アクセサリーブランド「JAM HOME MADE」の名物プレスを経て、現在はトレイルランニングショップ「Run Boys! Run Girls!」「Trail Butter」のプロモーションも請け負うフリーランスPRに転身した水越正人さん。いかにして、ファッションの前線で活躍する業界人から、自他共に認める“トレランジャンキー”へと変化を遂げたのか。「このスポーツで人生が変わった」という、彼のトレランライフに迫ります。

(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)

Run Boys! Run Girls!

今では100kmを超えるトレイルレースを完走する水越さんですが、意外にもスポーツ遍歴は高校時代に本格的に始めたサッカーのみで、しかも2年で途中退部。大学に進学してもスポーツよりは、ファッションの魅力に夢中になり、卒業後は前職でもあるアクセサリーブランド「JAM HOME MADE」でショップスタッフとして働き始めます。卒業後はショップスタッフ、その後プレスリーダーとして、ブランドの顔としてブランドコミュケーションの仕事に従事。社会人になっても、スポーツといえばフットサルやダイエット目的のランニングを、ジムで少し嗜む程度でした。しかし2013年、ふとしたことがきっかけで走ることになった新宿シティハーフマラソンに出場したことから、スポーツが人生に関わるようになり始めます。

「ハーフマラソンの完走タイムは1時間50分台でした。何もやってない中でこれくらいのタイムで走れたことは、正直なところ意外というのが本音。小さい頃から運動は苦手だなあ、という認識だったので、ここで少し自信を持ってしまったのかもしれないです(笑)。それと同時に、ファッションWEBマガジン『フイナム』が2014年に立ち上げたラングループ『フイナム ランニング クラブ♡』のスタートのタイミングから参加。いろいろなバックボーンを持った人たちが集まって走ることで、多くの人と出会えることができてとても刺激になりました」

ランニングが日々のライフスタイルとして根付き始め、気がつけば興味の赴くままにレースにも出場し始めます。初マラソンを長野マラソンでむかえたのち、2015年には湘南国際マラソンを筆頭とした様々な42.195kmのレースに挑戦、完走します。さらに、走ることに没頭しコミュニティと密に接していく中で、“トレイルランニング”というキーワードに少しずつ触れることが多くなっていきます。

「鎌倉で開催されているトレランセミナーに行ったりして、カルチャーやHOW TOを学びました。これまで山登り自体もほとんど経験がなかったので、最初は本当に登りが辛くて……。ただ、それ以上に自然の中で走って、疲れることがこんなにも気持ちいいということが分かったんです。2015年には初めて『朝霧高原トレイルランニングレース』という22kmのショートレースに出場。正直登りはほとんどないくせに、体はまったくついていかずあちこちが悲鳴をあげましたが、ここでトレランが“キツ楽しい”スポーツであると確信。一気にのめり込んでしまいました」

水越さんは、翌2016年に驚異的な数のレースにエントリーします。その数、トレイルレースが12本、ロードレースが9本。スリーピークス八ヶ岳トレイルといったショートレース、SPA TRAILやIZU TRAIL JURNEYなどのミドルレースを次々と完走します。さらには75kmという距離設定ながら、完走率20%台というタフなレースOSJ 山中温泉トレイルレースも制覇します。翌年には初の海外レースVibram® Hong Kong 100 Ultra Trail® Raceにも挑戦。70km地点でコースロスト、精神的に追い込まれるもなんとか完走。20時間以内の完走者に与えられるシルバートロフィーも獲得しました。

「ファッションもそうでしたが、気がつけば好きなものに対して情熱を注げることが、トレランに変わっていました。だから、仕事も自分自身に情熱を与えてくれたトレランに、何か恩返しができるようなことをしたいと思うようになりました。トレランを愛する人は、総じてきどって格好をつけたりせず気持ちのいい人が多い。だから、コミュニティやギア、ショップなどを通じてこのカルチャーを、より多くの人に伝えていく“繋ぐ”役割を果たしていければと考えています」

trailbutter

【名前】水越正人 MASATO MIZUKOSHI
【生年月日】1980年8月18日
【職業or所属】フリーランスPR
【やっているスポーツ】ランニング、トレイルランニング
【instagram】@madsato

お気に入りアイテム

trailbutter

キャップとTrail Butter
「キャップは街でも着用できるような、いい意味でスポーツ感を感じさせないようなものがお気に入りです。Trail Butterは、個人的には保存もきくし、行動食ではかなり美味しい。即効性はないけどエネルギーが貯蓄できるのもいいですね」