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疲れない体、その核心は呼吸にあった!

Amexrun

山田先生は、「大会の1ヶ月前ですから無理は禁物です」と切り出した上で、体への負担が大きい筋力などのトレーニングではなく、呼吸法の改善が有効だと説きます。「今回お伝えする呼吸法は、ウォームアップにも、運動後にもいいんです。二酸化炭素を出す力がつくのですが、それはつまりたくさんの酸素を全身に行き渡らせることができるということです」

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確かに、持久系のスポーツであるマラソンにおいては酸素をどれだけ体に取り込めるかは重要。してみると、呼吸というのはものすごくキーとなる要素になりそうです。しかも日常、あまり意識していないところでもあります。そのキモは、お腹の圧力を高めながらの呼吸(IAP呼吸法)です。

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肺の下にある横隔膜を意識して、お腹に圧力をかけるようにして呼吸します。この呼吸法のトレーニングとして、

1. 横隔膜を腹部へ下げるように、4秒かけて息を吸う(お腹は大きく膨らむ)
2. 横隔膜を下げたまま6〜7秒かけて息を吐く(お腹は膨らんだままで、体を動かさないようにするのがコツ)
3. そのまま5秒静止

これを6セットで一回として、朝や走る前後、寝る前にやること。腹圧が上がり、体幹が安定して姿勢が良くなる効果をもたらすそう。よい姿勢になると中枢神経の指令伝達もスムーズになり、体にかかる負荷も低減。結果として体が疲れにくく、持っている筋力などのパフォーマンスを効率よく活かせるようになるのです。

呼吸法を変えるのは一朝一夕では難しいですが、毎日少しずつでもこのトレーニングを取り入れることで、一ヶ月で体質は変わってくると山田先生。「これはウェイトトレーニングだと思ってください」というアドバイスも。「続けることで脳がインプットして、自然にできるようになってきます」とも。

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筋肉を酷使したくないマラソン1ヶ月前からでも、体を変えることができる。東京マラソンに出場する人も、そうでない人も、トライする価値のある呼吸法のトレーニングです。正直なところ、お腹が膨らんだままを維持して息を吐くのはなかなか大変です。しかし呼吸を意識することで姿勢が良くなってきた実感があります。毎日少しづつでも続けると変化があります。

体のポジティブな変化は、大会に向けても前向きになれます。スタンフォード式の疲れない体づくり、みなさんも実践してみてはいかがでしょうか?

(文 小俣雄風太 写真 久恒杏菜)

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