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良質な睡眠が疲労を回復させるというのは、いまや一般的な常識の範疇になっている。しかし、練習と睡眠を同じトレーニングとして対等に捉えられているのは一部のアスリートだけだ。社会で働いている以上、自分の意思に反して夜間にパソコン作業をしなければならないこともあれば、練習時間が取れず睡眠時間を削ることもしばしばある。その生活に適応する睡眠サイクルを作るにはどうすればよいのか。良質な睡眠をとるためのヒントを探る。

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良質な睡眠を取るためのヒント

(監修 菅原洋平(作業療法士、ユークロニア代表)/イラスト 鈴木暢男/文 黒澤祐美)

眠気によるパフォーマンス低下を防ぐには、先手を打って睡眠をとる『計画仮眠』が有効だ。作業能率を上げるほか、夜間睡眠の質を高める効果もある。日頃から意識的に計画睡眠を取り入れている人は、自分を覚醒に導く能力が高く、エンデュランススポーツに有効とされる多相睡眠も得意とされている。

計画仮眠は夜間睡眠から逆算して、7時間前までにとるのが基本。というのも、連続覚醒時間が長いほど深い眠りに入れるδ(デルタ)波が出るとされており、仮眠と本睡眠の間隔が短いほどδ波が出にくくなる。つまり、夜間の睡眠が浅くなるというわけだ。仮眠の方法は、椅子に座ったまま壁にもたれかかるなどして頭を固定し、目を閉じるだけ。時間は6〜15分。5分以下だと睡眠物質が取り除かれず、反対に15分以上だと深い眠りに入ってしまう。これも夜の眠りを妨げることになるため、寝過ぎは注意。

※2018/11/28発売mark10『RECOVERY FOR TOMORROW 明日のために本当の休息』転載記事

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