先日、女性限定のトレーニングセッションとして開催された『NTC WEEK SPECIAL LIVE』。第一部のゲストには女子スキージャンプの高梨沙羅選手が、第二部には女子スノーボードクロスの藤森由香選手が登場。ナイキが独自に開発したファンクショナルトレーニングプログラム「NIKE TRAINING CLUB(NTC)」の特別メニューを500人もの女性たちと一緒に楽しみ、汗を流しました。

2014年ソチオリンピック日本代表として記憶に新しい高梨沙羅選手は、若くしてその才能を開花。これまでの華々しい戦績には、“日本人女性初”と並んで、“史上最年少記録”という文字が多数見受けられます。世界を転戦しながら、日々過酷なトレーニングに励む彼女にとって、NTCのトレーニングメニューはどう映ったのだろうか。

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「まず、初心者、中級、上級とメニューが分かれていますよね。あまり運動が得意ではない人からスポーツを真剣にやってる人まで参加できる内容だなっていうのが第一印象ですね。とくにこのレベル設定は、強度の設定とも言えるので、私自身も日々のトレーニング後に運動し足りないと感じれば、取り組みたいと思えるメニューでしたね。メニューも15分、30分、45分と時間で選べるので、活用の仕方はたくさんありそうですね」

ほぼ毎日、必ず何かしらのトレーニングを実施しているという高梨選手。トレーニングの内容は、持久系、ジャンプ系、瞬発系、バランス系、そして夏場にはウエイトトレーニングもこなす。トレーニングメニューは基本的にはコーチに与えられたものを取り組み、毎日トレーニングメニューが違うという。

「どの日にも共通しているのは、コアのトレーニングが入っていることですね。トレーニングは1日中やっているわけではなく、フルにやっても2時間程度です。オフシーズンになってもトレーニングは続けているので、飛ばないにせよ、自分の体力を落とさない程度のランニングや基本となるスクワットジャンプやプライオメトリックジャンプなど脚力を中心に鍛えています」

365日、アスリートとして欠かさずに行っていること

「オンとオフシーズンでは過ごし方に違いはありますが、イメージトレーニングは毎日欠かさずやってると思います。色々やることが多すぎて、思うようにトレーニングができない日なんかは、良かったときのジャンプをイメージしたり、今度トレーニングでこうやってみようかなとか。想像することがけっこう好きなんです。できるだけ、一連の流れでイメージするように意識しているかもしれません」

イメージトレーニングで思いついた内容をコーチに相談するようなこともあるというから、よっぽど筋肉の動きやテクニック、緻密なイメージトレーニングなのかと思えば、どうもそういうわけでもないようです。

「私のイメージトレーニングは、例えば、シュッと飛んでみようとか、感覚的なことで考えることが多いんです(笑)」

身体を動かすことでポジティブなイメージを描ける

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約45分のこの日のトレーニングプログラムは、軽快なステップを組み合わせたウォーミングアップに始まり、バレエの動きを取り入れたコア系のしなやかな動きから、激しく身体を稼働させるサーキットトレーニング。そして、クールダウンでは、ヨガ。と、盛りだくさんの内容でした。

来場者に混ざり、共にトレーニングを楽しんだ高梨選手は会場でも、自身が最も重要としているトレーニングは“イメージトレーニング”であると話していました。

「私が一番大切にしているのは、イメージトレーニングだと思います。走ってるときは、頭が空っぽになって、あまり色々なことを考えないので、ランニング中にイメージすることが多いです。運動をすることで、身体のなかに溜まったストレスを発散することができるので、ポジティブなイメージを描きやすいのだと思います。」

トレーニングを終えたあとは、次のような感想。
「コア系の動きなど、普段のトレーニングにあるような動きもありました。普段はいつも一人でやっているトレーニングですが、今日はこんなにたくさんの人と一緒に運動することができて、とても楽しい時間でした。NTCは幅広い人たちが楽しみながらできる効果的なトレーニングだと思います。達成感を分かち合えて、身体の毒素が全部抜けていったような感じです。」

この日の最後に司会者から投げかけられた「きついトレーニングを乗り越えるためには?」という質問に対しては、「辛さの先に強さがある」と、力強く答えた高梨選手。若干17歳にして、世界という舞台で戦うトップアスリートの洗練されたメンタリティを裏付ける一言でした。

一般的に“トレーニング”とは、フィジカルに訴えかけることが主な目的に思えますが、彼女が日々心掛けているのは、ポジティブな精神だったり、ストレスのない身体だったり、良いイメージ、といった、抽象的なメンタル面の印象が核にあるのでした。毎日のトレーニングで、肉体への成果だけでなく、直感と機能を結びつけるバランス感覚を養うことが、世界を羽ばたく力へとつながっているのだろうと、考えさせられる一日となりました。

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【プロフィール】
高梨沙羅(たかなし・さら)
女子スキージャンプ選手。1996年10月8日生まれ、北海道上川町出身。グレースマウンテンインターナショナルスクールに在籍。
2011年第53回HBCカップジャンプ競技会、女子の部にて大倉山シャンツェの女子バッケンレコード141mを記録。同年2月に開催されたコンチネンタルカップでは、国際スキー連盟公認国際ジャンプ大会での女子選手史上最年少優勝を果した。
2012年インスブルックユースオリンピックでは金メダルを獲得。その後ノルディックスキージュニア世界選手権、FIS女子ワールドカップ個人第11戦蔵王大会にて優勝を果す。2012-13シーズンは、前年に続きジュニア選手権で連覇をするだけでなく、ワールドカップで2戦残して、史上最年少での個人総合優勝を成し遂げた。
2013-14シーズンでは、ロシア・ソチ五輪出場を果たし、ワールドカップ個人では18戦15勝というFISワールドカップ女子最多優勝記録を塗り替え、2年連続のワールドカップ総合優勝を飾った。