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ミスマガジン2005でデビュー後、「王様のブランチ(TBS)」や「sakusaku(tvk)」などに出演。お茶の間タレントとしてのキャリアを持ちながら、“ランニングタレント”としても活躍するウルトラランナー中村優さん。出場したレースの数はフルマラソン22回、100kmマラソン2回。その出場レースすべてを完走している強者ですが、ランニングのモットーは「笑顔で楽しく、無理をしない」こと。記録や結果を求めない独自スタイルの原点に迫ります。

(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)

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中村さんがランニングをはじめたのは9年前。コニカミノルタランニングプロジェクトのナビゲーターに就任し、『ホノルルマラソン』に出場することになったのがきっかけでした。「どちらかというと走るのは嫌いだった」そうですが、ホノルルというロケーションに惹かれて、フルマラソン挑戦を決意。初めてのフルマラソンで、目標だった5時間切りを有言実行できたことは彼女の生活に新しい風を吹かせました。その後、3年間はレースにこそ出場しなかったものの、ランニングをライフスタイルに取り入れるようになっていきました。

「タレントという仕事上、自分の成長が目に見えて分かることがない、というか正解がないので、初めてのフルマラソン完走の達成感は、お仕事を始めてから久々に味わった感覚で感動的でした。初めてのレース以降 3年間は、レースのことは一切考えてなくって、家の近所を走ったりしていました。5kmとか10kmとか。フィジカル的なことよりも、どちらかというとメンタル的なことのために走ることが多かったですね。走っていると自分の中がどんどんクリアになって正しい判断ができていく感覚があるんです」

そんな中村さんは2011年、再びお仕事でレースに出場することになります。2度目のフルマラソン、サブ4.5を目指しますが、足を痛めてしまい目標タイムには及ばす。悔しい気持ちが「また挑戦する理由」へとつながります。それと同時に、このとき出会ったランニングプロデューサー坂本雄次さんを通して、ウルトラマラソンの存在を知ることに。ここから、彼女のウルトラランナーへの道のりが始まります。ウルトラへの準備として、次のレースに選んだのが、丹後ウルトラマラソンの60kmの部。はじめてプライベートで出たレース、長い道のりの中でフルマラソンとはまた違うウルトラマラソンの魅力に気づくことになります。

「一度、ひとりでやってみたかったんです。実は“関門”があるっていうのをそのときのレース中に知りました(笑)。途中でおじさんが教えてくれて、そのあともいろんな人に関門制限を聞いて完走できました。フルマラソンだと、競争意識もあるし、自分の目標に向かって黙々と走っている人が多いけど、ウルトラは仲間意識がわりとみんなにあるし、楽しみに来ている雰囲気が新鮮でした。私設エイドのおばさんと話をしたりとか、周りのランナーに自分からコミュニケーションを取りに行って孤独を紛らわしたりとか、もちろんしんどいんですけど、楽しかったんです。途中で100 km走ってる人にも会って話して、辛そうだけどどこか楽しそうでたくましかった。ランナーの年齢層も結構高いんですけど、私よりおそらく二周り以上ご年配の方が、ペースはゆっくりでもずっとイーブンペースで淡々と力強く走ってて、かっこいいなって思いましたね」

その後、NHK BSテレビ番組『ラン×スマ』のスマイルランナーとして、数々の大会に月1回ほどのペースで出場していった中村さん。足を痛めることも多々ありましたが、完走に執着するのではなくペースを無理せず「行けるところまで行こう」と思って走っているとゴールしているというのが彼女のスタイル。2014年に、同番組内で初挑戦したサロマ湖ウルトラマラソンでも、過酷な状況を乗り越えて見事にゴール! そのときの映像は、彼女にとっても視聴者にとっても「永久保存版」となっています。

「レース当日は気温が例年より高くて暑くて、水分をとってもどんどん水が胃に溜まって体に入っていかなくなってしまったんです。人生最大のピンチでした。内臓機能がストップしてる感じで、もう意識飛びそうになりながら、止まりながら、でも前に進んでいって、そしたら95kmのところで大量の水を吐いたんです。みるみるうちに元気になって、残り5kmは元気に走って、制限時間残り5分でゴールしました。後半の方とかテレビに映せる感じじゃなかったと思いますけど(笑)、その放送を見てウルトラ走ろうと思いましたって言ってくれる人に出会うことも多くて、そのたびに走ってよかったなって思います。そういうことも含めて、走ることによってたくさん自信をもらえていますね。意見をはっきり言えるようになってきたし、大きな決断もできるようになった。ランニングは仕事にもなっているけど、生活の一部で自分を支えるためのもの。もちろん走ることは続けつつ、今後舞台などにも挑戦していこうと思っています。」

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【名前】中村優 YU NAKAMURA
【生年月日】1987年5月13日
【職業or所属】タレント
【やっているスポーツ】ランニング
【Instagram】@nkmr_yu
【 BLOG】https://lineblog.me/nakamura_yu/

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reric のランニングウェア
「レリックはとにかく着心地がよく、ストレスがない。パンツは伸縮性が抜群です。長時間のレースは着心地を重視して選ぶので、レリックのウェアを着ることも多いです。シンプルで使いやすいデザインのバリエーションもあって、好きです」