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目標に向かって、日々トレーニングを積むランナーたち。表彰台、自己ベストの更新、フルマラソンの完走。ニューバランスのNB HANZOシリーズは、それぞれのゴールを目指す日本人ランナーをサポートするべく誕生した。現代の名工、三村仁司氏が開発に携わったハイエンドモデルが注目を集めているが、改めてNB HANZOシリーズのラインナップの特徴を、ニューバランスジャパン フットウエアプロダクト部、ランニングチームマネージャーの武田信夫氏に聞いた。

(写真 吉野洋三 / 文 神津文人 / 協力 ニューバランスジャパン

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NB HANZOシリーズは、マラソンや駅伝などのランニング大会に挑むレースデイシューズという位置付け。コレクションにはサイレント・ハンターというテーマがある。

「サイレント・ハンターには、黙々と練習を続けたランナーが最後にレースで結果を出すことができる、大物を仕留めることができるという意味が込められています。アメリカではサイレント・ハンターというテーマでトラックスパイクを開発していて、隼(ハヤブサ)をモチーフとしたアイコンがつけられています。日本版のNB HANZOは基本的にロードレーサーになるのですが、日本的なサイレント・ハンターは何かということを考え、静かに素早く走れて大きな仕事するのは忍者だろうということで、忍者をモチーフにしたアイコンを採用しました」

足音を立てずに忍び寄る忍者は、おそらくフォアフットからミッドフットで着地して走っていたのではないかという仮説も、アイコンに忍者を選んだ一因。NB HANZOのネーミングは、忍者の名であることはもちろん、日本有数のランニングスポットである皇居に半蔵門があることも、理由の1つなのだという。

武田氏曰く「あらゆるレベルのランナーのレースデイの足元をサポートすることができる」NB HANZOシリーズのラインナップは全5モデル。1つ1つの特徴を確認していこう。

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NB HANZO V2 S ¥15,000(税別)

1分、1秒の短縮を目指すエリートランナーに向けて開発されたNB HANZO V2 S。SはSpecial Racerを表していて、ターゲットはフルマラソンで2時間30分以内を目指すランナーだ。三村仁司氏率いるM.Lab(ミムラボ)と共同開発されたモデルで、今作V2は、V1と異なる新開発のラスト(木型)を採用。甲周り、アーチ部のフィット性が前作よりも高まった。4mmだったドロップを6mmに変更し、爪先の巻き上げ部を調整したことで、指を使ってしっかりと乗れる設計になったという。また、V1では2層構造だったミッドソールはREV LITE RC(レブライト RC)を使った1層構造に。シンプルな構造になったことで、さらにナチュラルな乗り心地となった。

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反発性に優れたRAPID REBOUND(ラピッドリバウンド)と、REV LITEの2層構造だったミッドソールを、軽量性と反発性を兼ね備えたREV LITE RCの1層構造に変更。ナチュラルで滑らかな印象の走り心地となった。アウトソールには、スパイクのように粘り気のある特殊配合のラバーが地面をしっかりとらえて力強い蹴り出しをサポートするDYNARIDE(ダイナライド)を採用。スピードに乗ったランの際も確実な接地感を感じることができる。アッパーには三村氏が強くこだわった通気性と伸縮性を備えた新開発のメッシュ素材が使われている。高速走行時もブレがなく、高いサポート性を発揮。レース中もシューズ内がムレにくく、環境が快適に保たれる。

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NB HANZO V2 R ¥14,500(税別)

自己記録更新を目指すシリアスランナーをサポートするレーシングシューズNB HANZO V2 R。フルマラソンでサブ3を狙うランナーを想定しているものの、「神野大地選手が好んで履いている」こともあり、Sを選ぶかRを選ぶかはランナーの好み次第とも言える。NB HANZO V2 Rも、Sと同じラストを採用している。ミッドソールはREV LITE RCの1層構造だが、Sと比較するとやや厚さがあり、その分クッション性が高いのが特徴と言える。また、アッパーに関しては、通気性と伸縮性に優れた新開発のメッシュを採用した点は同様ながら、Sよりもサポートパーツが多くなっている。

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確実に地面を捉え力強い蹴り出しをサポートするDYNARIDEをアウトソールに採用している点はSと同様だが、そのパターンと、ソールに搭載されたサポートパーツの形状は異なる。Sよりもクッション性、安定性を高めた設計だ。ニューバランスとM.Labの共同開発で作られた新ラストは、エリートランナーからの評判がよく「足抜けが良いうえに、蹴ったあとに必要以上に足が流れないという声を頂いている」そうだ。スピードがほしいが、サポート性もほしい。そんなランナーは、NB HANZO V2 Rを一度試してみてほしい。

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NB HANZO C ¥13,000(税別)

フルマラソンでサブ4に挑戦したい。多くの市民ランナーにとって1つの大きな関門となるChallengeを支えるために誕生したのが、NB HANZO Cだ。抜群の軽量性を誇るREV LITEのミッドソール、中足部中心に足裏全体での着地を促すレスドロップのラストを採用。サブ4を目指すランナーに必要なスピードが出せるレーシーな設計となっているが、30km以降の苦しい局面にも対応できるようサポート性も備えている。足の内側への過度な倒れこみ(オーバープロネーション)を未然に防ぐために、踵部内側のミッドソールの硬度を高めたMedial Post(メディアルポスト)を搭載。ブーティー構造の採用によって、足がシューズ内でブレない点も魅力だ。

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前足部と踵部を結ぶアーチ部にT BEAM(T ビーム)を搭載することで安定性を高め、着地から蹴り出しまでの自然な足の動きをサポート。フォームが乱れがちなフルマラソンの後半を、足元でしっかりと支えてくれる。ライニングはブーティー構造になっているため、足とシューズの一体感が高く、足の動きに確実にシューズが追随してくれる。Date to Designから導き出され、シームレスに仕上げられたエンジニアードメッシュのアッパーは、通気性の高さと優れたフィット感が特徴。エリートランナーのロング走にも適したスペック。

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NB HANZO U ¥13,500(税別)

2018年にNB HANZOシリーズから新登場したNB HANZO Uは、1040という名で長く愛され続けてきたモデル。日本人向けの長距離マラソンシューズとして開発され、多くのランナーをフルマラソンのゴールへと導いてきた。5時間以上のタイムでフルマラソン完走を目指すランナー、ウルトラマラソン完走を狙うランナーをターゲットとしており、NB HANZO U UはUltraの頭文字をとったものだ。ABZORB(アブゾーブ)REV LITEの2層構造のミッドソールは、非常にクッション性が高く、長時間のランニング時も足へのダメージが少ない。接地面を広くとったアウトソール、オーバープロネーションを防ぐ、Medial Postの採用で、安定した着地をサポートしてくれる。

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優れたクッション性と安定性の両立を追求したNB HANZO U。サイドウォールは高めに設計され、足を包むようにミッドソールがカップ状になっている。大きめの外付けのTPU製ヒールカウンターが、踵をしっかりとホールド。シュータンとライニングが一体化したブーティー構造とともに、足とシューズの一体感を高め、着地時、蹴り出し時にシューズ内で足がブレるのを抑制する。エンジニアードメッシュのアッパーは、ストレッチ性、フィット性、通気性に優れ、足あたりがソフト。長時間・長距離に及ぶランニングの際も、足へのストレスが少ない。ランニングビギナーの最初の一足としてもオススメのシューズ。

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NB HANZO T ¥11,000(税別)

エリートランナーや部活生のトレーニング用として開発された、NB HANZO Tは、レースデイシューズであるNB HANZOシリーズの中では、少し特殊な位置付けのシューズ。レースでNB HANZO V2 SやNB HANZO V2 Rを着用するランナーが、日々の練習で着用するのに適している。ミッドソールにはREV LITE、アウトソールには耐摩耗性に優れたNdurance(Nデュランス)を採用。ランナーのスピーディかつセーフティな走り込みを支えてくれるはずだ。

NB HANZO V2 公式オンラインストア