なんだかすごくスピードに乗って走れている。仕事納めも間近にせまった年末、気持ちも少し浮ついていて、職場から家までの8kmでいわゆる「帰宅ラン」をしてみたのでした。

浮わついている年の瀬の街。忘年会帰りの陽気な一団をひとつ、またひとつと抜き去っていく新宿。飛ぶように街を駆け、後景へと流れていく感覚が新鮮で、びゅんびゅんと心地よい疲労感を覚えながら走っていると、途中から右膝に違和感があり、次第にそれは痛みへと変わっていった。

家に着く頃には、息も絶え絶え、右足を引きずるような有様。ただ歩くだけでも痛い。この感覚は知っている……どうやら、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)を痛めてしまったようです。以前は左膝に出た腸脛靭帯炎が、今度は右膝に。前回の計測がはからずも暗示していた通り。そしてあまりにも痛くて、年末年始の走り込み期間はただ休養に充てて終わってしまいました……嗚呼貴重な練習時間。

筋肉が硬い!

あんまりに右膝が痛いので、治療院で診てもらいました。エンネ スポーツマッサージ治療院代表の中野さんは自転車ロードレースの世界では知らぬものはいない、本場ヨーロッパで活躍されてきたソワニエ(トレーナー)で、自身もフルマラソンサブ3ランナーという頼れる存在。陸上の実業団選手やトレイルランナーも多く診られているそう。中野さんの最初の一言は、「筋肉が硬い!」でした。



↑中野さんはランナーとしても憧れのサブ3

一般的な人と比べて僕の筋肉はとても硬く、柔軟性に欠けているとのこと。それにO脚がひどく、典型的なヒザを痛めやすい体質だということでした(かなりショック)。そもそもが自転車乗りなので、膝回りやお尻の筋肉が発達しておらず、ランの衝撃を受け止められる体ではないということでした(受け入れるのが辛い)。

もう東京マラソンは2ヶ月後に迫っているんです、どうしたらいいんでしょう? と泣きつくと、「とにかくゆっくりと、痛みが出ない速度で走り続けて、体をランナーにしていこう。でも痛みが出たら走らないこと」というアドバイス。腸脛靭帯炎の場合は、即効性のある治療というよりも、長い目で見て痛みの出ない脚・カラダにしていくのが結局は近道なんだそう。


中野さん自身も、筋肉が硬くヒザの痛みに悩まされた時期があったと言います。それでも地道に走り続け今はサブ3ランナー。焦るのが一番良くなさそうです。ここからひたすらゆっくりと走る日々が始まりました。

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