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心に残る自転車旅行記といえば枚挙にいとまがありません。
 
例えば、劇作家の平田オリザさんが16歳で世界を旅した記録『十六歳のオリザの未だかつてためしのない勇気が到達した最後の点と、到達しえた極限とを明らかにして、上々の首尾にいたった世界一周自転車旅行の冒険をしるす本』。タイトル自体がその旅の果てしない長さを物語っています。
 
あるいは世界7カ国から集まった若者が、北極からアメリカ大陸を縦断して南極までを人力(その行程のほとんどは自転車でした)で移動した記録『この地球(ほし)を受け継ぐ者へ―地球縦断プロジェクト「P2P」全記録』は、当時23歳だった写真家石川直樹さんによる著書。彼はこの後エベレスト登頂に成功し、アルピニストの野口健さんが保持していた七大陸最高峰史上最年少記録を23歳という若さで更新したのでした。

こうして見ると若者が大人へと変わって行く過渡期にぴったりはまるのが『自転車旅行』である、という構図が見えてきませんか。
 
そんな若者の冒険心を満たす自転車旅行の記録を映像で表現した作品が生まれました。イギリスの若い従兄弟が世界33カ国を走破した記録『僕たちのバイシクル・ロード』です。
ー解説より
従兄弟のジェイミー・マッケンジーとベン・ウィルソン。イギリスの大学を卒業したばかりの2人はそのときまだ何者でもなかった。彼らは社会に出る前に、今しかできない、そして誰もやったことのない冒険へのチャレンジを思い立った。それは空路を使わない、海路と自転車での“7大陸走破”。一番の目的は世界を心ゆくまで見ること。それには自転車が最適だった。彼らはプロの冒険家ではなく、自転車の専門家でもなかった。長距離旅行をした経験もほとんどないまま、ガイドブックはおろか、さしたる大金も持たずに飛び出した彼らの旅は明らかに準備不足だった。しかし、彼らは湧き上がる冒険心をエネルギーに、持ち前のバイタリティで様々な困難を乗り越え、一歩ずつ夢を実現させていく。
 
メルボルンでは、資金不足に陥って、旅の過程を小冊子にして街頭で販売するという手段に打って出たり(冊子は予想を超えて1万部も売れ、資金を確保した彼らは旅を続行できたそうです)、ペルーではベンが頭痛を訴え、医師に髄膜炎と診断されて数週間の療養生活を強いられたり、といった波瀾万丈の旅が本人たちによる撮影と詩的な脚本によって表現されています。
 
旅だけでなく、映画までもDIYの精神で完成させたジェイミー・マッケンジーとベン・ウィルソン、彼らの『自転車旅行』を通したイニシエーションは見事に成功したと言えるのではないでしょうか。
 
記録
・自転車での全走行距離:8,000マイル(約12,875km)
・陸地と海を含めた移動距離:76,000マイル(約122,310km)
・飛行距離:ゼロ
・ベンのタイヤがパンクした回数:数百回
・ジェイミーのタイヤがパンクした回数:ゼロ
 
2人の記録
・2人の愛車=イギリスのソーン(THORN)社製レイブン(RAVEN)シリーズ
・撮影した映像30時間分
・2人がそれぞれ毎日500ワード綴った日記927日分
・毎日1枚ずつ描いた絵927日分
・毎日1編書いた詩。927日分
・撮った写真数千枚
・出発までに準備した資金:1人につき8000米ドル(または4000英ポンド)
・計画開始から準備が整うまで6カ月
 
訪れた国(33カ国)
イギリス/フランス/ベルギー/オランダ/ドイツ/ポーランド/ベラルーシ/ロシア/モンゴル/中国/ラオス/タイ/ミャンマー/マレーシア/シンガポール/インドネシア/オーストラリアおよびオーストラリア南極領土/ニュージーランド/チリ/ボリビア/ペルー/エクアドル/コロンビア/パナマ/コスタリカ/ニカラグア/ホンジュラス/エルサルバドル/グアテマラ/メキシコ/アメリカ合衆国/モロッコ/スペイン
 
訪れた大陸(全7大陸)
ヨーロッパ/アジア/オセアニア/南極/南アメリカ/北アメリカ/アフリカ
 
11月3日(祝・木) 東京都写真美術館ホール、銀座シネパトスにて公開
配給:エデン+シナジー・リレーションズ
(C)THE END PRODUCTIONS Ltd.

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