サイクルウェアブランド「Pearl Izumi」が昨年結成した、トライアスロンチーム「PI Triathlon」。新たなスポーツコミュニティとしてトライアスロンシーンを盛り上げている彼らの活動を、以前からonyourmarkでお伝えしていますが、今回はその「PI Triathlon」の発起人である清水秀和さんが登場です。「Pearl Izumi」のマーケティング担当者であり、アイアンマン完走を目指すトライアスリート、そして二児の父親。仕事と家庭とプライベートの両立はどのようにしているのでしょうか? また、不健康な生活を見直し、現在のライフスタイルにたどり着くきっかけとなった、人生のターニングポイントについても話してくれました。

(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)

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幼少期からスイムクラブに通い、20代前半はスキーやサーフィンを楽しみ、アクティブに過ごしていた清水さんの生活は、社会人になり一変。大学卒業後、カメラマンを経験したのち、広告代理店に転職。多忙な業界での業務に追われるようになり、ストレスで心身のバランスが次第に崩れていく日々……、そんななか人生の大きな転機は訪れました。

「20代は忙しくてストレスで身体がめちゃくちゃでした。なんとかやり過ごしていましたが、30代で、父親と姉を癌で亡くしたんです。家族を二人も亡くして6人家族が4人になり、 “死”というものが一気にリアルになりました。それがトリガーとなり健康のことを考えるようになって、癌や免疫のこと、身体のことを調べていくうちにこのままではやばいなと。身体を動かすようになりました。昔、習ってたスイムをしたり、マラソンをちょこちょこやっていたんですが、結局30代後半でガッと体重が増えた。今より20kgも太ってたんです。その頃は毎日ものすごい疲労感を感じてました。そこでもう一度、真剣に健康になるということついて向き合って、スポーツが常にある生活を送ると決めたんです」

健康に生きるため、肥満解消に向けて一念発起した清水さんは、その決意から約2年後の2015年10月に初めてのトライアスロンレース(オリンピックディスタンス)に出場します。きっかけは、ダイエット仲間と「痩せたらトライアスロンでもやろう」と話したこと。20kgの減量にも無事成功しチャレンジしたトライアスロンに一気にハマり、次々とレースに出場していきます。1年目で、オリンピックディスタンスに4回、2年目でミドルディスタンス2回出場。そして、3年目の今年は、宮古島と佐渡で、いよいよロングディスタンス(アイアンマン)に挑みます。 “アイアンマン“と聞くと、その名の通り鉄人のスポーツというイメージが先行してしまいがちですが、「そのポテンシャルは誰にでもある」というのがアイアンマンのテーマであり、魅力なんだそうです。

「アイアンマンには、“Anything is Possible. “というテーマがあって、その意味は、何事を成し遂げるにも、ポテンシャルは誰にでもあるということなんです。アイアンマンの大会には、身体の不自由な方とか、目が見えない方とか、知的障害のお子さんと一緒に出場するお父さんとかもいます。たとえば全く走れなかった人でも、コツコツ頑張れば完走できるようになる。それっていいなと思って、トライアスロンを始めた頃に、4年計画でアイアンマンに挑戦すると決めました。トライアスロンは『自分との戦い』みたいに言う人もいますけど、僕はそういう感覚はあまりなくて、楽しくてしょうがないです。ただ、冷静に考えるならロングディスタンス完走に必要な練習量が足りてないので、そこは課題。でも、考えるのもまた楽しいんですけどね」

トライアスロンと出合い、清水さんのライフスタイルはさらに変化をとげました。「エンデュランススポーツに関わる仕事がしたい」という思いから、現職のパールイズミに転職。トライアスロンチームまで立ち上げてしまいました。

「トライアスロンをしているうちに、仕事とライフスタイルを一つに混ぜたいなという思いが強くなっていきました。まさかこんなに早くトライアスロンチームを作ったり、やりたいことをやれるとは思っていませんでしたけど、新しい人脈もどんどんできて楽しいです。スポーツをし始めて朝方になったのもあるし、一番興味のあることをやってるから、仕事のパフォーマンスも上がっていると思います」

仕事とプライベートがシームレスになったことで、トライアスロンづくしな生活を送っているかのように思ってしまいますが、何よりも優先したいことは“家庭”なのだそう。昨年、第二子が生まれ育児にも奮闘している清水さんにとって、家庭を尊重しつつアイアンマンにも挑戦することこそが「自分との戦い」なのです。

「家族を失った経験から、家族を最も大切にするということは生活の大前提。その上で、仕事でも夢を実現させて、来年からは1年に1回海外のアイアンマンにも挑戦したい。子育てしながらアイアンマンに向けての練習時間を捻出するのは結構大変で。最近は子どもが夜寝た後に走ったり、仕事を早く終わらせて帰り1時間泳いだり、最後の手はブース出展するレースに出場したりしてます(笑)。家族へのケアをきちんとした上で、仕事とアイアンマン挑戦も両立させることが、自分の戦いですかね」

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【名前】HIDEKAZU SHIMIZU 清水秀和
【生年月日】1975月3月18日
【職業or所属】Pearl Izumi
【やっているスポーツ】スキー&サーフィン(20代)、スイム&バイク&ラン(30代)、トライアスロン(3年)
【instagram】@kazukevinshimizu

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Pearl Izumi トライスーツ&On クラウドフロー
「記事で着用している自社のトライスーツは自身がウェア開発に携わり、チームでも着用している、心地良いウェア。On のクラウドフローはフィット感、履き心地がソフトで気に入っています」