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『PEAKS』や『ランドネ』、『.HYAKKEI』を始めとする山関係のメディアでライター兼モデルとして活動。3年前、アウトドアスペース『たき火ヴィレッジ〈いの〉』をオープンし、アウトドアコーディネーターとしても活躍の場を広げた猪野正哉さん。様々な顔を持つ彼に、ライフスタイルのベースとなる”山”について伺いました。

(写真 古谷勝 / 文 onyourmark)

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「僕は元々、ファッション誌のライターとして生業を得ていた時代がありまして。10年前に、その頃のつながりでアパレル業界の人に”富士山が眺望できる山があるから、日帰りハイキングをしないか?”って誘われたんです。最初は正直半信半疑というか、登山に期待なんかしてなくて。軽い気持ちで登ってみたんですけど、その日、富士山、見れなかったんです。なんだか悔しくなって、リベンジするつもりで山に登りに行ったら、すっかりハマってしまいました。今では月、1回ペースで登ってます」

中学、高校はサッカー部に所属。サッカーは社会人になってもチームに入って続けていたそうです。元々、のめり込む気質のため、やると決めたらとことん追い込む性格。40チームにも及ぶ渋谷地区の社会人リーグ戦で優勝を連覇していた時代も。そんな折、思い通りに進まなかった山への計画が、リベンジ精神に変わり、猪野さんのパワーバランスは”山へ”、サッカー以上に注がれていくようになりました。

「5000m近くのメキシコの山をプライベートで登りに行ったりもします。4年くらい前から、お仕事でも山関係のことを依頼されるようになりました。第一線で活躍する山仲間と出会うにつれ、フレッシュな情報も入ってくるようになり、スキルも上がっていって。気づけば、山との距離はどんどん近づいて行き、今のライフスタイルのベースとなりました」

昨年はトレイルランニングレース「南アルプスマウンテンマラソン」に初参加することに。きっかけは『トランスジャパンアルプスレース』をみごと4連覇を果たしたトレイルランナーの望月将悟さんとの出会いです。

「トレランしかしてない人は、林道が退屈らしい、ということを聞きまして。そんなトレイルランナーに向けて、実は林道って楽しいんだよ、ということを感じてもらうために、このレースコースをプロデュースされたそうなんです。僕は逆にハイクしか経験がなかったから、逆の立場であっても、このレースで新たな発見ができるかもしれない、と思ったんです。実際、ハイカー、ランナー、マウンテンバイクとの山での境界線は感じてましたし、それって、お互いの”良さ”を理解していないからなのかな、と思っていたので。だから、まずは経験してみたかったんです。結果は25kmでリタイアでしたが笑。ハイカーからしてみれば、純粋に林道を走るってことが新鮮だったし、走ってみたからこそ、このスポーツ、純粋にすごいな〜、って思えました」

できれば、今度は完走をしてみたい。でも、レースに向けてのトレーニングはできないという。やはり、猪野さんにとっての”山”の存在意義は、ゴール(登頂)を達成するためにあるわけではないそう。

「山登りは、いかに装備を完璧にして、無事に家に帰れるか、ということが楽しみというか、大事とされている感がありますよね。でも、山登りって全てが完璧な事ってまずない、と思っていて。僕にとっての山の魅力は、いかに”不自由さ”を楽しめるか、ってことがモチベーションなんです。だから山登りに向けてのトレーニングは一切しない。でも一つ一つの体験が僕のベースとなり、今に繋がっています」

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【名前】猪野正哉 INO MASAYA
【生年月日】1975年10月23日
【職業or所属】アウトドアコーディネーター たき火ヴィレッジ<いの>管理人 
【HP or BLOG】instgram:inomushi75

お気に入りアイテム

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SALOMON
「サロモンは、トレイルランニングではメジャーかもしれませんが、ハイカーではなかなか見ないからレア感があって好きなんです。モノトーンにコーディネートできるので気に入ってます」