2018.05.18 - 07:00

練習を積んで積んで、積み上げる 下田裕太

(写真 依田純子 / 文 神津文人 / 協力 アディダスジャパン

学生駅伝ファンならずとも、青山学院大学時代の下田裕太選手の活躍を知る人は多いだろう。2年生からは、出雲駅伝、全日本駅伝、箱根駅伝の大学三大駅伝をすべて走り、箱根駅伝では3年連続で8区の区間賞を獲得した。2016年2月には東京マラソンに出場。初マラソンながら2時間11分34秒の好タイムをマークし、総合10位(日本人2位)でゴール。男子マラソンの10代日本歴代最高記録を更新した。

今春、青山学院大学を卒業し、GMOアスリーツに加入。新たなスタートを切った下田選手の視線の先には何があるのだろうか。

「社会人1年目、今できることを全力で」

寮生活だった学生時代とは異なり、現在はGMOアスリーツの練習拠点近くで一人暮らし。練習が生活の中心にあるとはいえ、出社日もある。新しい環境に慣れ、自分のリズムを作っていくことが大切だ。しかし、それだけにとらわれることなく、計画は練りつつも我武者羅さを忘れずにチャレンジしていきたいと下田選手は言う。今年の目標は、東京五輪の選考会である2019年秋に開催予定の「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)*」出場権の獲得だ。

*マラソングランドチャンピオンシップ……2020年の東京オリンピック日本代表選考大会。2019年の開催が予定されており、本大会に参加するためには2017-18シーズン、2018-19シーズンに対象となる予選レースで規定の順位およびタイムを満たす必要がある。

「社会人1年目ですし、難しい部分があるのはわかっています。ただ東京五輪に向けて、今できることを全力でやっていきたいという気持ちがあるんです」

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いつかは五輪に。できるならメダル争いを。そんな思いがあるから“東京”なのだ。

「今現在の自分は、2024年のパリ、2028年のロサンゼルスで海外勢と2時間6分を切るタイムで戦うイメージが持てません。おそらくスピードレースになるだろうパリの五輪は、仮に出場できてもメダル争いをするのは正直難しいでしょう。だから力が足りないのは承知のうえですけど、メダルを考えたら暑くてスローペースになりそうな東京が一番可能性があるのかもしれない。五輪で活躍したいなら、東京に全力で挑戦すべきなんじゃないかなと思うんです。とはいえ、そんなことはMGCの出場権がないのに考えても仕方がない。なので、まずはMGCの出場権を獲得するというのが今年の目標になります」

ターゲットとしているのは、8月26日に開催される北海道マラソン。

「8月の北海道マラソンはおそらく高速レースにならないと思いますし、僕は暑さをあまり苦手にしていません。だからチャンスはあるかなと思っています。ただ準備期間が少し短いので、仕上がり具合と相談して決めていきたいと思います」

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マラソンランナーとしての本格始動

大学2年時に東京マラソンに出場。男子マラソンの10代日本記録を樹立している下田選手。その時の手ごたえのようなものは、残っているのだろうか。

「2年も前のことですし、いわゆるマラソン練習をするというのは今回が初めてなんです。当時はマラソンに特化した練習はしていなくて、42kmも2本、それも1km3分30秒程度のペースでしか走っていません。青学の原監督の考えで、箱根駅伝で区間賞を獲るレベルの走りができるのなら、1km3分ペースで30kmは走れるだろうというのがあって。それぐらいの下地があって、残り12kmをどうまとめるかというイメージで走りました。

2時間12分程度を目標にしていたので、自分としては想定通りに走れたなというぐらいの感覚で。もちろん嬉しかったですし、大学を卒業した後もマラソンをやっていこうという決心がついたレースでもあります。ただ、繰り返しになりますけどマラソンに向けて本格的な準備をするのは初めてなので、結果を残すために必要な課題を1つずつクリアしていかなければという思いが強いです」

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フォームの修正、肉体的な構造の弱点補強。筋持久力、心肺機能の向上。「腐るほどあるんですよ」という課題を、いかに克服していくかを考えながら日々の練習に取り組んでいる。

「GMOでの練習は厳しい中にも自由度があります。監督と話をしながらですが、自分がやりたい練習があればそれができる環境なので、自分と向き合って自分に必要なものを模索していかなければと思っています」

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下田選手の試行錯誤を足元で支えているのが、青学時代から着用しているadidasのランニングシューズ。最近のお気に入りは、SolarBOOSTシリーズのフラッグシップモデルである、SolarBOOSTだ。

「僕はジョックをするときに履いているんですが、とにかくフィット感がいいんです。今までadidasのシューズはたくさん履いてきましたけど、このフィット感は最高レベルじゃないですかね。アッパーを足にフィットさせるためにプラスチック系のパーツをサイドに使うシューズって結構多いと思うんですけど、あれだと強くシューレースを結んだときに、足にあたるのが気になることありますよね。それが新しいテクノロジーによって改善されていて、凄くいいシューズだなと思います。かかとのホールド感も硬めでいいですし。ビギナーの方がマラソンに挑戦する用に開発されたという話を聞いたんですが、1km4分ぐらいまでペースを上げても快適に走れるシューズですね」

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ミッドソールに採用されているBOOST™️フォームとも、もう長い付き合いになる。

「初めてBOOST™️を使ったランニングシューズを履いたときは、それまで履いていたシューズと全然違ってびっくりしたんですけど、今はあの柔らかいクッション性と反発性に慣れてしまって。BOOST™️を使ってないシューズだとジョックしたくないぐらいですね」

強度の高い練習ではadizero sub2を、ジョックではSolarBOOSTを。シューズを用途に合わせて使い分けながら、まずは6月にある合宿でしっかりと走り込む予定だ。

「僕は練習を積まないと走れないタイプなんです。去年の全日本大学駅伝の時も、出雲駅伝の後に10日ぐらい走れなくて。直前の練習が良かったから大丈夫かなと思ったら、本番ではうまくいきませんでした。故障明けで準備期間が短くても走れる選手もいますが、僕は違うので。練習を積んで積んで、積み上げていこうと思います」

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下田裕太(しもだ・ゆうた)

1996年3月31日生まれ。静岡県出身。青山学院大学卒業。
GMOアスリーツ所属。

自己記録
5,000m:13分53秒45
10,000m:28分33秒77
ハーフマラソン:1時間02分22秒
フルマラソン:2時間11分34秒

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adidas SolarBOOST シリーズ
adidas 「SolarBOOST」シリーズは、初マラソンに挑戦しようとするランナーに向けて開発されたコレクション。トップグレードモデルのSolarBOOST、ミドルグレードのSolarGLIDE、エントリーモデルのSolarDRIVEをラインナップし、「フワリと包んで、ピタリと離さない」フィット感で、初マラソンに挑むランナーを支える。詳細はこちら