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(写真 依田純子 / 文 小泉咲子)

初心者女性向けトライアスロンスクール『TRY WOMAN』で、『ホノルルトライアスロン2016』を目指してきたモデルの持永真実さんと編集部の久恒。未体験のトライアスロンに挑戦すると決めたのが2015年11月。それから約半年後。ふたりは、トレーニングの総仕上げに位置づけられる合宿に参加するため、千葉県館山にいた。

『TRYWOMAN』連載アーカイブは→こちら

 

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初のオープンウォーターでのスイムで見えた課題

トライアスロンという競技を構成するスイム、バイク、ラン。それぞれの練習はしてきたが、3種目を通してやったことはない。これまで順調にトレーニングしてきた持永さんでも通してやっていないことに対して「不安がある」と打ち明ける。

「3種目を続けて行い、今ある不安を取り除く、海で泳ぐ感覚を掴む。このふたつが合宿の課題です」(持永さん)

合宿のスタートは、海でのスイム。クロールで20分ほど泳いだが、持永さんは、まっすぐ泳げず蛇行…。海への怖さも感じたという。「恐怖心は、慣れるしかないですが、ハワイの海は明るい雰囲気で天気もいいので、さほど心配しなくて大丈夫」と大西総監督。

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「まっすぐ泳ぐには、目標物を定め、こまめにチェックを。ブイは水面が波打っていると見えない場合もあるので、山や防波堤の角など、さらに大きいものを目標にします」。無駄な距離を泳ぐことで生じるロスは、体力も消耗し、スピードの遅さよりも深刻。大会で活かすべきアドバイスだ。

久恒は、プールとの感覚の違い、とくに浮いていることでキック時に違和感があったと振り返る。それは、大西総監督によれば、“空蹴り”の状態。「海でウェットスーツを着ると脚が浮いてキックが打ちにくいと感じる人もいます。キックを意識しすぎず、キックはタイミングを取るものくらいと考えて、腕のストロークで進みましょう」

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その他、スイムでの注意点は混雑対策。「スタート直後は込み合うので、後ろでもいいので落ち着いてから泳ぎ始めるといいと思います」

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スイム後は、バイクで40kmを完走。途中では、大西総監督おすすめのお店で、千葉名産のピーナツで作ったソフトクリームを。汗を流し疲れたカラダも、その甘さと冷たさで回復!

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最後は、海岸沿いの美しい景色の中で、軽くジョグ。本番と距離こそ違えども、海で泳ぎ、ペダルとシューズを一体化させるビンディングペダルを漕ぎ、ランニングまでしっかり行う実践形式の練習ができ、充実の内容だった。

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大会当日の動きを細かく教わり、不安を払拭

夜は、ミーティングに参加。レースで必要な情報がたくさん伝えられた。

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■ 水分補給
気温が高く、日差しも強いホノルル。とくに、スイム中は水が飲めないが、汗でかなり水分が出てしまう。スタート前、テンションが上がって水分補給を忘れないようアドバイスがあった。

「水分補給をおろそかにしては、せっかくやった練習の成果が発揮できません。本番では、バイクボトルに水分をセットしておき、20~30分に1回のペースで水分補給を。ビギナーは40kmを走るのに、90~110分ほどかかります。ひと口100~150mlずつ飲むとすると、500ml以上が必要なので、750mlのロングボトル2本用意を。1本は、飲むだけでなく、かけて身体の熱を取るのにも使える水にします。もう1本は、アクエリアスのようなスポーツドリンク。ナトリウムが汗で失われると痙攣を起こしてしまうので、スポーツドリンクで補給してほしいですね」

■ ドラフティング(禁止のルール)
ドラフティングとはサイクリング用語で、風圧(空気抵抗)を減らすために、前の自転車のすぐうしろを走ること。前を走行する自転車との間隔が小さいほど空気抵抗は小さくなる。個人タイムトライアルと捉えられるトライアスロンにおいて、ドラフティング域に15秒以上入るとペナルティとなる場合が多い。ホノルルトライアスロンにおいてもドラフティングは禁止行為で、ペナルティタイムが課せられたり、止められたり、罰則がある。「前の人との間は、5m以上取ります。自転車2台分が目安です。真横につくのも禁じられており、左右1m以上間隔を取ってください。前の人を追い抜く際は、15秒以内に一気に抜き去りましょう」

■ トランジット=種目の切り替え
トランジションエリアでは、スタートする前に、バイクをはじめ、ヘルメットやシューズなど必要なものを準備しておく。ちなみに、置く位置はゼッケン番号順。「乗車ラインまで、バイクに乗らず、必ず押します。バイクの40kmが終わったら、同じように降車ラインで降りて、バイクを押して移動します」

ふたたびトランジションエリアに戻ったら、ラン用シューズに履き替える。「ホノルルトライアスロンのランニングコースは周回です。ゴールを目前にして、周回を間違える方がいます。そんなことと思うかもしれませんが、コース上のインフォメーションに気を配り、無駄に走ることのないよう気をつけましょう」

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ミーティングが終わると、スイム担当の葺本コーチと蓮沼コーチから、手作りのドリームキャッチャーのサプライズプレゼントが!「みんなで団結して、完走しようという思いを込めて作りました」と蓮沼コーチ。「頑張りましょう」と言葉をかけながら、『TRY WOMAN』メンバーひとりひとりに手渡した。これまで見守ってきてくれたコーチ陣からの温かいプレゼントは、これ以上なく心強いお守りだ。

スイム、バイク、ランの通しリハーサルを実施

2日目は、本番のリハーサルの位置づけで、スイム15分、バイク16km、ラン6kmを通して行った。参加者全員が見事に完走。

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「トランジションの説明を受けて、2日目に実践できて、安心できました。今後は、本番の1.5kmをラクに泳げるように、2kmを泳ぎ切っておきたいです」(持永さん)

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「3種目やり切った達成感でいっぱい。不安がワクワクに変わったように思います。水分補給の大切さなど、知れてよかったこともたくさんありました」(久恒)

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大西総監督も「メンバーのみなさんが、それぞれやってきた成果が出せてよかった」とホッとしたよう。

本番まで残り3週間。この間にやるべきことは、レースで使う物の準備と体調管理だ。

「スイムは練習の頻度を上げて、レベルアップを図ってほしいですね。バイクも週末を利用して追い込んでもらいたいです。しかし、本番まで2週間を切ったら激しい練習は禁物。疲労を残しては、元も子もないですから」(大西総監督)

大きな収穫を得て、課題も見えた1泊2日の合宿。完走に向けてラストスパートを切ったふたりが、ホノルルでどんなレースを展開するのか。次回は、いよいよ大会本番をレポートする。
 
 
 
 
FLUX TRIATHLON会員ランニング・スイム無料体験会&説明会開催のお知らせ
「TRY WOMAN」総合監督大西勇輝インストラクターが担当する、FLUX TRIATHLON会員ランニング・スイム無料体験会&説明会開催を下記日程で実施します。
■対象:トライアスロンにチャレンジしたい方/トライアスロンをやっていて特にスイムのレベルアップしたい方
■スイム体験&説明会開催日時
2016年6月18日(土)11:30~14:00 定員10名

■ラン体験&説明会開催日時
2016年6月21日(火)19:30-21:30 定員10名

場所:東京都渋谷区猿楽町3-7
問い合わせ・申込:03-3780-5553(FLUX CONDITIONINGS)