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両モデルに共通する特徴は?

両モデルに共通する特徴としては、

・ベスト型ザック
・高い位置にフラスクホルダーがある
・手の届く位置に大容量のポケットを多数備える

が挙げられます。

・ベスト型ザック
背負うのではなく、ベストのように着るザック。背中に密着した高い位置に重心が来るため、重さを感じにくく、揺れにくく、走りやすいのがポイントです。ベスト型自体は2010年代前半から普及していましたから、もはやトレンドではなく定番と言っていいですね。

・高い位置にフラスクホルダーがある
ベスト型ザックの進化の中で一番の変化が大きかったのは給水方法でしょう。背中に水を背負うハイドレーションシステムから始まって、フロントボトルにトレンドが移行し、その後ボトルはソフトフラスクに進化しました。ソフトフラスクというのは、ハイドレーションと(ハード)ボトルのいいとこ取りをしたようなもので、ザックに装着したまま給水ができ、体に密着していても負荷が少ないため、近年のベスト型ザックの大半のモデルがソフトフラスクの使用を前提としています。

MARK GEAR by Run boys! Run girls!
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さらに、最近のベスト型ザックはソフトフラスクの保持位置が高めになっています。給水バルブ部分が口に近づくことで、給水がしやすくなるだけでなく、ザックの胸部部分スペースが空くため、ここを収納として有効活用するザックが増えてきました。

で、そのことが最後のポイントに関係してきます。

・手の届く位置に大容量のポケットを多数備える
UTMFのような100マイルレースでは24時間以上動き続けることは珍しくありません。そうすると、肉体の疲労や頭脳の疲労などが重なり、簡単な動作も上手にできなくなったり、面倒臭くてしたくなくなったりします。止まってザックを下ろすとか、小さいポケットに入れたジェルを出すとか、そういうことがしづらくなるんです。これって地味にパフォーマンスに影響します。

「ジェル食べたい、でも出しにくい脇のポケットだ、次に止まったら食べよう」とか「風が出てきたな、ウィンドシェル羽織ろうか、でも背面に入れてしまった、次止まったら出そう」とかってなり、補給とかウェア変更のタイミングを逃して、コンディションが悪くなるなんてことは意外とあるんですね。

また、疲れていなくてもいいリズムで走れている時って止まったりしたくないので、同じく、補給とかウェア変更のタイミングを逃しがちです。

僕は面倒くさがりなので、ザックのものを取り出しにくいっていうのがとにかく嫌で、その結果たどり着いたのが ”手の届くところにたくさんポケットのあるザックやベルトを使う” という方法でした。止まってザックを下ろすのはエイドか雨具の様な大きい荷物を出す時だけ、それ以外は全て動きながらストレス無く出し入れできる様にしたんですね。その結果、2015年のUTMB(170kmで獲得標高10,000m、世界最高峰のウルトラトレイルレース )を荷物周りのストレスなく完走することが出来ました。

ただ、この要件を満たすザックって、2015年の段階では僕の知る限り1モデルだけだったんですよ。

その際に重視したポイントが2つあって、まずは、胸部分のポケットが大容量であること。補給食のストックを入れておくことで、補給時のストレスを軽減。また、ゴミを収納したりもできますし、何より胸ポケットが大きいと携帯を入れる時便利です。”ザックで携帯どこにしまうか問題”抱えている人結構いません?

次が、背面に動きながら物の出し入れをできるポケットがあること。ここを抑えているモデルが結構少なかったんですよね。ただポケットがあるだけではダメで、動きながら後ろ手に物の出し入れができる、っていうのがポイントです。こういうポケットがあって便利なのがウェアの変更。ここにウインドシェルや軽量のレインウェアを入れておけば、動きながらのウェア変更が非常にしやすいし、またバンジーコードで止めるのと違って引っ掛けたり落としたりの心配も少ないんですよね。

で、今回紹介する2モデルは共にこの2つのポイントを満たしているんですよね。これはポケットマニアの僕としてもとても嬉しい。

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では、ここからそれぞれのザックを比較していきます。あらかじめ言っておくと、比較によってモデルの優劣をつけることが目的ではありません。というか見事に優劣がつかなかった(笑)。カタログスペックではわからないギア使用時のイメージを持ってもらって、皆さんに自分の好みに合いそうなザックを見つけてもらうことが目的です。

では次のページから各ポイント毎に比較していきます。

(次ページ)重さはどれくらい違うのか?

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SALOMON/ADV SKIN 12 SET

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