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この秋、リニューアルしたTHE NORTH FACE の最上級ライン、SUMMIT SERIES。コアなアクティビティに特化したラインとして生まれ変わったSUMMIT SERIESのお目見えを記念して先日、「THE NORTH FACE SUMMIT SERIES EXHIBITION」が開催された。写真家の石川直樹さん、そしてアメリカから開発責任者のスコット・メリンを招き、SUMMIT SERIESの世界観を表現したイベントの模様をレポート。

(文 倉石綾子)

アスリートの経験が育んだウェア&ギア

「世界一の壁」と恐れられ、長年、難攻不落と思われたヒマラヤ・メルー峰シャークスフィン。そのダイレクトライン登頂という偉業を成し遂げたコンラッド・アンカー、ジミー・チン、レナン・オズタークの3人が選んだギアがSUMMIT SERIESである。自らもクライミングやアルパイン、バックカントリースキーといった山岳スポーツ全般を楽しむというスコットによれば、「SUMMIT SERIESこそ、THE NORTH FACEというブランドの目指すものの象徴」という。寒さ、豪雪、突風などアウトドアにおけるもっともシビアな環境を想定して生まれたSUMMIT SERIESは、必要最低限の装備で最大の機能を発揮するよう最新のテクノロジーを結集。さらにアスリートによる過酷な山岳環境下でのテストを繰り返し、その声をフィードバックさせた仕様になっている。

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「今回のリニューアルに際しては、コンラッド・アンカーらに協力してもらい、彼らとともに開発を行いました。一流のアスリートともに目指したのは、世界で最も先鋭的なアルパイン・システムの構築です。そのシステムはアパレル、フットウェア、ギアと多方面に渡り、ハードなコンディションのもとでの防護性や動きやすさといったコンセプトが貫かれています」(スコット)

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今回のSUMMIT SERIESのリニューアルにおいては、いくつかのセオリーをものづくりの根底に据えて開発を行ったという。
「まずは質実剛健であること。シビアな環境ではシンプルかつミニマルなアイテムが求められることから無駄なものを削ぎ落とすことを常に念頭に置いていました。無駄を省くことで使い勝手は向上するからです。これは“奇をてらわない”ものづくりとも言い換えられます。
次に、Kinetic Alpine Fit。ベースレイヤーからインサーレション、シェル、バックパックとレイヤリングしたとき、あらゆる動きを妨げず、摩擦を可能な限り抑え、身体にフィットして着用時のストレスを軽減する。そんなフィット感を目指しました。
全てのプロダクトは使用シーンや目的が明確であり、曖昧なものはありません。あらゆるタイプのアクティビティにおいて使い手のニーズに応えるデザインを採用しており、かつ、それぞれの機能やディテールが一定レベル以上の水準に達していると自負しています」

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最新のテクノロジーがもたらしたミニマリズム

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鮮やかなレッド、イエロー、ブルーなど、岩や雪とのコントラストを成す「マウンテンカラー」が採用されているSUMMIT SERIESのプロダクト。それらに搭載されたのは、ファスナーテープを排し、ファスナーの歯とファブリックが一体化したヴィスロン インテグラby YKK や、防水耐久性や耐風性、高い透湿性を誇る3 層のゴアテックスプロといった先鋭的な素材、ディテールだ。新しいテクノロジーを取り入れることで一つの素材、ディテール、デザインにいくつもの機能を持たせ、ミニマリズムを追求した。また、L1からL6と名付けられた6層のウェアをレイヤリングすることで、単品で使用する以上の機能を発揮するシステムを構築している。

「私たちが属するアウトドアの業界には華やかなショーやアワードといったものは存在しませんが、自分たちが開発した製品をアスリートが着用し、初滑降や初登頂を決めてくれたときはアワードをもらう以上の喜びを感じます」とスコット。新たなSUMMIT SERIESもスコットや開発チームにそうした喜びをもたらしてくれることだろう。

石川直樹さんが語る、美しい旅のシーンの数々

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イベント後半には写真家の石川直樹さんが登壇。17歳で初めて訪れたネパール、植村直己に憧れて20歳で初登頂したデナリ、北極圏や南極への旅のことなど、これまでの旅の軌跡を語った。
「世界各地の風景やそこで起きている現象を、自分の目で見、耳で聞き、身体で感じるために旅を続けている」と石川さん。昨年は20年ぶり・2回目となるデナリに挑んだが、それは20年に渡る旅を総括するような山行になったと振り返る。
「20歳のときは高山病でフラフラだった自分が、20年経って今度はソロでデナリを登る。荷物は全部ソリで引き、毎日ラッセルしながら進むというハードな行程でしたが、だからこそ20年間に培った経験や知識を噛みしめることができた」
道中、偶然にも以前K2を一緒に登った友人に行き合ったという。旅というのはこうした予期せぬ出会いがあるから面白い、とも。そのほか、イースター島やノルウェー、オーストラリアなど、数千年前の壁画を探して世界中を旅したこと、ナチュラルナビゲーションを実践するため太平洋の島々をカヤックで巡ったことなど、人類学や民俗学の知識をふまえた旅のストーリーで聴衆を魅了した。
トークショー後半では極地や高所へ出かける際の旅の装備についても言及。ヒマラヤ遠征を共にしたTHE NORTH FACEのシュラフやダウン、ストレッチフリースの製品など、石川さんの旅に欠かせないギアの魅力を語ってくれた。

過酷なマウンテニアリングに挑む全てのアスリートをサポートするSUMMIT SERIES。アスリートたちのこだわりが詰まったウェアを、ぜひ店頭で体感して。

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取扱店舗やサミットシリーズの特設キャンペーンサイトなどのチェックはこちらから
http://www.goldwin.co.jp/tnf/special/summit2017/