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やっぱり気になるシューズのハナシ

西本 今年は見ていると楽しいですね。もう1つ、設楽悠太選手でチェックしていることがあって……靴をようやく変えた。

ジェニファー 前は何だったんですか?

桃澤 ずっとヴェイパーフライ4%の初代だったんですよね。

西本 そうそう、最初のやつで、フライニットのシューズが出てもそれを履かず、最初のメッシュのアッパーのものをずっと履き続けていた。契約選手だったら提供を受けられるはずなのに。それが、ついにゴールドコーストで新しいシューズが解禁。ナイキ ズームエックス ヴェイパーフライ ネクスト%に変えて、それで2時間7分でボーンときた。ってことは、靴もアジャストできているってことですよね。今回はどれぐらいの人がネクスト%を履くか…。

ジェニファー やっぱり、皆さん、ナイキが多いんですか?

西本 全然違うメーカーの靴を履いていた選手でも、この1年で履き替えた選手は多いですよ。他のメーカーの契約選手も、ぎりぎりまで悩むのでは…。

桃澤 井上はずっとアシックス。あいつは貫くので、自分に合わないシューズは履かない。徹底していますよ。あいつは、自分の信じた道しか信じていない。

OYM──男子は、4強といわれる大迫選手、設楽選手、井上選手、服部選手の4人のうち3人がナイキですね。

ジェニファー 大阪国際もナイキが圧倒的に多かったです。

西本 上選手がボストンで履いていたシューズのソールが黒くマスキングされていたから、「どんなソールなんですか?」と聞いてみたら、「それだけはまだ教えられません」って。

ジェニファー カスタマイズしているってこと?

西本 東京オリンピックに向けて、新しいソールをアシックスは開発しているんでしょうね。写真を撮られても分からないように、ソール全体が真っ黒でしたよ。

桃澤 井上は、走り方がしっかり地面に着くタイプなので、ヴェイパーフライだと、感覚が違うのかもしれません。だから、アシックスをずっと履いているんでしょうね。その走りに合わせて、ソールも変えているのかもしれませんね。

西本 今回のMGCでは、東京オリンピックと同様のコースでデータが取れるから、各メーカーの東京オリンピックモデルが、このMGCでも投入されるでしょうね。

桃澤 今までのシューズって、必ずといっていいほど、ソールにグリップが付いていましたよね。でも、ヴェイパーフライには付いていない。ソールの厚さだけでなく、その点でもレースシューズの概念を変えた。でも、雨の中でも滑らないんですよね。けっこうグリップ力もあるんです。

ヴェイパーフライ、履きこなせている?

西本 ヴェイパーフライを履きこなしている選手と、履きこなせていない選手がいて、それは音で分かる。ヴェイパーフライは底が厚いから、接地するとバスンバスンと音がするんですよね。

ジェニファー 織田フィールドでその音を聞いてみたい。

西本 うまく履きこなしている選手は、トラックだとキュッキュッキュッって音がするんです。

ジェニファー 私、ヒールストライクなので、ヴェイパーは合いませんね。

西本 マイレージ(走行距離)が延びても、腰が落ちずに、キュッキュッキュッっていく選手が何人かいる。その代表格が設楽悠太選手。

桃澤 接地どうこうとかだけじゃない。よく見ると、骨盤、体幹部分がうまく使えているんですよ。みんな、フォアフットって言っていますが、体の中心部分をもっと見たほうがいい。骨盤や膝の使い方を。設楽選手も大迫選手も、コア部分の使い方がめちゃくちゃきれいじゃないですか。

OYM──やっぱり男子は、大迫選手、設楽選手、井上選手辺りの名前ばかりが挙がりますね。順当であれば、その辺りがきますか?

後編に続きます!

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