桑原です。前回の鷹巣のMARK GEARが好評だったので、もはや桑原不要とならないように、今月からまた頑張ろうと思います。今日は”クラシック”なバックパックOMM Classic 25・32の紹介です。

クラシックと聞いてどんなイメージを思い浮かべますか? 多くの人はクラシック音楽のクラシックに通ずる「古典的な」とか「格式のある」っていうイメージかなと思うのですが、僕がここで使うのはどちらかというとHIPHOP用語で言うところのクラシックです。HIPHOPにおけるクラシックは”時代を超えて今も輝き続ける名曲”とでもいう感じなので、”クラシック”なバックパックというのは、”時代を超えて今も輝き続けるバックパック”と捉えてください。

さて、バックパックの紹介の前に、まずはOMMのおさらいから。OMMはアウトドアのギアやウェアを生産するブランドであると同時に、Original Mountain Marathonというイギリスで約50年続くアウトドアレースの名前でもあります。というか先にレースありきで、ギアやウェアはそのレースのために開発されています。

MARK GEAR

2015年のOMM JAPANに参加する筆者。もともとイギリスではあえて1年で一番天候の悪い時期を選んで行われるなど、過酷な自然との対峙がレースのテーマに含まれている。Photo by SHIMPEI KOSEKI / OMM

また、このイベント、OMMという名前になったのは2004年からで、それまでは「KIMM(Karrimor International Mountain Marathon)」と呼ばれていました。

そしてここに面白い写真があります。KIMM Liteと書かれたこのバックパック、(ちょっと寄りすぎてるためわかりにくいんですが)実は今回紹介するOMMClassicとほとんど同じスペックなんです。KIMMと書かれているということは2004年以前のプロダクトと言うことで、Classicは少なくとも10年以上そのスペックをほぼ変えずに存在していると言うことになります。

MARK GEAR

この写真は僕が2013年にUKのOMMレースで撮ったもの。ということはこの写真の方はこのバックパックを10年は愛用していることもわかります。まさに”クラシック”なバックパックです。

ちなみに、ちょっと脱線になるのですが、もう一枚面白い写真を紹介します。それがこれ。

MARK GEAR

これもKIMMバージョンのバックパック。こちらは、そのまんまKarrimor International Mountain Marathonって書かれていますね。実はこれ、MARK GEAR担当編集の小林くんが初のトレランレースに出た時の写真。「トレランのバックパックなんて持ってなかったから、はるか昔に香港の街角で買ったものを持ってきた」と言ってた彼のバックパックがこれで、「やばいよ、それOMMのバックパックのオリジナルバージョンだよ!」ってテンションが上がったのを覚えています。さらに彼はこれを背負って、第一回目のOMM JAPANに出場したというエピソードも付け加えておきます。

さて、ちょっと話が逸れましたが、そんな長年の歴史を持つClassic 25・32はどんなバックパックか? それを紹介していこうと思います。

MARK GEAR
MARK GEAR

写真をパッと見た感じ、雨蓋式のバックパックで取り立てて特徴が無いように見えます。というか、胸ポケットがなくて、腰にポケットのあるオールドスクールなスタイル。トレイルランニングのハイテクルッキングなモデルに見慣れた方にとっては、2017年のバックパックとしていささか古臭く見えるかもしれません。

では、このClassicは意図的にオールドスクールで懐古主義的なものなのでしょうか? 答えはNO。Classicは今現在でもOMMレースやファストパッキングでメインチョイスとなりうる、”使える”バックパックなのです。

OMMのバックパックって、特徴や良さが見た目からわかりにくいものが多いのですがこれもそうなんです。正直に言うと、僕も2012年に初めて見たとき「何この古臭いバックパック?」と思いました。が、使っていくうちにその使いやすさに惚れ込んで、今ではこんな記事まで書いています(笑)。

そんなClassicの特徴は大きく分けて3つあります。

1)絶妙な背面長
2)最軽量では無い重量としっかりとしたショルダーハーネス
3)大容量のメッシュポケット

ではこの特徴を順番を追って説明していきますね。

1)絶妙な背面長

MARK GEAR

ClassicはOMMレースを前提として開発されたバックパックです。OMMレースは、一泊二日分の食料、テント、その他全ての装備をパッキングして、ハードなフィールドを地図読みしながらポイントを取っていくレース。道中では走ることも要求されるため、OMMで使うバックパックに求められる条件は、収納力があり走りやすいということになります。

一泊二日分の装備をパッキングしてClassicを初めて背負った時、その背負いやすさがとても印象的でした。ある程度の重さを背負っているはずなのに、その重さを感じないのです。それは絶妙な背面長によってもたらされています。

乱暴な言い方をすると、Classicはトレランバックパックと山岳系バックパックの間にいる存在です。

トレランバックパックは背面長は極めて短く、重心は背中の上の方に来ます。装備がそれほど重くないため、背中の上部で密着させて走るのが揺れも少なく効果的だからです。

一方、山岳系バックパックは背面長が長く腰回りに重心が来ます。これは大きく重い荷物を安定して背負うためですが、その分機動力は落ちます。

Classicはウェストベルトや腰ポケットも付いているので、ぱっと見ると山岳系バックパックに近いように感じます。しかし、Classicの背面長は山岳系バックパックより短く、ウェストベルトの位置はお腹まわりに来ます。背負ってみるとわかるのですが、Classicの重心は腰ではなくて背中の真ん中くらいに来るのです。このことによって一定の重量を背負っても肩に過度な負担をかけず、かつ動きやすいというClassic独自の特徴が生まれます。

写真は左がClassic32、中央二人がClassic25を背負ってます。いずれも一泊二日のファストパック装備ですが、バックパックが縦方向にコンパクトにまとまっているのが確認していただけると思います。

2)最軽量では無い重量としっかりとしたショルダーハーネス

MARK GEAR

OMMレースやファストパッキングでは荷物の軽量化は重要です。ではバックパックも軽量化すればいいのでは?と思いたいところなのですが、ことはそう簡単でもありません。バックパックの軽量化は大抵ショルダーハーネスのクッションと引き換えになります。そのことでバックパックは軽くなっても、肩への負担が増えたり、重い荷物をパッキングした時に重心が下に下がってしまったりして、”走りにくさ”も生まれます(もちろん荷物を超軽量にパッキングできるのならこれらのバックパックの優位性が活かせます)。

Classicは最軽量バックパックではありません。ショルダーハーネスは十分な厚みとクッションを持っています(写真参照)。そしてそのことによって肩への過度な負担を避け、荷物が安定する構造になっています。バックパックの重量自体はあるものの、走りやすさを十分に考慮しているのです。

3)大容量のメッシュポケット

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Classicは背面と左右、雨蓋部分にメッシュポケットを配しているのですが、これらのおかげで25ℓ・32ℓ以上の荷物が悠々と収納できます。また、OMMレースやファストパッキングではしっかりパッキングしておきたい荷物と頻繁に出し入れする荷物が明確に分かれます。大容量で開口部も大きくアクセスしやすいメッシュポケットは、頻繁に出し入れするものを入れておくのに適していて、ガサツな僕はこのラフに使えるメッシュポケットが大好き。このポケットがあるとないとではアクティビティ中のストレスが大分違うと感じています。外側にメッシュポケットの付いたバックパックは別に珍しくないのですが、”ラフに使える”ということが想像以上にポイントが高いんです。

写真は、数年前に友人3人と北アルプスのハード目な二泊三日のファストパッキング(栂池〜白馬岳〜祖母谷温泉〜水平歩道〜池の平小屋〜黒部ダム)に出かけた時のもの。示し合わせたわけでも無いのに3人ともClassicでしたが、みんなメッシュポケットをラフに使っていますね(笑)。

以上、駆け足でClassicシリーズの魅力を書いて来ました。とにかく、一定の重さの荷物を持って走る際にはかなり効果を発揮するバックパックです。見た目がオールドスクールな点については、バックパックの本質的な構造が早い段階で完成されているため、メジャーアップデートの必要がなかったのかもしれません。

そんなClassicシリーズですが、先述のOMM、ファストパッキング以外にも通勤ラン、数泊の旅行など、様々なシチュエーションで使用できます。

僕は以前沖縄にレース+旅行+仕事で4泊5日出かけた際、トレラン装備+数日分の着替え+仕事道具(PCや展示会オーダーのためのカタログ)を全て25ℓにパッキングしましたが、しっかり収納できました! そのパッキングはmark2号にて紹介していただいています。

MARK GEAR

25ℓと32ℓの使い分けですが、アウトドアに加えて、通勤ランや旅行、普段使いなどマルチに使うなら25ℓがいいと思います。逆に、アウトドアメインで使う方で、25ℓではちょっとパッキング時の容量が不安と言う方は、32ℓを選ばれる方も多いです。

Classicシリーズではないのですが、上位モデルとも言えるPhantom 25CLとの使い分けで行くと、Phantom 25CLはより荷物をミニマルにできて、走りに重点をおきたい人向けです。Phantomはフィッティングがバッチリハマった時の背負いやすさ、走りやすさが極めて優れているある意味スポーツカーの様なバックパックで、Classicは誰が背負ってもその良さを感じることができるSUVの様なバックパックっていうイメージかな。

そうそう、構造自体は10年以上変わらないバックパックと言いつつ今回Classicをあえて紹介しているのは、今シーズン新色のブラック(実際はグレーっぽい感じ)が発売されたからなんです。これによって、デザイン的にもより使いやすくなったと思いますし、改めてClassicの魅力を伝えるいいチャンスだなと思ったので、Pick Upしました。

長年多くの人に支持されている”クラシック”なバックパック。是非体験してみてください!

販売ページ
25L http://shop.rb-rg.jp/?pid=116232846
32L http://shop.rb-rg.jp/?pid=116241115

最新情報
・6/10~11 スリーピークス八ヶ岳トレイルにブース出展します。
http://trail38.com/

・6/12~13「TAKE foot works presents カスタム インソールで確かな身体の土台を作りましょう」(満員御礼)
http://rb-rg.jp/?p=5105

・6/17 トラベルランノススメ。 PEANUTS RUN 2017 #2(満員御礼)
http://rb-rg.jp/?p=5277

・6/28 トレイルランニングをテーマにした映画祭、Trails In Motion 5 上映。
https://www.staticbloom.co.jp/trailsinmotion

・ナイトランはこわくない「ツキイチ夜中のトレイルラン」 毎月1回開催
http://rb-rg.jp/?p=5143

・土日のイベントに参加できない方向け「平日昼間のトレイルラン」毎月1回開催
http://rb-rg.jp/?p=4917

ショップ情報
Run boys! Run girls!
Run boys! Run girls!(ランボーイズ!ランガールズ!)
住所 101-0032 東京都千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビル404
TEL 03-5825-4534
営業時間 12:00〜21:00
定休日 不定休
http://rb-rg.jp/