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(写真 依田純子 / 文 小泉咲子)

2016年5月、ハワイ・ホノルルで開催される『ホノルルトライアスロン2016』に、トライアスロン未経験の女性ふたりが挑む。大会までの7カ月、競泳の北島康介選手が主宰のスイミングスクール『KITAJIMAQUATICS』が全面サポートする、トライアスロンスクール『TRY WOMAN』に参加。トライアスロンに関しては、まったくの初心者が、オリンピックディスタンスのトライアスロン完走を目指す足跡を追う連載をスタートさせる。挑戦するのは、モデル業の傍らランニングとキックボクシングを本格的にやっている持永真実さん。と、今年12月にはじめてのフルマラソンに挑戦するべく、ようやくランニングに本腰を入れはじめた編集部の久恒。11月からのトレーニング開始を目前に、1回目は、スクールの総監督を務める大西勇輝さんとスイムを指導する葺本康隆さんに、トライアスロンの魅力について聞いた。

“トライアスロン=過酷”は思い込みに過ぎない

スイム、バイク、ランの3種目からなる耐久競技、トライアスロン。とかく過酷なイメージがつきまとうが、3種目あるトライアスロンのなかでも“短距離”に位置づけられている「オリンピック・ディスタンス(※1)」なら、初心者であっても、3時間から3時間半でゴールできるのだそう。フルマラソンの初完走タイムがだいたい5、6時間。比較すると、とてつもなく遠く思えたトライアスロンのゴールが急に近く感じられないだろうか。
「あくまで目安ですが、オリンピック・ディスタンスの場合、スイムが1500mで40分、バイクが40㎞で1時間40分、ランが10㎞で70分くらい。一定の筋肉だけでなくバランスよく全身を動かすので、身体への負担も、みなさんが思っているほど大変ではないんですよ」(大西さん)

※1
「オリンピック・ディスタンス(ショート・ディスタンス)」のレースは、スイム1.5km・バイク40km・ラン10km、合計51.5kmの距離で行う。「ロング・ディスタンス(長距離)」のレースは、スイム4.0km・バイク120km・ラン30km、合計154kmの距離で、そして、「アイアンマン・ディスタンス」のレースは、スイム3.8km・バイク180km・ラン42.195km、合計約226kmで行う。

3種目で構成されていることが、大変なイメージの元とも言えるが、実はそれこそが、トライアスロンの長所なのだとも。「まず、3種目あると飽きない。使う筋肉がそれぞれの種目で違うので、負担が分散されて怪我も少ないんです。それに、3種目できるようになるということは、スポーツの選択肢が増えること。雨が降って外を走れない日は屋内で泳ぐなど、種目を選ぶ引き出しが増えるのはトライアスロンの大きな魅力ですね」(大西さん)ただ、女性は、筋肉がつきすぎてマッチョになるのは困る……。「ちゃんとしたフォームで行いさえすれば、大丈夫。むしろ、シェイプアップされた、なりたい身体になれますよ」(大西さん)

そして、トライアスロンの醍醐味と言えば、やはり達成感。スイム1500m、バイク40㎞、ラン10㎞を終えてゴールしたときの喜びは、とてつもなく大きい。完走した自信は、その後の人生の糧になるだろう。

参加者全員が女性未体験者『TRY WOMAN』が全面サポート

大西さんによれば、「1.5㎞を泳ぎ切れば9割は完走できる」くらい、完走の大きなカギを握るのは、スイム。25mしか泳げない人でも、『TRY WOMAN』ではスペシャリストが指導にあたってくれるので、問題なし。スイムでとくに重視すべきは、フォーム。7カ月のレッスンで、無駄のない効率的な動きを練習する。スイムトレーニングの大きな味方になるのが、プライベート流水プール。競泳の北島康介選手たっての希望で導入された施設で、波の抵抗を受けたような感覚でトレーニングができる。
「風や波によって、同じ海でも刻々と変化します。目標物を定めて泳ぐ大切さであったり、海で浮いて休む方法など、実践的なオーシャンスイムの知識を教えていくつもりです」(葺本さん)

 水深1.2m。サイドがガラス張りになっており、コーチがフォームをチェックできるようになっている。また、上と横に設置されたふたつのカメラで撮影。自分でも、フォームをモニターで見られる。

『TRY WOMAN』では、初回にHR測定(最大心拍数と最大酸素摂取量の測定)を行い、個人ごとのデータに基づき、自分が強化すべきポイントを押さえたメニューを考えてくれるのも頼もしい。

 ランニングマシーンを1分ごとに時速1㎞アップしていき、最大心拍数と最大酸素摂取量を測定。AT値(無酸素作業閾値:有酸素運動から無酸素運動に変わる変換点)などのデータを取る。

『TRY WOMAN』のプログラムには、月に3回、全体練習や都合のいい日程を選べる個別指導、1泊2日の実践キャンプなどが含まれている。「すべて参加してもらうのがベストですが、難しい方もいるでしょう。でも、SNSのグループを使ってフォローするなど、可能な限り、メンバーのみなさんとコミュニケーションを取って、生活パターンや性格に合わせたパーソナルなアドバイスをできればと思っています」(大西さん)

目指す「ホノルルトライアスロン」は、大西さん曰く「これ以上ないくらい、ビギナー向けの大会」。波が穏やかで、テクニックはあまり必要とされず、制限時間も厳しくない。
「街全体に大会を歓迎する空気ができていて、雰囲気もいい意味で“ゆるい”んです。ツラさを忘れさせてくれるくらい美しい海と景色もありますし、トライアスロンデビューにはもってこいですよ」(大西さん)
『TRY WOMAN』の参加者は全員女性の未経験者。これまでのスポーツ経験に差はあれど、トライアスロンに関してはみんなが同じスタート地点に立っている。仲間と信頼できるインストラクターといっしょなら、トレーニングも続けられるはず。来年の5月、ホノルルの地で、とびきりの達成感を味わおう!

大西勇輝(おおにし・ゆうき)/トライアスロン総合監督
順天堂大学スポーツ健康科学部卒業。大学時代は、トライアスロン競技部。現在は「自然に触れながらカラダを動かすことを日常に」をテーマに、
トライアスロンをはじめ、ランニングやトレイルランなどの指導や、アウトドアフィットネスクラブのマネジメントを行っている。

葺本康隆(ふきもと・やすたか)/スイム担当
2歳から水泳を始めた水泳指導のスペシャリスト。北島康介選手が主宰する「KITAJIMAQUATICS」のインストラクター。ライフセイバーとしての活躍も目覚ましく、14年、全日本ライフセービング選手権レスキューチューブレスキュー優勝。

『TRY WOMAN』
代官山のジム「FLUX CONDITIONINGS」使い放題や、渡航費や宿泊費の特別価格での提供など、特典多数。限定30名。無料説明会及び施設見学会を10月23日(金)、26日(月)の20:00~(90分)実施。
場所:東京都渋谷区猿楽町3-7
問い合わせ:03-6452-5858(株式会社IMPRINT)
http://peatix.com/event/115148