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2016年夏に開催される、4年に一度のスポーツの祭典。この世界大会での活躍を目指す、トップアスリートを紹介したい。インタビューのテーマは、”リミッターが外れる瞬間とはー”。大舞台でこそ、最大限のパフォーマンスを要求されるトップアスリートならではの体験記をお届けしよう。

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2014年、世界的なジュニアの大会で3位、ユースの国際大会では2位に輝いた。しかも、格上というある意味、自らの限界とも言える強い選手を負かしてだ。「勝つのが難しいだろうと思われている試合の方がいい動きができますね。格上の選手に勝てるときは、どうして点を取れて、なぜ取られるのか、状況把握を元に的確な作戦を試合中に立てられて、それがピタピタとハマっているとき。強い相手には、いろんなことを試してみようと思うんです。アイデアがたくさん浮かんできて、技の引き出しが増えます」大躍進を遂げた2014年から一転、2015年は我慢を強いられることに。もう一歩上にいくために、フォーム改造に取り組み、試合スタイルも含めて、ひとつひとつを見直している。今までかかとをつけていたのを、ちょっと上げて動きやすい構えに挑戦し、守備一辺倒だったスタイルも、得意の防御を活かすために攻撃にも力を入れて練習するようになった。

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盛り上がった大殿筋に、「2014年は、まだ怖いもの知らずでしたね。このまま上り調子でいけると思っていたんですけど、2015年は、足踏みしたり回り道をしたり。毎日、一進一退。悩み、もがいていました」しんどかったこの一年間、毎日、タイツをはいて練習に励んできた。「身体にピタッとしているのに、動きが制限されないですね。フェンシングの日本人選手は短パンが多いんですけど、海外選手はみんなタイツ。先取りしている感じがするし、脚がシュッと見えるのが嬉しい。フェンシングはどうしてもモモが太くなっちゃうから」顔をくしゃとさせて微笑む彼女は、ひとりのかわいらしい女の子。「目指すのは世界一強い選手」と語ったときのアスリートの力強さとは対照的な一面が覗いた。

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宮脇花綸(みやわき かりん)
1997年2月4日、東京都生まれ。姉の影響で、5歳からフェンシングを始める。小学4年生で全国優勝し頭角を現す。2015年、慶應義塾女子高等学校から慶應義塾大学経済学部に進学。才色兼備の剣士として注目を浴びる。2013年にシニアの日本代表チーム入りを果たし、2014年には年代別の世界大会で結果を残している。