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(文・写真/小俣 雄風太)

濃い前日から一夜明け、「RIDEALIVE 伊那谷」の2日目は早起きした希望者による、早朝の渓流でのテンカラ釣りからスタート。バイクに釣りの道具まで完璧にパッキングしたクランプのスタッフ鈴木さんが、手取り足取りテンカラ釣りの仕方を伝授してくれる。

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道具のミニマルさが改めて注目されているテンカラは、バイクパッキングとの相性も抜群で、クランプでも近ごろ釣り道具の扱いをスタートしたのだそう。山奥までMTBで走って行って、テンカラでイワナを釣り、それを川べりで焼いて食べる……楽しそうじゃないか。伊那谷での遊びの懐の深さを思う。

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朝釣り組が帰ってきて、テントを畳んだらクランプの店長武村さんによるMTBライドスクールが始まった。この日のメインに最高のダウンヒルが用意されていて、そこを安全に楽しく下るためにまずはスキルを身につけようというもの。一本橋やランプは走ってみると意外と難しい。武村さんのスムーズなライディングと自らを重ねようとするが、見るは易し行うは難し……。会場にはカナダのMTBブランド、コナの試乗車も各種用意され、バイクによる操作性の違いが体感でき、最新スペックを味わえるのもまた楽しい。

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今回の取材まで、乗ったことのあるMTBといえば26インチと時代が止まっていた僕も、コナを扱うアキコーポレーションさんのご厚意で貸していただいた29erのバイク HONZOには驚いた。障害物を苦にしない安定感と、エアボリュームのあるタイヤの安心感。カーボンフレームの軽さが上りだけではなく下りでも取り回しやすく恩恵を受けた。

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ひととおり体を動かしたら、いよいよこの旅のメインディッシュのダウンヒルへ。軽快に下るためにバッグ類はすべて外してのチャレンジだ。ドロップオフを越えて、ひたすら続く極上のシングルトラックに、全員がご満悦。ナチュラルなバームで加速したり、ジャッ、ジャッと落ち葉を搔きわけて転がっていくこの感覚に、MTBサイコー! と叫ばずにはいられない。残念ながら日本では走る環境や山をどう使うか、という問題からMTBがセンシティブな話題となって久しい。今回のRIDEALIVEではクランプの武村店長が地元自治体と連絡を取り、気持ちよくトレイルを使わせてもらえるよう手続きをとってくれたため、素晴らしい環境を気持ちよく楽しむことができた。

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ライドを終え、2日間の締めは市内の古道具屋「草の音」でのアフターパーティ。ここで出て来た食事は、伊那谷で採れた&獲れた食材にこだわったヤマドリ食堂によるもの。山菜やジビエなど、伊那谷の豊かさが輝く一皿。山の幸とはよく言ったもので、口に入れるとたちまちに広がる多幸感。ライドで伊那谷の地形と風景を知り、食でその豊穣を知る。文字通り全身で伊那谷を楽しんだのだった。

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そしてこのパーティでは、ガイド役を務めてくれた小口良平さんによるスペシャルトークショーも開催された。いわば極限のバイクパッキングを経験してきた彼の話すエピソードに、2日間のバイクパッキングを楽しんだ参加者は釘付けに。小口さんのエクストリームなエピソードに驚きつつも、ワクワクした眼差しを向けているのは、やっぱり自転車と旅が好きだから。この2日間は、みんなが冒険家だったのだ。笑いあり、驚きありの楽しい時間が続き夜が更けていく。

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まさにRIDEALIVEとは、乗ることと生きること。と伊那谷で見つけたり。

2018年のRIDEALIVEのスケジュールは公式ページからチェックできるので、バイクパッキングに興味のある方はぜひチェックを。

RIDEALIVE 2018