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この写真、美しい山の風景写真のようでいて、実はそうではありません。写真家・濱田祐史の最新作「Primal Mountain」のシリーズは、一見すると山のようでいて、実際は私たちの身近にある素材で作られたファンタジーとしての「山」を撮影したものです。

見るという行為は、ときとしてウソをつきます。これらの作品は僕たちに“見るという行為とは何か”をもう一度問い直すきっかけをくれるのかもしれません。光と影、日常と非日常、リアルとファンタジー。相反するもののようでいて、実は境界線が曖昧であることも事実。僕たちの生活の中にある「見て知ること」の大切さ、それをもう一度考えるきっかけとなる作品なのです。

さて、写真家・濱田自身、山を登る人でもあります。シリーズの制作過程では、モチーフとして実際の山があった時期もあったそうです。ただそれも模倣することで表現が制限されてしまう。今ではすべて空想世界の「山」として作家自らが山を作り、撮影をしているそうです。

現在、Photo Gallery Internationalにて開催中の濱田の個展では、この「Primal Mountain」と合わせて、「Pulsar」というシリーズも展示されています。この「Pulsar」では、身近にある何気ない場所を写真におさめ、事物そのものではなくよりその光に焦点を当てることで、意識しなければ通り過ぎてしまう美しい光景を描いています。「光」という具体的に目には見えないものを見てみたいという欲求から撮り始めたこのシリーズは、まさに光そのものをテーマとしています。

「Pulsar」シリーズで「見る」ことに向き合い作品を作る中で、2011年の東日本大震災が起こり、メディアやSNSから受信する情報と、能動的に体験し見つめている現状の差についてのテーマがより深く作家の中に根を下ろし、「Primal Mountain」に繋がったのだそうです。

展示の会期は、今月の29日まで。今週末の22日(土)には会場にてスライド・レクチャーも開催されます。

濱田祐史「Pulsar + Primal Mountain」
開催日:2013年5月7日 – 2013年6月29日
開催地:Photo Gallery International 
    〒 108-0023 東京都港区芝浦4-12-32
開館時間:11:00~19:00
土曜日 11:00~18:00
観覧料:無料
休館日:日曜日・祝祭日
関連イベント: 濱田祐史×DanAbbeスライド・レクチャー
2013年6月22日 16:00~*要予約
お問い合わせ先:
TEL: 03-3455-7827 / FAX: 03-3455-8143 / MAIL: info@pgi.ac
URL(PC):http://www.pgi.ac/
濱田祐史 公式HP
http://hamadayuji.com

(文 onyoumark編集部)

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