スカイランニング、という言葉にはなんだか壮大で、それでいて軽快な響きがある。聞くところによると、アウトドアランニングのひとつではあれど、「快速登山」とも訳される、登りと下りだけのレースだという。

今大会の主催者で、日本のスカイランニングの第一人者、松本大さんは、スカイランニングについてこう語る。

松本「簡単に言うと『快速登山』です。登山競走という言い方が日本には昔からありますが、これがスカイランニングというスポーツですね。ランニングといっても走るというよりは駆け登る・駆け下りるという垂直方向での速さを競うレースです」

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大会MCも務め大忙しだった松本さん

その発祥は80年代のイタリアにある。当時、世界の主要な山々はほとんど踏破され、多くの登山家たちは登るモチベーションを失っていた。「どこを」ではなく「いかに速く」登るかに注目したのがイタリアのクライマーたちで、最速記録を求めて登り始めたのだという。90年代には協会ができ、今日では世界大会が開催されるようになっている。

この日開催される上田スカイレースも、エリートカテゴリーは世界に繋がる公式戦。とはいえ、僕のような一般ランナーも参加できるカテゴリーもちゃんと準備されている。スカイランニングがどんなものなのか、実際に走って体感してみることにした。

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日本のスカイランニング中心地・上田

GW後半の5月4日(土)に開催された上田スカイレースは、年間5戦で争われるスカイシリーズの第2戦。とはいっても、シリーズランキングが重要になるのはエリートカテゴリーの選手。アウトフォアランニングの経験もない僕はもちろん「ノーマル」コースにエントリー。

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長野県上田市は、日本スカイランニング協会のお膝元でもあるいわばメッカ。前日には登りだけのレース「上田バーティカル」が開催され、地元の小学生を含む大勢の参加者で賑わったそうだ。この日は登って下る「上田スカイレース」に230名以上がエントリー。初開催の昨年よりも多くのエントリーを集めた。

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秋和コースと名付けられたノーマルカテゴリーのレースは、距離18kmで獲得標高2000m。…おぉ、思わず尻込みしてしまうプロフィールだけれど、エリートは25kmで獲得3000mだというから言葉もない……。

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image:www.uedavertical.com

(次ページ)快速(なつもりで)登山! しかし鬼門やってくる

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