(写真 石川弘樹 文 / 倉石綾子 協力 / Patagonia

 数時間でアクセスできる隣国・台湾が、実は外遊び天国だということをご存知だろうか。3000m超級の山と海、どちらにも恵まれた土地柄に魅力を感じ、台湾へ飛んだトレイルランナーの石川弘樹さん。現地のアウトドア事情をリサーチしながらトレイルもサーフィンも楽しもうというハイブリッドな台湾トリップ。旅支度に欠かせないPatagoniaのフーディニ・ジャケットとともに楽しんだ9日間の旅の模様をご紹介しよう。

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 台湾といえばサーファーにとって憧れのスポット。メロウな波から台風のスウェルまで、時期に応じて様々な波が楽しめる台南は日本のサーファーにとってもお馴染みのエリアである。一方、内陸部に目を向けてみれば、わずか九州ほどの面積の中に200座を超す3,000m級の山々が連なる。中央山脈、雪山山脈、海岸山脈など、日本の南北中央アルプスよりもスケールの大きな山脈が走り、縦走するトレイルやサーキットも整備されている。中でも、台湾中央部に位置する台湾最高峰(標高3,952m)の霊峰、玉山は別格だ。日本統治時代には、富士山よりも高い日本新最高峰の意味で「新高山(にいたかやま)」と呼ばれていたこともあるが、この玉山を中心としたおよそ10万ヘクタールは玉山国家公園に指定されている。
「いつか玉山のような稜線を走りたい」という石川さん、今回は玉山周辺のリサーチを兼ねて手頃なトレイルを走りつつ、波が上がったらサーフィンをするという「ラン&サーフ」を旅のテーマに設けた。

大渓谷の自然美を眺め、太魯閣をラン

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 まずは台北の街へ入る。台北市内にはアウトドアショップが軒を連ねる、アウトドアストリートとでもいうべき一角がある。ここでショップをハシゴして地図や現地のトレイル事情、入山許可申請にまつわる情報を集めた。
「地図は入手し、入山許可の不要な里山及び国定公園のトレイルの情報を得ました。100km程度のトレランのレースも開催されているようですが、コースの中にロードの割合が多いのはやはり多くの山に入山許可が必要だからなのか、里山のトレイルが整備されていないからなのかもしれません」
 台北では、初めて味わう本場の台湾グルメに舌鼓。特に角煮丼にハマってしまったとか。

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石川さんがトレイルを走る際に必ず携行するのがパタゴニアのフーディニ・ジャケット。「台湾は気候も温暖ですが、標高を稼ぐとやっぱりシェルが必要。そんな時はパッカブルなフーディニ・ジャケットが重宝します」
 2日目、一路、太魯閣(タロコ)国家公園へ。9万ヘクタールの敷地に2000mを越す山が面積の半分を占め、台湾「百岳」のうちおよそ27がこの公園内に位置している。大理石の岩盤を侵食して形成された大渓谷の自然美と水の美しさで有名なスポットだ。
「ここは日本人のツーリストも多い観光名所。この日はビジターセンターに日本語を話せるスタッフがいて、ここで遊歩道以外のトレイルに入りたいと相談してみたら、許可書の取り方も懇切丁寧に教えてくれました」
 この日は警察署で入山許可を申請し、翌日、ビジターセンターから大同という集落までのトレイルを走ることにする。

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「この渓谷も山が深くて、海からまるで直登するような急な登りが稜線まで続いています。1270mの立桐山を抜けたらバンブーの林を抜けて大同へ。トレイルはよく整備されていて、地元山岳会が開拓中のルートも見受けられました。台湾の人たちは本当に親切で、途中の集落では現地のソバをご馳走になりました」

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フーディニ・ジャケットはトレイルランニングに必要なミニマルな機能を十分に備えている。「悪天候に対応するリップストップナイロン製で、耐久性撥水加工を施してあります。微妙な天気の時もとりあえずこれを着て走れば安心。使わない時は小さくまとめてザックのポケットに、肌寒くなったらこれで体温調整を」

 ビジターセンターでは大同まで片道3.5kmと聞いたのに、実は10km近くあったというのもご愛嬌。大同からは三聞屋、五聞屋から沢に抜けるシングルトラックを行く。太魯閣らしい奇岩巨岩を眺めながら、フラットなトレイルを気持ち良く飛ばすことができた。ちなみに太魯閣近くのタッキリ渓河口ではサーフィンも楽しめるのだが、残念ながら今回は波が合わなかった。

急遽参加した地元のレースで、ジャングルの洗礼に

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 4日目、当初の予定では玉山の登山口まで下見に行く予定だったが、この日に地元のトレランレースが開催されると聞きつけ、急遽エントリー。初開催ながら18カ国のランナーがエントリーしていて、地元と合わせて100名程のランナーが参加したこのレース、「Run Through the Jungle」という名前の通り、なかなかハードなトレイルだったようだ。

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「いくつかコースがある中、僕たちは34kmの『ランボーコース』に参加しました。沢あり、森あり、ヤブコギあり、前日までの雨でブッシュはズルズル。『ランボー』の名に恥じないワイルドなジャングルでしたね。遊びで参加したつもりが、いつの間にかスイッチが入っていましたから」
 スイッチが入ったゆえ、見事1位でフィニッシュ。ゴールすると地元のボランティアが手作りの台湾料理でもてなしてくれた。

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 5日目に台北市郊外に位置する陽明山国家公園へ向かう。大屯山や七星山などいくつもの火山から成る地域で、七星山を通る約10kmのトレイルを軽くラン。七星山は標高1,120m、台北市の最高峰。頂上は眺望がよく、360度の大パノラマを楽しめる。この日は台湾の北端に位置する金山温泉郷に泊まる。金山は台北では有名なサーフスポットの一つであり、数軒のサーフショップもある。翌朝、さっそく波チェックに向かったが、あいにくのオンショアで波が合わず。
「結局、大屯山西峰〜南峰〜大屯山〜とおよそ10kmのトレイルを走って台北市内に戻りました」

メロウに楽しめる台北のサーフスポット

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 7日目は先に帰国する友人たちと最後のラン。早朝、宿を出て空港近くの観音山・硬漢嶺登山歩道をみんなで走る。およそ5kmの短いトレイルだが、眺望がよくて爽快なランが楽しめた。
 友人を空港へ送った後はいよいよ、北部随一のサーフスポット、宜蘭へ移動する。

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「ローカルのサーファーも海に入っていましたし、波も立っていましたね。地元サーフショップに情報収集に出かけたら、偶然にも日本人サーファーを発見。こちらに移住してきたのだとか」
 午後には宜蘭のスポットで、アイコニックな亀山島を眺めながら、念願のサーフィン。波のサイズはイマイチだったが、メロウな波を存分に楽しんだ。

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「今回の旅でも機内での防寒対策、街歩き、空調の効いたレストランで、波チェックと、フーディニ・ジャケットはトレイルだけではなくどこでもマルチに活躍してくれました」

 最終日のフライト直前まで宜蘭でサーフィンを楽しんだ石川さん。自然の魅力もさることながら、地元の人たちの温かなもてなしに触れ、第二弾の台湾トリップへの気持ちが高まっているとか。
「次回はぜひ高山へ。3000mクラスの山脈主稜線をつなぐ50〜360kmのトレイルがあるというので、早めに入山許可を申請して山の核心部に触れてみたいですね。狙うはもちろん玉山、そして台湾南部のサーフスポット。山と海、どちらも楽しむハイブリッドスタイルを計画中です」

ランでもサーフでも、フーディニ・ジャケットがあればなんでもいける

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Men’s Houdini Jacket ¥14,040

石川さんの旅支度に欠かせない、フーディニ・ジャケット。わずか102gと超軽量でパッカブル、耐風性と透湿性、耐摩耗性にも優れた超軽量ジャケットだ。細身に仕上げてあるが、ベースレイヤーや薄手の中間着をレイヤリングできるフィットも使いやすい。前身であるドラゴンフライ・ジャケットから14年来の大ファンで、石川さんにとって、もはや「持っているだけで安心」なお守り的存在なのだとか。石川さんはトレイルに出かける際は、ジャストサイズのフーディニ・ジャケットとワンサイズ大きめ、さらに雨天用にアルパイン・フーディニ・ジャケットと、3枚を携行する。「行動中はシェルの脱ぎ着を頻繁に行って体温を調整しますが、いちいちザックを下ろすのは面倒なもの。そこで重宝するのがワンサイズ大きめ。ザックを背負った上から羽織れるんです」。もちろん、フーディニ・パンツも必需品だ。トレイルに、旅に、移動に、そして毎日の生活に。フーディニ・ジャケットが石川さんのあらゆるシーン、アクティビティに快適さをもたらしてくれる。

石川さんの旅の詳細を知りたい方はぜひ、4月に開催されるトークイベントにご参加を。

石川弘樹さんトークショー開催

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“台湾で山を走る、波に乗る。そしてまた山を走る”
楽しむことに境界はない。シューズとウェアをカバンに入れ、サーフボードを担いで旅に出た。向かう先にはいいトレイルといい波がある。出かけた先は「台湾」。国の面積の多くを山脈が占め、海に囲まれた島国。この地理条件から想定されるトレイルとサーフに魅力を感じた僕は、仲間たちと台湾を堪能する旅をした。道を見つけては山を走り、興奮を冷ますために波に乗り、波がなくなれば、また山を走る。感覚と状況に身を任せた、そんな自由でボーダーレスな旅の楽しみ方をお伝えしたい。
4月12日(火) 午後8時〜パタゴニア東京・渋谷にて
4月13日(水) 午後7時30分〜パタゴニア福岡にて

※定員あり・要予約
パタゴニア 東京・渋谷(定員:80名)予約TEL:03-5469-2100
パタゴニア 福岡 (定員:40名)予約TEL:092-738-2175
*参加費無料