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昨年の夏にお届けした「early bird」=早起きのススメ特集にご登場いただいた引地海さんの連載がスタートします。 グリーンスムージーだけでなく、さまざまな食コンテンツのプロデュース、ディレクション、そして日常の一部となったランニングのこと。彼が今、考えていることが『アーバングリーンライフ』という連載に集約されていきます。

都会で気持ちよく暮らす、そのヒントを探す旅。
という目的がなんとなく漠然としている(あえてそうしたのだが)。
そのなかで唯一、明確な日課として自分に課したことがある。

ずばり、毎日10km走る、である。

最近マラソンにのめり込んでいる実兄の影響だ。
彼は、この世の全ては極めてロジカルに説明される、と信じて疑わない
いわゆる典型的な左脳型の人間である。

彼曰く、
「シンプルに物事を考えられるようにするには
無駄なことを考えられない状況を作るのが手っ取り早い。
そのために肉体を限界(極限状態)にまで追い込む。
そうすれば『無駄なことなんて考えている場合じゃない!』って
カラダ(脳)が勝手に反応する。」

なるほど。相変わらず極端な理論ではあるが、わかる気もする。
僕も最近、趣味としてランニングをしているのだが、
毎回、ちょっとキツいなあ、と思う時点を超えたあたりから
思考がすっきりしはじめるのがわかる。

それまで悶々と考えていた仕事の企画や悩み事が
「あ、あれ?え?これがいいに決まってるじゃん!」
という具合に、さらっと明確な答えが出てきたりする、、、こともしばしば。

兄とは別のタイプの、これまた極端な性格の人の話にはなるが、
映画「フォレスト・ガンプ」の主人公のフォレストが
自分の頭では解決(理解)できない困難に直面した際、
「なんか走りたい気分なんだ」と言って走り出すというプロットがある。
ちょっと大袈裟だけど、(しかも映画だけど、)なんかあんな感じ。

様々な思惑と過度な情報量によって装飾された物事たち。
それらを、ひとつの脳でシンプルに消化していくのは非常に困難。
それであれば、カラダ全体で考えてみよう。
カラダの一部である脳みそだけでなく、
カラダ全体をフル稼働させながら、考える。

その具体的な方法がランなのだと思う。

この旅を通して、ランニングは僕にとってもはや趣味ではなく、
日々に欠かせない貴重なひとりブレストタイムとなるのである。

という訳で毎日走っているのだが、
これが、まいった。全然考えられない。

目に飛び込んでくる景色を消化するだけで精一杯なのである。
そうだった。相手はアメリカ、ライフスタイル先進国。

理屈は通用しない。
左脳の準備はできていたのに右脳をガンガン攻められるのである。
早速作戦失敗。

その続きはまた次回。

引地 海(ひきじ かい)
1980年生まれ。思春期をアメリカ・カリフォルニア州サンディエゴで過ごす。広告代理店を経て現在は(株)THINK GREEN PRODUCEにプランニング・ディレクターとして勤務。映画フォレスト・ガンプを初めて観たのはアメリカにいる頃で、今頃になって名台詞「人生はチョコレートの箱、開けてみるまで分からない」の深さに気付いた32歳。
http://www.tgp.co.jp/

(写真・文 引地海)

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