(写真 石原敦志 / 文 中島英摩 / 協力 MAGMA

4月24日に開催されたトレイルランニングレース『奥三河パワートレイル』にPRプランナーの中島英摩さんが挑戦。レース本番の2週間前に自身初となる100マイルを完走し、(過去の記事はこちらから)このレースを迎えました。果たしてその結果は?
 
 

ついにやってきました、奥三河パワートレイル本番。100マイル完走からの2週間、5~7kmを週に2、3回程度走ったでしょうか。ただ、一週目は疲労による身体のむくみがなかなか取れず、さらには出張なども立て込んでしまいました。あまり疲労抜きらしいことはできずMAGMAを飲み続けてこの日を迎えました。

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前日は4月なのにすっかり夏のような暑さ。昨年見た痙攣で苦しむ選手がコースにゴロゴロと転がる光景の再来を予感させるような気温。そんな不安の中、前日受付と競技説明会に参加しました。同時開催しているトレランEXPOのMAGMAブースでは試飲が行われ、みなさん興味津々です。エイドステーション(以下エイド)が充実していることでも人気のこのレース。ただし、わたしの走力ではあまり時間に余裕がないことを想定してジェルや固形物の補給食、そして持参したMAGMAをたっぷりザックに詰め込みました。

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霧のかかった曇天の空の下、いよいよスタート

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あまり眠れず睡眠時間は3時間半程度。思い返せばもう少しゆっくりと休んでおけばよかったかもしれません。前日昼間の晴天から一転、夜にしとしと雨が降り、朝にはかろうじてやみました。スタート直後のロードをじわりじわりと走り、愛知県最高峰の茶臼山へ。走り始めて感じる脚の芯の重み。やっぱり100マイルの疲労は大きい。だけどきっと朝だからだろう。走っているうちにもう少し軽くなるはず。

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茶臼山の渋滞を過ぎると第1エイドまでは走れるロードの下りが続くが、これが選手の脚にダメージを与える。

茶臼山を抜けるとここからが奥三河パワートレイルの極上(?)の走れるセクション。広大な牧場からロードに入ると、そこからはとにかくひたすらロードの下り。つまずくと転がり落ちそうな傾斜の下りを、脚を止めることなく駆け抜けます。1つ目のエイド、つぐ高原グリーンパークでは可愛らしいハリボテや手作りのゲートが出迎えてくれました。

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奥三河パワートレイルはとにかくエイドが豪華。美味しいものに気を取られて長居しすぎないように注意が必要なほど。

これだけの走れる下りが続くと補給を忘れがち。昨年の脚が攣りまくった反省を活かし、忘れずにMAGMAと塩分、水分は少しずつ補給。エイドは手早く済ませ、エネルギーはエイドの後の登りで固形物を小さく切ったひと口サイズを放り込みました。
スタート直後に感じた脚の重みはこの時にはほとんど感じなくなっていて、下りも快調。通過タイムは予定よりも10分くらいオーバーしていたものの、まだまだ巻き返せる範囲。ただ、やはり「これだけ走れていても、予定よりも時間がかかるのか」と奥三河の厳しさをひしひしと感じながらとにかく先を目指しました。いずれにしても体調は良好。

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天狗棚の登り。見上げて思わずうわ~っと声が挙がる。

津具を過ぎると、今年からコース変更になった部分。ロードを通っていた部分が天狗棚というトレイルに変わりました。どんなハードな山が待っているのかと思いきや、鉄階段の斜度にはびっくりしたけれど想像以上に短く、登りきればあとは再び走れる下り。天狗棚を降りるとMAGMAのウォーターステーション。汗びっしょりで到着。

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雨が止んだはいいものの、気温は高くやっぱり今年も汗びっしょりに。

MAGMAを飲み、手早く水を補給して再度出発。まだまだ走れるパートは続きます。快調に進んでいた前半。思わぬトラブルはそのしばらく後のことでした。

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碁盤石山に向かうトレイル。前日の雨でぬかるみも。

違和感を覚え始めたのは25.8km地点の2つめのエイド、笹暮

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脱水にならないようにとかなり水分を摂っていたのでトイレに行きたくなり、笹暮のエイドで行こうと思っていたけれど10人近くが並んでいて、そのままスキップすることに。タコウズ川沿いは日陰であまり太陽にも当たらず、汗もかかないし、このままほとんど下りだから次のエイドまで我慢できるだろうと考えたのですが、それが誤算でした。

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  • タコウズ川沿いの林道がとにかく修行のように長い。
  • 長い林道が終わったと思ったらロードが待ち構える。

タコウズ川沿いの林道は高低図では確かに下っているのに、ほとんどフラットかむしろ登っているんじゃないかと錯覚するような淡々とした道。「走れる」から「走らされる」に変わり、しっかり走らないと一向に前に進まない。
100マイル前に積み上げた練習がすこしは役に立ち、脚を止めずに走り続けたものの、思っていたいより時間がかかり、やっぱりトイレに行っておけばよかったと後悔。我慢するが故に水を摂る量が徐々に減り、手が赤ちゃんのようにむくみましたが、その身体からの危険信号に気付かず走り続けました。

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集落では、家の前に椅子を出して暑い中たくさんの方々が温かい声援をくれる。

やっとのことで林道を抜けた先で、奥さま方が応援をしてくれていて、写真を撮ろうと急に立ち止まり、1枚。明るい声援を背中に、よっしゃ行くぞ!と踏み込んだ瞬間、左腿がブチンと音を立てて痛みが走り、転ぶようにその場にしゃがみ込みました。立ち上がろうとすると前腿に痛み。あぁ、しまった。ゆっくりと立ち上がり、2、3歩進んでみる。なんとか動けることを確認して痛む脚を押さえながら、きっと攣っているだけだと信じてよろよろ歩く。集落で応援してくれている地元の方々の笑顔を見るといくぶんか元気が出て、気を取り直して小松エイドへ向かいました。

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前半の好調ぶりから一転、早歩きが精いっぱい。

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エイドに近づくとやっぱりうれしい。小松エイドまでもう一息。

37.3km地点の小松エイドでは武将がお出迎え!

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エイドでテーピングをなおし、ストレッチをして脚の状態を確認。もしかしたらこれは、肉離れかもしれない。そんな不安が頭を過ぎるも、気持ちは絶対昨年のリベンジを果たそうと、これから迎える後半の山岳セクションをどう走りきるかということしか考えていなかったように思います。

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焼きたて五平餅をほおばる。右手には餅入りしるこ。

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  • テーピングとベルトで脚をサポート。
  • 補給の最後にMAGMAを2本。

美味しい地元の食べ物がたっぷりと並ぶ小松エイドで五平餅やおしるこ、お漬物などでたっぷり補給しました。MAGMAは2時間ごとに飲み続けていて、2週間前の100マイルの時同様に胃腸はものすごく調子が良く、ここでたくさんエネルギーを摂れたのは後半潰れずに進み続けられた要因のひとつでしょう。

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決意を記して出発。3つ目の小松エイド以降に選手を待ち構える山岳セクション。極上かと思われた下り基調の走れる・走らされる前半のロード・林道セクションから180度表情を変えるコース展開。これがある意味奥三河パワートレイルの人気の所以。取り付き早々に九十九折れが続く「十三曲がり」、鉄階段とダイナミックな岩場が続く岩古谷山、これでもかというアップダウンと天に届きそうなほどの長い長い木段の繰り返しで尾根を辿る鞍掛山への道。周りにいるランナーがだいたい同じ顔ぶれになり、登りが得意な人、下りが得意な人、それぞれの強みで前後しつつ声をかけて励まし合いながら、このレースの最も苦しく長いパートを乗り越えました。

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  • 九十九折れが13回続くその名も「十三曲がり」。標識があるので数えながら登れるのが面白い。
  • 地元の人々に愛される岩古谷山。あの岩の塊を登るのです。
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  • 高度感のある岩場を何度か経て岩古谷山の山頂へ。
  • 岩古谷山山頂

昨年制限時間に間に合わなかった四谷千枚田に到着

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身体は十分元気、胃腸も元気、気持ちも200%。だけど左脚の負傷だけがどうにもならず、一向にスピードが上がらないまま、下りは1歩ずつそろりそろり、登りは脚を押さえたり手で持ち上げたりしながら昨年関門アウトとなった四谷千枚田を目指しました。

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予定のタイムよりも1時間ほど遅れ、4つ目のエイド四谷千枚田に到着。このペースだとこの後の関門が危ういかもしれない。それはわかっていたけれど、いまできる最大限の力を最後まで出し尽くしたい。昨年涙を飲んだ四谷千枚田エイドを出発できる、ここから先を走らせてもらえるんだという喜びと共に、絶対に諦めないと誓ってただ前だけを見て歩き続けました。

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  • エイドのおとうさんとすっかり仲良しに。しっかり食べなさい!ほんまにこの先行くんかい?と心配されながら喝をいただく。
  • アイシングで応急処置。なんとか最後までもってくれるといいけれど……。
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エイドでは必ず、固形物のエネルギー補給とMAGMAをセットに。

去年よりももっと先へ。初めて見るその先のトレイル
四谷千枚田エイドを出た後は、最も辛くアップダウンを繰り返す小松~四谷千枚田間に比べて、元気ならば速く進めるような傾斜の緩い長い登り。何度も繰り返すようだけれど、本当に調子が悪いのは左脚だけ。あまりの悔しさに涙がにじみ唇を噛みしめながら、朽ちた木段に手をかけ、ドロドロになりながら這いつくばるようにして登りました。人間の「気持ち」というのは凄いもので、誰にも負けないゴールへの執念で集中力と根性を発揮し、最後のエイド棚山高原に関門40分前に到着。よかった、間に合った。

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  • 下りは怪我をかばっておそるおそる、得意の登りで巻き返す、の繰り返し。
  • 棚山高原に到着。

残り、12.8km。タイムリミットは2時間半。「トップ選手でも1時間半はかかったよ」とエイドスタッフの声が聞こえてきます。でもまだ関門前。走る権利はある。もうこれは一か八か走るしかない。最後の大きなピーク、鳳来寺山へ向かう道中、次々と選手に抜かれつつ、同じように奮闘する彼らへ自分の分まで先へ進んで欲しいという想いで「ファイト!」と声をかけ続けました。上半身の力で登り降りのできる手すりがある鉄階段が多かったコースにかろうじて助けられ、予備関門鳳来寺山の東照宮を数分前に通過。

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もう真っ暗になった鳳来寺。必死でそれどころではなかったけれど、鳳来寺山の周辺もすごくいいトレイルでした。

すべての関門を通過して、足切りだけは逃れた。つまりはゴールまで走ることができる。ボロボロになった選手にとどめを刺すかのような登りを越えて、残りは下りのみ。きっと走れる状態ならかっ飛ばせば間に合ったのかもしれない。そのくらいの走れる長い林道を必死で駆け降り、力の入らない脚が石を踏み外してなんども転びながら走り続けたけど、思い虚しく何の変哲もない林道上でゴール制限時間の19:30を迎えることとなりました。

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悔しくて泣けてくる。それでも、やっぱり1分1秒でも早くゴールゲートをくぐりたい。もう間に合わないからと歩く選手達を1人また1人と抜かし、すっかり閑散とした会場が見えたのは20時前。制限時間から27分オーバー。途中棄権も制限時間アウトも同じDNF(リタイア)。完走は叶わなかったけれど、最後まで走り続けて走り続けて、私の挑戦は終わりました。

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完走率約60%。今年はトップランナーが数多く参戦し、エントリー資格のレベルも引き上げられたことで完走率が上がったものの、やはりこのレースの厳しさを改めて痛感することとなりました。最後まで体調も良く、怪我した部分以外はダメージがなかったために、悔しさの残る結果となりましたがレースにトラブルはつきもの。痛みのままに走ることは賛否両論だとは思うのですが、最後まで諦めないゴールへの執念は、きっとまた次のチャレンジに活きると信じてこれからも挑戦を続けていきたいと思います。

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