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(文・写真/小俣 雄風太)

2018年のショップはモノを売るだけの場所じゃなくなっている。コトを起こせるか、そしてそこにヒトを巻き込めるかがショップの腕の見せ所だ。そんな中、onyourmarkの連載でもおなじみのいつも面白いコトを生み出している名古屋の自転車ショップ「サークルズ」が仕掛けるバイクパッキングツーリングが『RIDEALIVE』だ。

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元々は、サークルズのスタッフたちの個人的な楽しみだったツーリングに始まり、徐々に一般に参加者を募るようになったという。バイクパッキングのスタイルを提案し実践してきた同店らしく、現在は年間4〜5回開催され、バイクパッキングの今を知ることのできる貴重なイベントである。

未舗装路率70%! 豊かな自然の伊那谷でたっぷりMTBを楽しむ

2018年の第一弾は彼らのホーム中京圏を出て、長野県南部の伊那谷を舞台に開催された。伊那にあるショップ『クランプ』とのコラボ企画で、聞けばこちらも、地元に根付いたアウトドアアクティビティを提案する「コトを起こす」ショップ。この2店が全力で遊ぶというのだから、面白くならないハズがない。早速伊那谷へと向かった。

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2日間で伊那谷を遊び尽くす今回のRIDEALIVE。初日は、伊那谷をぐるりと回るMTBツーリング。先導役を務めるのは、長野県岡谷市出身で、自転車で世界一周を果たした冒険家小口良平さん。現在は長野県内のツーリングガイドを務めつつ、今冬の南極大陸遠征を目指す彼の穏やかな牽引に導かれ、総勢16名がペダルを漕いでいく。

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まず最初にたどり着いたのは、伊那谷を一望できる山頂。これから2日間を遊ぶフィールドを眼下に眺めると、いかに伊那谷が自然に囲まれた地域かがわかる。そして走ってみれば、行程およそ60kmのうち、未舗装路率は脅威の70%(!)というMTB天国。テントにシュラフにご飯をパッキングしたバイクでガタガタと未舗装路を走るのは、伊那谷のスケールと相まって冒険感を加速させる。

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標高の高い伊那谷では、平野部よりも季節の到来がゆっくりだ。4月の下旬でもようやく桜が咲き出したところで、ルートに沿って彩りを添える花の色が美しい。低地から来た身としては、春が2回来たようで嬉しい気持ちになる。クランプの自転車部長竹内さんが引いたルートは、グラベル(砂利道)あり、ダート(未舗装山道)あり、そして目の覚めるような眺望ありと、何回「伊那谷いいところだなぁと」と思ったかわからない。

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バイクパッキングの宿泊スタイルは、テントだけじゃない!

 谷間の夕暮れは早い。山の端に太陽が消えかけるころ、たっぷり登って下った一行がゴール地点に到着。RIDEALIVEはここからも楽しい。みんながいそいそとバイクを解き始めると、たちまちにそこはテントの展示場のようになってしまった。山頂に自分だけの城を立ち上げると、なんだか誇らしい気持ちになる。住宅街に肩身狭く建つ我が家よりも、この1畳あまりのテントのなんと堂々としたことか。

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それにしても城のスタイルは人さまざま。テントが圧倒的に多いけれど、ハンモックだけの人もいれば、自転車をペグにタープを張っただけ(!)の上級者も。道具の運び方、使い方、遊び方にも目を奪われっぱなしで、ライドが終わっても休むヒマのない楽しさ。夕食を準備する手際の良さも、それは見事というほかにない。乗って、食べて、飲んで、寝る。丸一日自然に抱かれて、生きていることを実感する。RIDEALIVEはまだ初日だ。

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<後編に続く>