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ひとりが色んなスポーツをする時代に対応する

OYM:30種類というアクティビティの幅に驚かされますが、社内に各スポーツのスペシャリストがいるのでしょうか? それとも社外の協力者がいるのでしょうか?

ジェームズ:サイクリングから始まったStravaだったから、ランニングの機能を拡大するときにはランニングを熟知した人間を雇用する必要があったね。というのもランニングはサイクリングと比べて個人で行う傾向が強い。だからそれに合わせてプロダクトを進化させる必要があったんだ。そのために我々自身でリサーチを行い、アスリートがどんなモチベーションを持ち日々どのような生活を送っているのかということの理解に努めたんだ。

それぞれのアスリートにはそれぞれメインとするスポーツがあるけれど、その中には複数のスポーツを横断的に楽しんでいる人も多い、というのも発見だった。リサーチは自社で行いながらも、企業の協力も欠かせないね。例えばデバイスを製造している企業だったり、スイミングやクロスフィット、スキーなど特定のスポーツに特化したアプリを作っている企業とね。測定やログ自体はそういった企業の特化アプリを使ってもらって、記録として残すときにStravaのプラットフォームへと集約する、といった連携も行なっている。こうしたパートナーシップは非常に重要だと考えている。

Stravaで一番人気のないスポーツは?

OYM:ちなみにですが、現在Stravaの中で利用人数の少ない競技は?

ジェームズ:カヌー、あるいはアイススケートかな……? 他にも不人気種目の有力候補はあるけどね(笑) アイススケートは、登録してもらってもそれにまだ見合うメリットを提供できるところまで行っていないというのもある。

いずれにしてもすごく面白いのは、デバイスを使うことで様々なアクティビティの記録ができること。データとしてロケーションなど豊富な記録を残せるよね。それがストーリーとして残ることが大事なんだ。例えば私の場合、スキーを滑る時にはスピードなんて気にしない。それよりもその日の気温、雪のコンディション、どれくらいの時間滑ったのか、誰と一緒に滑ったのか、あるいはその日の写真。こういったことの方が私のスキーにとっては大切で、その意味でストーリーとしてもアクティビティを残せるというのが大切だと思う。

Stravaの考えるプライバシー

OYM:ストーリーを共有できる良さを持ちつつも、「非公開」の個人設定でStravaを利用しているユーザーも見受けられます。Stravaユーザーの公開/非公開アカウントの割合を教えてください。そしてその割合は、Stravaとしては想定の範囲内なのでしょうか?

ジェームズ:プライバシー設定に関しては、アスリート自身で選択できるようにしている。設定は3種類あり、まずは完全に非公開にすること、2つ目がフォロワーを選択してその決めた人だけに公開するもの、そして3つ目が完全にパブリックに公開するもの。それぞれの内訳の統計データを見せることは残念ながらできないが、こうしたプライバシー設定を強化していることをまずは理解いただきたい。

その上で1番のケース、完全に非公開という場合は、まさしく記録を取るためのジャーナルとして、それをもとにデータ分析をするツールということになる。これはこれで面白い使い方だとは思うが、他のアプリとそう変わらないと言えば変わらない。2番の限定公開や3番の完全公開で利用しているアスリートは、「リーダーボード*」や「フライバイ*」機能を公開することで、アスリート同士のコミュニケーションを楽しんでいると思う。

リーダーボード……特定のセグメントでの自身の順位が表示される機能
フライバイ……上空から自分や一緒に走った人が位置関係、進み具合を確認できる機能

とはいえ、全てを公開するのは憚れるだろうから、限定公開や完全公開に設定していても自宅や職場から決まった半径をプライバシーゾーンとして非公開にできる。プライバシーを守りつつ、オンライン上でのコミュニケーションが促進されるよう、利用者の便宜をはかっているよ。

Strava_CEO

指でなぞるだけで最適なルートを生成するサービスもローンチした

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