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補給

水分補給は発汗量と同じだけ水分を摂取することだが、それには必ず一緒に塩分を摂取することが条件となる。

ご存知の通り汗には多くの塩分が含まれており、運動中は水と塩分の両方が体外に排出される。ところが、水分と塩分では水分のほうがより多く失われるため、体内では塩分濃度が上がり(浸透圧の上昇)、喉がよく乾くようになる。

ここで失われた分量の真水を飲むと、今度は運動前よりも体液の塩分濃度が薄くなり(浸透圧の低下)、身体は浸透圧を元に戻そうと、汗や尿で水だけを外に排出する。または、浸透圧が戻ったところで「もう飲まなくていいよ」と指令が働くようになっている。

つまり体液の浸透圧は元に戻っても、水分量は戻らないという現象が起きるのだ。

「身体が体液の浸透圧を元に一定に保とうとするのは、低ナトリウム血症を防ぐため。運動中にでる尿が無色だったり、異常なほど汗をかいていたりするときはこのセンサーが働いている証拠。体内の水分量を戻すには、吸収が早いとされる低浸透圧、いわゆるハイポトニック飲料を補給することが大切。おすすめは〈shotz〉の『エクストロライトパウダー』を500mlの水に溶かしたもの。あるいは1時間に1粒の塩熱サプリを口に含み、合わせて水を飲むという手段も。喉の乾きや汗の量によっては2粒に増やすなどの調整を」

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監修:齋藤通生

(有)ネオディレクション代表。ベスパエリートアスリートサービスとして活躍する栄養補給のエキスパート。山本健一や望月将悟、高村貴子など、トレイルランナーを中心にエンデュランス系レースで活躍するアスリートをサポートしている。レース前~レース中、レース後の食事と補給、また、日常の食生活からコンディショニングのプランニングに携わっている。