2018.03.06 - 12:51

雨の日も風の日も。
ランナーが選ぶGORE-TEX®︎プロダクト #01 牧野英明

ランニング、トレイルランニング、サイクリング、ファストパッキングなど、屋外でのアクティビティ愛好家に欠かせないのが、優れた防水機能や透湿性を発揮する機能素材のウエアリングだ。日進月歩するアウトドアウエア業界にこの春、画期的なテクノロジーが登場した。「防水・透湿・防風」機能で定評のあるゴア社が新たに開発したGORE-TEX®︎ SHAKEDRY™ プロダクトテクノロジーがそれだ。サブ3を目指すエリート市民ランナーが体験した、次世代の機能性をご紹介しよう。

(映像 上原源太 / 写真 古谷勝 / 文 倉石稜子 / 協力 日本ゴア

ファンランナーから、サブ3達成のガチランナーへ

セレクトショップのBEAMSに勤める牧野英明さんは、ランニング歴10年の市民ランナー。BEAMS社内に「ビームスランクラブ」を設立するなど、ランニングへの傾倒ぶりは自他共に認めるところである。現在は異業種のランナーが集まる「フィナム ランニング クラブ」、ストイックにスピードとスタイルを追求する「RED RUN CLUB TOKYO」にも参加、ランニングを中心としたライフスタイルを満喫している。

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「実は学生時代、陸上部に所属してトラック競技をやっていました。当時は陸上というと『ダサいスポーツ』というイメージを持たれることが多かったし、ウエアも選択肢が少なくて。むしろファッションの方が好きだったので、その時は本気になりきれず部活程度で終わってしまいました。ところが2008年、軽い気持ちで応募した東京マラソンに当選したことをきっかけに、久々に走ることになって」

フルマラソン完走に向けて10km程度の軽いジョギングを毎日の生活に取り入れるようになったという牧野さん。初レースで4時間そこそこという好記録を残せたこともあり、ランニングという競技へのハードルが一気に下がったという。体調管理にも都合がいいことから、年に1回程度、フル、もしくはハーフのマラソン大会に出場するように。社内でもレースに出てみたいというメンバーが牧野さんの周りに集まるようになり、次第に仲間と走る面白さを見出すようになった。

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「みんなで大会に出るとレース後もワイワイと楽しめますし、何より人と走ることで競争心が芽生えますよね。特に異業種のランナーが集まる『フィナム ランニング クラブ』に参加したことが大きかった。ランニングクラブって、初対面の人と顔を合わせる時はまず、フルマラソンのベストタイムを聞くのです。身なりや職種、会社名といったバックグラウンドではなく、タイムが自分の肩書になる。ファッションだけは一人前だった自分も、人さまの前に出てちょっと誇れる”肩書”を手に入れたいと思うようになりました」

ランニングが垣間見えるライフスタイルが、アイデンティティ

こうして、4年ほど前から真剣にトレーニングに打ち込むようになった。2015年には「誇れる”肩書”」として目標に掲げていたハーフマラソンでの90分切りを果たし、モチベーションは上がる一方。月間走行距離は時に300kmを超え、「RED RUN CLUB TOKYO」の練習ではスピードトレーニングにも積極的に取り組む。さらに禁煙し食生活を見直したことで、ベストタイムはさらに更新。いまではハーフ80分切り、「東京マラソン2018」では2時間52分というタイムを叩き出し、で念願の”サブ3”を達成した。

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「20代の初めから、ファッションが僕の生きがいでした。いろいろな服を触り、ファッションの背後にある物語を見聞きし、その経験を積み重ねてきた。ところがそのライフスタイルは激変し、今やランニングがその中心軸にあります」

自宅までの20kmの退勤ランを実践するようになってから、ワードローブも大きく変わった。「オンとオフ、日常とランニングがシームレスに存在する」という牧野さんのユニフォームは、いわゆるランニングウエアでなく、走りやすいウエアとシューズ。ストレッチ性があって動きやすいトップスやパンツ、ソールのしっかりとしたシューズさえ身につけておけば、日常の全ての瞬間をランニングの時間に充てられる。

「当初はザックの中に着替えやら何やらを一式揃えて通勤していたのですが、だんだんそれが無駄に思えてきて。別にトラック走ではないのだから、そのままのスタイルで走ってもいいじゃないかって。ランニングウエアでなければ走れないと思われるかもしれませんが、むしろいちいち着替える方が面倒だし、洗濯ものが増えて文句を言われるだけ」

デニムだってゆとりのあるサイズだったら問題ないし、一見、かっちり見えるスラックスだってストレッチが効いていればOK。こうして牧野さんのクローゼットには、すぐに走り出せるかという観点で選ばれたものだけが並ぶようになった。

「そう話すと、アパレルなのにファッションへの興味を失ったと思われるかもしれませんが、むしろランニングのエッセンスがにじみ出るワードローブが、いまの僕のアイデンティティになっています」

機能的なジャケットがあれば、ウエアリングはスマートになる

オンもオフも、シームレスに。そんな牧野さんのワードローブの主役に躍り出たのが、GORE-TEX®︎SHAKEDRY™ プロダクトテクノロジーを搭載したジャケットだ。通常のGORE-TEX®︎プロダクトは、表地とGORE-TEX®︎メンブレン、裏地の3層構造で仕立てられている。持続的な撥水の実現や、幅広い天候条件にも順応し高く信頼を得ているGORE-TEX®︎プロダクトテクノロジー。この3層構造こそが高い防水性と透湿機能の両立を叶えるカギだったのだ。ところがGORE-TEX®︎SHAKEDRY™ プロダクトテクノロジーは、表地を省いた2層構造を実現。2層になったことでカテゴリ最高峰の防水機能はそのまま、軽さと透湿性をさらに高めることが可能になった。

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「マットなカラーなので、セットアップのようなキレイ目のアイテムにも違和感なく重ねられるところがポイント。例えばタイドアップしたシャツの上にこれをレイヤリングして、その上にツイードのジャケットを羽織るなんて、すごくいまっぽい着こなしになりますよね。機能面でいうと、100g程度しかない上にパッカブルという点が気に入りました。常に携行できるから、いざという悪天時に頼りになります。大量に汗をかいてもムレを感じづらいのに、ストレッチが効いていて着心地はあくまでも軽やか。防水シェルにありがちな硬さや動きづらさもありません。防風性も高いので、さっと羽織るだけで冷えから身体を守ってくれる。僕は天気・天候に関係なく走るので、こういうハイスペックなウエアは、ことのほか重宝しますね。何枚も重ねて着膨れするのではなく、スマートなウエアリングを心がけたいから」

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日々進化するウエアとともに、牧野さんの走りもさらに向上している。昨年は前述の「ビームスランクラブ」の本気系ランナー5人と共に、企業対抗駅伝に出場。「ビームスなのに、ちゃんと速い」と評価されることを目標にトレーニングを重ねた結果、東京、大阪、愛知の3会場を合わせて1000以上のチームが参加するこの大会で、見事、14位という好成績を残すことができた。今年の目標はズバリ、8位入賞。ファッション、カルチャー、ライフスタイルのBEAMSはスポーツという価値観にも本気で取り組んでいることを証明したいと、メンバー全員、意気込んでいる。

「ランニングって面白いですよね。子どもから大人まで誰でもできるスポーツなのに、『最速』への正解はどこにもない。星の数ほどセオリーがあるのに、自分の答えは見つからない。だからみんな試行錯誤する。走り終えた後、そんなことを仲間と議論するものまた楽しい。だからいい年をした大人がどんどん、深みにハマっていくのではないでしょうか」

「簡単なように思えて、その実、すごく奥が深い」と牧野さん。取り憑かれたランニング熱は、まだまだ覚めそうにない。

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牧野英明(まきの ひであき)
1980年生まれ、BEAMSでEコマースを手掛ける傍ら、「ビームスランクラブ」リーダーとして社内のランナーを牽引する。「フィナム ランニング クラブ」、「RED RUN CLUB TOKYO」にも参加。「東京マラソン2018」で念願のサブ3を達成した。