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サイクルウェアブランド『Pearl Izumi』の開発担当を務める佐藤充さんは、ロードバイクのみならず、スキー、MTB、登山、クライミングなど、あらゆるアクティビティに情熱を注ぐ、根っからのスポーツマン。休みの日にはどこか遠くに行きたくなって、「家でじっとしていられない」という、佐藤さんのスポーツライフヒストリーに迫ります。

(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)

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愛車にはつねにキャンプやスポーツのギアが積んであり、季節と天候に合わせて、アクティビティを楽しんでいる佐藤さん。生まれは東京ですが、スキー好きの親戚の影響で、物心ついた時から雪上を滑る楽しみにとりつかれ、高校生の頃にはモーグルにハマり、冬は雪山で、夏は室内練習場で、年中スキーに明け暮れていたそう。その後、19歳で初めて登山へ。ハードでタフな初登山で山の魅力にも目覚めます。


「初めての登山は今でも忘れられない。槍ヶ岳から大キレットを越え、穂高岳を踏破するルートだったのですが、今思えば初めての登山にしてはすごくハード、というか危険でした。そこに、テントも背負って行って、終盤に現れた20メートルほどの高低差を登る場所で、体力が尽きてしまった。けど、なんとか登りきって、体力に気力が勝った瞬間を経験しましたね。何かに挑戦するのが好きなんです。何目指してるの?って周りからよく言われるけど、自分でもわからない(笑)。やるなら一生懸命やりたいんです。」

もはや趣味を越えた領域でスポーツを楽しむ佐藤さんですが、高校卒業後はグラフィックデザインを学ぶべく専門学校へ進学、就職先に選んだのがPearl Izumiでした。そこで出合ったのが、MTB、そしてロードバイクです。

「MTBも面白いけど、ロードバイクは初めて乗った時、衝撃的でした。こんなに進むんだって。とにかく“遠くにいける”、この感覚がたまらないです。タイムを追い求める人もいるけれど、僕の場合は楽しく、遠くまで移動できることに魅力を感じて乗っていますね。会社でもロードに乗っている人が多いし、休みになると誰かしらが大会にでるとか、一緒に遊びにいこうという話になり、環境的にフィットしやすかった。」

サイクルウェアの開発を担当している佐藤さんにとって、ロードバイクは“仕事”でもあります。休日はもちろんのこと、平日も週に2回ほどは自宅から職場の両国まで、約20kmをロードバイクで通勤。サンプルを着てライドして、フィードバックをして、また次のサンプルを着てライド。その繰り返しによって、製品を進化させていく。仕事とスポーツの素敵な関係性についても語ってくれました。

「やるスポーツによって、マインドは変わってきますね。身一つで岩と対峙するクライミングにも夢中になるし、ギアやウェアがパフォーマンスに影響するロードバイクの精密さにも惹かれます。基本的に、身体を動かしているときはなるべく頭を空っぽにして、集中してる状態が望ましいですけど、ロードバイクは仕事に直結するので、乗りながら、ウェアの機能性のディテールについて“ここはもうちょっとこうしたい”とか色々と考えていたりもします。サイクルウェアに対して、自転車に関係ないスポーツから得た経験からのアイディアを入れたりすることもあります。自分のアイディアで驚いてくれたり、喜んでくれたりした時は、仕事でやりがいを感じる瞬間ですね。」

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【名前】佐藤充 MITSURU SATO
【生年月日】1972年10月17日
【職業or所属】Pearl Izumi 開発担当
【やっているスポーツ】ロードバイク、MTB、スキー、クライミング、登山
【HP or BLOG】 http://www.pearlizumi.co.jp/

お気に入りアイテム

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ビンディングシューズ 「P.R.O. LEADER III」(Pearl Izumi)
「足全体を“柔らかく”包み込みながら、しっかりとペダルへ力を伝えてくれます。私は比較的、甲高な足ですが、ぴったりフィットしています。日本人の足になじみやすいシューズだと思います。」