『STUDIO VOICE』『eyescream』『houyhnhnm』など、数々のファッション雑誌やwebマガジンにおいてフリーランスエディター兼ライターとして活躍する野村優歩さん。メンズ、とりわけストリートファッションに精通しており、特にスケートカルチャーへの造詣は深い。野村さん自身も移動時や時間があいたときには、手に持ったスケートボードを使って東京の街を駆け抜けているそうです。

(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)

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野村さんのスポーツライフはいかにも男子らしく、小学校のサッカーとともにスタートします。ポジションは「昔から体力はあるのが自慢だったので」と、フィールドを縦横無尽にかけぬける“ダイナモ(心臓)”的な役割を果たすボランチを選択。中学校、高校生と年齢を重ねてもサッカー一筋でしたが、高校1年生に出合ったスケートが野村さんに衝撃を与えます。

「高校生くらいになると少しづつ洋服に興味をもちはじめて、立川にあるお店によく通っていました。そのうち立川を通る多摩モノレールの高架下にスケートスポットができて、部活の終わりにふらっと見る機会があったんです。そこでプレーをするスケーター達の格好良さに衝撃を受けて。それまではスケーターといえば、なんだか怖そうなイメージもあったのですが(笑)、意外とウェルカムな感じだったので、当時八王子にあったムラサキスポーツに、すぐデッキを買いにいきました。そこではセミプロのライダーが店員さんだったりしたので、スケーティングの技術だけでなく、場所やそれに紐づくカルチャーなども教えてもらうようになりました」

スポーツでありながら、ファッションやカルチャーの側面もミックスされたスケートは、野村さんの心をどんどんと引きつけていきます。DVDやweb動画、雑誌を見ては技を磨く日々。社会人になっても世田谷の駒沢公園や八王子のスケートパーク、都内の街中を中心にスケートをしながら仕事をこなしていくことが日常となっていきます。

「好きなトリックはオーリー。至極、基本的な技でありながらもそのスタイルや質がそのままスケーター自身の格好良さにも繋がるので。あとはパワースライドも意外に奥が深くて、坂道など違ったシチュエーションで応用したり、連続したトリックとして活用できるので好きですね。ストリートのスケーターは、それぞれの創造性を高めながら海外の映像などを見てはスキルを磨いていくんです。僕自身、特に最近好きなスケーターはパット・スミス。派手な技こそあまりないのですが、要所要所で記憶に残る“いぶし銀”なフッテージを残していて。彼の作品で使われる音楽も個性的で、とても好きなスケーターであり、クリエイターでもあります」

スケーターライフを満喫する生活を過ごしていた中、今から5年程前に悲劇が起こります。スケート中に激しくクラッシュして腕を骨折し、肩も脱臼。現在でも腕に損傷が残るほどの事故でしたが、これが野村さんとスケートとの向き合い方を変える転機となります。

「事故を機に、身の丈にあったスケーティングをしようと思うようになりました。加えて、自分の今の仕事でスケートをもっと盛り上げるようなことができないかな、という考えも湧いてくるように。スケートカルチャーを表現するメディアとしては、やはり今でも専門誌やZINEなどに限られているような気がします。なので、ファッション誌に関わる人間として、スケートとファッションをつなぐパイプ的な役割を果たしていけたらいいな、と。あとは、すっかりフェードアウトしていたのですが、ランニング含め、新しいスポーツも取り組んでいきたいですね」

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【名前】野村優歩 YUHO NOMURA
【生年月日】1987年7月1日
【職業or所属】フリーランスエディター・ライター
【やっているスポーツ】スケートボード、フットサル
【Instagram】@yuho_nomura

お気に入りアイテム

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CODAのスケートデッキ
「好きなスケーターであり、数々の映像作品を残しているパット・スミスがブランドディレクターである『CODA』。パットが好きなので、迷わず購入しました。