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名前:エグゼクティブ・ボディ・チューニング 脳より身体を磨く人が成功する
著者:内田あや
発行:講談社
発売日:2012年4月25日
ページ数:135ページ
価格:1,470円
関連のスポーツ:オールジャンル

身体には"振り幅"があるということ。いい時もあれば悪い時もあり、そしてスランプもあります。同じ一人の人の身体ですが、その振り幅の間を行き来していて、その日の"調子"があります。私の仕事は、その振り幅の中でその日のベストな状態(Fine Tuned)に整えるお手伝いをすること。機械的に同じゴール(たとえば何分走るとか、腹筋を何回やるといったような)を目指すのではないーーーここがポイントです。
自らの身体観を見直すきっかけをくれるこの一冊の、とくに印象的な一文です。

たしかに、走るときは決まって何キロ以上、筋トレは最低何回やる、とまさに自分に課していたノルマが、実は単に機械的な、不効率的なものだったかもしれません。みなさんはいかがですか? むしろ、日々変化する身体と上手につき合い、効果的にスポーツやワークアウトを楽しむためには、まさに「振り幅の中でその日のベストな状態(Fine Tuned)に整える」という、ボディ・チューニングという考え方が必要不可欠なのです。

本日のMARK BOOKは、先日FEATUREにも登場したパーソナルトレーナーの内田あやさんの著作『エグゼクティブ・ボディ・チューニング』。STAYTUENDの連載しかり、onyourmarkではすっかりおなじみの彼女ですが、現在のスタジオ「as i am/apartment」をスタートさせる前は、なんと女性誌のファッション・エディターでした。

華やかかつ豊富なネットワークをもつ彼女のスタジオは、立ち上げ当初は“女性限定のクローズド”なものでした。それが数年前から徐々に男性顧客も増え始め、現在の顧客の男女比は半々。しかも男性顧客の大半が、世に言う“エグゼクティブ”と呼ばれる企業の社長さんや管理職につかれている方だとか。

ひと昔前なら、スポーツジムのマシーンでガシガシ筋トレをこなし、たくましい肉体美を求めていたであろう彼らが、突然、ジャイロトニック、ジャイロキネシス、リストラティヴヨガなど、いまですらユニセックスになりつつありますが、まだまだ一般的には女性的と言われるエクササイズに興味を持ちようになりはじめた、そこにこそ、この本が書かれるに至る書き手の動機が隠されています。

80年代的な「タフでマッチョなカラダ」から、現代は「強くしなやかなカラダ」へといった身体観を、彼女の実体験を通して紐解かれていくこの一冊。途中、内田さん自らのボディ・チューニングのHOW TOを写真付きで解説。締めにはワークアウトを継続させるためのマインドの持ち方にまで触れられていますので、ぜひ。

(文 mark編集部)