM:Tracksmithのミッションは?

テイラー:「人々にランニングと恋に落ちてもらうこと。ミッションと考えると思い浮かぶのはこれだね。もうすでにランニングを愛している人になら、その関係がもっと深くなるようにしたい。以前はランニングを愛していた、という人は、きっとどこかで仲違いがあったのだと思うけど、再び戻ってくるように働きかけたい。

仮にあなたが35歳だとして、いままで違うスポーツをやってきたけれど今はランニングに夢中、ということもある。なぜなら、年齢を重ねるごとにチームスポーツは続けるのは難しくなるけど、ランニングは年を重ねても楽しめるものだから。そこにこそ、私たちのアプローチがある。私たちがストーリーテリングを重要視するのは、あなたを描き出し、あなたがより深くランニングと繋がるためなんだ。だからブランドとして写真には多くの時間と労力を割いている。私たちのミッションは、人々にランニングと恋に落ちてもらうこと、あるいはより深い恋をしてもらうことなんだ」

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OYM:それはファンランも、レースも、すべてのランニングを含みますか?

テイラー:「そうだね、ランニングのバックボーンがどんなものであっても、確実にランニングが自分のライフスタイルの一部、あるいは自分のアイデンティティの一部になると実感する一線がある。あなたはランナーですか? という質問に「イエス」と答えるようなね。そこに到るまでには様々なアプローチがあり、様々な動機があり、気づきがあり、発見がある。

健康フィットネスのために週に2回走っている人で私たちのウェアを買ってくれている人もおそらくはいると思うが、私たちがフォーカスしているのは彼らではない。だけど同時に、それはどれだけ速く走っているか、どれだけの距離を走っているかということでもないんだ。私たちにとって、さっきの質問に「イエス」と答えるマインドセットこそ尊ばれるもので、その人にとってランニングが重要であり、ランニングを大切にし、自分のライフスタイルとしている人、そんな彼らとブランドとして話し相手になってほしいし、より緊密でありたいと思っているんだ」

OYM:テイラーさん自身のランニングのバックグラウンドを教えてください。

テイラー:高校、大学時代とクロスカントリー、インドアトラック、そしてアウトドアトラックを走ってきた。大学を出てから、ロードを少し走るようになり、トラックも少々、そしてマラソンも数回走ったね。今私は42歳だけど、トレーニングの真っ最中で、少し距離を落として1マイルに主眼を置いている。昔はミドルディスタンスのランナーだったので1500mや5kmに打ち込んでいたんだけど、今また1マイルに戻ろうとしているってわけだね。仕事もあって、二児の父でもあるから昔よりも大変だけど、マスターズのランナーとしてレースするのは理にかなっていると感じている。今マラソンを走るために正しいトレーニングを積むのは難しい。でも1マイルレースの練習なら、トラックまではジョグで家から20分だし、厳しいインターバルを15〜18分走って、またジョギングで帰る、これはいいワークアウトだよ。マラソンだともっと多くの練習時間が必要になっちゃうからね」

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