アウトドアライターという肩書きで、アウトドア媒体を中心にライターとして活動している、山畑理絵さん。セルフビルドしたログハウスを仕事場にして、趣味も仕事も、フィールドは山。なぜ、そこまで山に惹かれるのか? 山に囲まれた生活のワークライフバランスについて、聞いてみました。

(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)

Run Boys! Run Girls!

20代前半の頃、音楽プロダクションに就職し、埼玉の実家を出て上京。多忙な日々とのギャップを楽しめる場として、休日にはキャンプをしてストレス発散をしていたという山畑さん。勤めていた会社を辞めてから、実家に帰郷した際にふらっと立ち寄ったアウトドアショップが、山にどっぷりとハマるきっかけでした。「キャンプをもっと知りたい」という想いで、アウトドアショップで働くように。配属されたのは「登山」部門でした。“キャンプ好き”から、ハイカーとして、山に魅了されたわけとは?

「(勤め先のアウトドアショップで)ハイカーのお客さんたちが、すっごい楽しそうに山の話をしてくれるんですよ。それで、お店の先輩に山に連れていってもらって、一気にハマりましたね。もちろん最初は、ギアの知識を勉強するという目的もありましたよ。2泊〜1週間くらいの山旅に行くようになってからは、悪天候も経験するようになったことで、さらに山への気持ちが深まりました。自然界の一部にいるという感覚や、展望だけではない美しい景色。登山って、心身の健康という意味の気持ち良さもあるんですけど、それ以上のものがあるなって思ったんです。あとは、山の業界の人って、みんな良い人。世代やキャリアが違っていても、フランクに接してくれる人が多い。それも魅力ですね」

そんな山畑さんを、アウトドアライターの道へ導いたのは、2009年 皆既日食を観に行った奄美大島での出来事。テント一式を持って3週間滞在したという、その旅で、創刊当初の『ランドネ』に携わる編集者と出会い、販売員をしながら、ロケに同行してルポを書くというかたちで、キャリアをスタートさせたそうです。そして、4年前に、ライター業一本に絞ることに。好きなことが仕事になったおかげで、オンとオフの切り替えが難しいと感じるようになり、なんと、自宅の庭に、仕事場兼山道具部屋としてログハウスをセルフビルドしてしまうのです。

「フリーランスなので、衣食住のある空間で仕事をしていて、自分の中でのスイッチの切り替えが難しいと感じることがありました。仕事をより効率化したいと考えていた時に、知人がログハウスのキットを買って自分で建てたというのを聞いて、とても興味が湧いて、知り合いの編集者に話してみたんです。そしたら、『ログハウスマガジン』という媒体で、取材してもらうことになって、費用は自己負担ですけど、工務店さんを紹介してもらったり、外壁用の塗料を提供していただいたりして、勢いに乗れて(笑)ビルダーさんとふたりで建てました。広さは9平米くらい。大変でしたけど、積み上げる作業は10日間もかからなかったですね。山の中にいるときの感覚で、仕事が捗ります」

独自のやり方でワークライフバランスを保っている彼女、プライベートの登山は「晴天だけにこだわらない」というモットーがあるそうです。

「仕事では、基本的に晴れてる時に行きますけど、個人的に“雨”というものが好きなので、台風で危ないとかじゃなければ、わりと行きます。緑の森も濡れていた方が美しいって思うんですよね。もちろん、行動の制限や不自由さもありますけど、その不自由さが楽しかったり、不自由さのおかげで何気ないことに感謝できたり。表面的なことだけを捉えるのではなくて、物事を違う角度からも見れるようになったのは、山の世界を知ってからかもしれないですね」

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【名前】山畑理絵 RIE YAMAHATA
【生年月日】1986月10月3日
【職業or所属】アウトドアライター
【やっているスポーツ】登山(8年)、トレイルランニング(4~5年)、ボルダリング(4~5年)、スキー(3年)

お気に入りアイテム

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ホグロフス タナQSSシャツ(写真中央)
「速乾性があり、隠しジッパーポケットまでついて重量たったの60g台!! 軽く機能的で、シルエットも美しい。パーフェクトな山シャツです」