(写真 依田純子 / イラスト 服部あさみ / 文 黒澤祐美 / 協力 THE NORTH FACE

THE NORTH FACEとonyourmarkのコラボによるROCK&RUN RETREAT CAMPが、10月20日(土)・21日(日)に開催される。本イベントの注目アクティビティの一つが「ROCK」、つまり外岩クライミングだ。一見ハードルが高いスポーツではあるが、その入り口は想像よりもはるかに手軽で、広い。そのことを証明すべく、モデル兼バリスタとして活動する信太美月さんがロッククライミングに挑戦する様子を追う連載をスタートさせる。ROCK&RUN RETREAT CAMPでは信太さんがスペシャルゲストとして登場し、実際に会場でクライミング姿を披露する予定だ。

連載第1回目は、クライミングの疑問編。クライミング初心者である信太さんがTHE NORTH FACEのプロモーション担当で、クライマーである永山貴博さんを訪ね、クライミングのイロハを教わった。

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「クライミング」の種類を知る

信太 そもそもクライミングって、室内のスポーツだと思っていました。ボルダリングジムの印象が強いからかな。

永山 インドアクライミングのほうが圧倒的に始めやすいので、そう思っている人は多いと思います。でも実際のフィールドは、インドアとアウトドアどちらにもある。スポーツの要素が強いのはどちらかというとインドアクライミングで、アウトドアで行うロッククライミングはカルチャー色が濃いのが特徴です。

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インドアクライミングの種類を細かく分けると、ホールド(壁に設置されたカラフルな突起物)を使って登る「ボルダリング」、壁にセットされているヌンチャクにロープをかけながら登る「リードクライミング」、そしてスピードを競う「スピードクライミング」の3種類。壁の高さはボルダリングがおおよそ6〜7mで、他の2種目は倍の15mぐらいあります。

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対してロッククライミングは、自らのテクニックと体力で登る「フリークライミング」がメジャー。「フリークライミング」をさらに細分化すると、ロープを使わない「ボルダリング」と、安全確保のためにロープを使う「ルートクライミング」に分けられます。信太さんが今回最終的に挑戦するのは、身ひとつで壁を登る最もシンプルな「ボルダリング」です。

ちなみに、岩の隙間やポケット、割れ目にナチュラルプロテクション(カムやナッツ)で安全確保をして登る「トラッドクライミング」や、一定の間隔、もしくはそのルートの冒険性が失われない程度に初登者が人工的に打った安全器具をつける「スポーツルートクライミング」なども「フリークライミング」の仲間です。

信太 つまり、外にある岩を、ロープを使わずに登るってことですよね?

永山 そうです。ボルダリング(bouldering)の語源となっているボルダー(Boulder)は、大きな岩石を指します。数分で登頂できて、なおかつ下にいる人間と普通に会話ができるぐらいの高さの岩。断崖絶壁を登るわけではないので、安心してください(笑)。とはいえ、ロッククライミングを始めるには最低限の知識とスキルが必要になります。順を追って挑戦するとして、最初はボルダリングジムで“壁を登る”感覚を掴みましょう。

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ボルダリングに適したウェアを選ぶ

信太 ボルダリングを始めるにあたり、事前に準備しておく必要があるものを教えてください。

永山 最低限用意するものは、“動きやすい服装”のみ。どのボルダリングジムでもシューズとチョーク(手につける滑り止め)はレンタルができるので、持参する必要はありません。ただしレンタルシューズはマナーとして靴下を履かければいけないので、薄手の靴下は用意しておいたほうがいいですね。

信太 動きやすい服装って、スポーツウェアならどんなものでもいいんですか?

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永山 ホールドは表面がヤスリのようにザラザラとしているので、軽い擦り傷ができることもあります。そういう意味では、長ズボンがおすすめ。なかでもクライミングパンツは180度開脚できる仕様になっているので、登っているときも足の動きを邪魔しません。それから、ボルダリングはランニングと違って汗をかかないと思われがちなんですが、登ってると案外息が切れるし、ジムの環境によっては汗もかく。だから、スポーツをするときの基本ではありますが、速乾性に優れたウェアが望ましいです。

信太 トップスはTシャツ?

永山 TシャツでOKです。ただ、綿100%で生地が硬めのTシャツだったりすると、腕を伸ばしたときに肩の部分がつっかかることもあるので、ラグランスリーブのものを選ぶといいかもしれません。プロのクライマーは袖なしで登る人も多いです。ボルダリングはおしゃれなスポーツという認識があるのか、最近はブラトップ+タイツの女性もよく見かけますね。そのあたりはもう好みです。

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信太 ほかに準備しておくことはありますか? たとえば、身だしなみとか。

永山 強いていうなら、爪は切っておいたほうがいいですね。深く切る必要も、マニキュアも落とす必要もありませんが、長い爪はホールドを握りこんだり、ふいに落ちたりしたときに引っかかって割れてしまう可能性があるので。足の爪も同様。クライミングシューズはつま先に力が入るように、少し指先が曲がった状態で小さめのサイズのもの履くので、爪が長いと隣の指に当たってすぐに痛くなってしまいます。

信太 バリスタをしているので、爪はもともと短いです。じゃぁウェアと靴下を準備しておくだけでいいんですね。こんなに気軽だとは思わなかった。勝手にハードルが高いスポーツだと決めつけていました。楽しみになってきた!

−次回はいよいよ信太さんが、ボルダリングジムでクライミング初挑戦。ジム選びのポイント、ジムのシステム、登り方のコツなどをお届けします。

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信太美月(しだ・みづき)
1992年、茨城県生まれ。日本女子体育大学卒業。表参道にある「LATTEST」でバリスタを務めながら、フィトネスモデルとして活動中。6歳から始めたクラシックバレエは17歳まで続け、学生時代には並行してバレーボールや陸上、水泳といったスポーツも経験。現在の趣味はヨガやサーフィンとアクティブな生活を送っている。