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例えば練習を重ねてきたマラソン大会の当日。ちょっと気合を入れて遠出するサイクリングの日。みなさん、スポーツをする時の"ここぞ"という時の勝負着の色って、何色ですか?もちろん好きな色の、気に入ったウェアを着るのもいいですが、迷ったら、赤を着てみるといいかもしれません。「スポーツをするときに着るのは、赤い服が好ましい」というダラム大学の科学者ラッセル・ヒルらの研究結果を紹介しましょう。
 
研究では、アテネオリンピックで行われた4つの種目(ボクシング、テコンドー、グレコローマンレスリング、フリースタイルレスリング)に注目(これらの種目は、赤か青の衣装どちらかがが無作為に割り当てられているということがポイントになっています)。服の色がいかに影響を与えたかについて、分析を行いました。
 
結果は、赤を身につけていた競技者が55%の勝率をマーク。さらに、実力に差がない試合の場合には60%と、赤を身につけた場合の勝率がわずかに高まったことが分かりました。
 
赤は一般的に「怒り」や「攻撃性」のイメージとして認知されているため、赤い衣類を着用することで対戦者を威嚇することにつながっていると研究者は指摘します。また、赤い色は男性ホルモンの一種であるテストステロンの分泌を促すことでも知られています。赤を着ると気分が高揚しやる気がみなぎるのはそのせいで、競技者の心理にもプラスに働きかけたと分析できるとのこと。余談ですが、動物界においても面白い研究結果が。識別用にと足に鮮やかな赤い色のバンドを取り付けた鳥は、他の鳥と比べて交配の確立を高めたそうですよ。これも男性ホルモンへの働きかけを裏付ける結果となっているようです。
 
また、テコンドーの審判に関する研究では、審判員に試合が収録されたビデオを渡し勝敗をつけてもらうという実験を行っています。実はこのビデオ、全く同じ試合の映像をデジタル処理し、赤い服と青い服と入れ替えたものが混ざっているんだとか。結果はやはり服の色を入れ替えると、同じ試合でも赤い服の人の勝率が高くなったとのこと。競技者ばかりではなく、審判する側の人にとっても、やはり赤い服に一定のバイアスがかかっていることも指摘されていました。
 
もちろん赤い色が100%勝利に直結する、というわけではありませんが、なんらかの心理的作用があることは数々の研究からあきらか。勝負の日の服装に迷ったら、赤い色のものを!やってみて損はないかもしれませんね。

nature より/リサーチ 佐藤美加)

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