(写真 村松賢一 / 文 村松亮)

マイソール (Mysore)という都市をご存知ですか? 

インド南部に位置する都市で、アシュタンガヨガの総本山であるシュリ・K・パタビジョイス アシュタンガヨガインスティチュート(Sri Krishna Pattabhi Jois Ashtanga Yoga Institute)」がある場所としても知られています。アシュタンガヨガとは、シュリ・K・パタビジョイス(Sri K. Pattabhi Jois)氏によって現代に継承されてきたヨガのメソッド。このアシュタンガヨガは、ポーズをおこなう順番が決められており、呼吸によるヴィンヤサ、視線を一点に定めるドリシュティ、エネルギーを身体の中に封じるバンダという特徴的な3つのポイントがあります。

世界中から数多くのヨギー、ヨギーニが訪れる都市、マイソールで出会い、「Mysore Masala Brothers(マイソール・マサラ・ブラザーズ)、通称MMB」という集いを結成した更科有哉さん、井上英樹さん、山口佳吾さん、石川恭平さんの4人。彼らに話を聞くために、この日MMBとしてはじめてのワークショップを開催した千駄ヶ谷の公民館を訪れました。アシュタンガヨガの聖地にて意気投合し、帰国したての、できたてほやほやのチーム取材からこのMARK GATHERINGというコーナーはスタートとします。

MARK GATHERING、これはスポーツを通じて集う人々を紹介する新しいコーナーとなります。今後も、乞うご期待ください!

共通点はカレー(笑)
ヨガに新しいスパイスをふりかけたい

それぞれの想いをもってマイソールを訪れた彼らは、修行中は黙々とヨガに集中し、アーサナ練習をお休みする日とされる満月と新月の日であるムーンデイの前日などにみなで集い、様々な議論を交わしたのだそうです。もちろん、話の軸はヨガのこと。「もっとこういうふうにしたらヨガが楽しくなる」「こんなことしたらヨガを新しいカタチで広めることができるのではないか」。集中する修行の時間は濃厚だが、割合としては空き時間は膨大にあるのだと現地での生活を振り返ってくれました。

更科  その空いてる時間で、「僕らに何かできることがあるんじゃないか」っていうことで盛り上がりました。世代も、住んでいる場所も違う。でも僕たち、「カレー」が大好きだった。しかもこのふたり(山口佳吾さんと石川恭平さん)はとくに作るのも大好きだよねって(笑)。僕自身、カレーは食べることも、作ることも好きですけど、このふたりとなると、突然レストランや食堂のキッチンにズカズカと入っていって、「レシピをおしえてくれ」って押し掛けてしまう。でもインドの方々は優しくて親切だから、つたない英語で話しかけてもちゃんと教えてくれるんですよ。それで、向こうに滞在中もどんどんスキルが上がっていってしまって。

結局僕らは、マイソールで学んだヨガを伝えいくわけですけど、じゃあ現地で学んだカレーも一緒に伝えていこうかって話になったんです。インドのスパイスの中に「マサラ」っていうのがあるんですけど、マイソール・マサラ・ブラザーズの“マサラ”はそこからつけたんです。

井上  たとえば、MMBでリトリートとかをやってみたいんですよ。大分県の温泉街とか北海道の大自然の中とかで。僕らはそれぞれ北海道の人(更科)、京都の人(山口)、名古屋の人(石川)、そして福岡の人(井上)ですけど、もう全国各地で。アシュタンガヨガを通して僕らが学んできたことを伝えていきたいのはもちろん、そこに料理もある。僕らは音楽もすごい好きですし、ファッションも好きで、同じように生活の一部としてヨガがある。ワークショップしかり、リトリートしかり、小さなきっかけをまずは国内からはじめて、ゆくゆくいつかは海外にもいきたいんです。ただし、今回僕らが頭を痛めたのは、本当に語学力が足りないということ(笑)。やっぱりインドに行って英語がすごく必要なんだなって感じましたね。毎年それは言ってるんですけど、こうやって4人でやっていこうってなると、もっとスキルを上げて行かなきゃいけないし、「日々のプラクティス+英語のプラクティスもやっていこうね」っていうのはそれぞれで考えていますね。

どうしてマイソールへ行ったのか
それぞれの想い

彼らはどうしてインドのマイソールを訪れたのか。そして現地でどんなことを感じ取ったのか。

石川  僕がマイソールを訪れたのは今回で2回目なんですけど、前回は6ヶ月のインドを旅行の中でアシュタンガヨガに出会い、それでメインシャラーに行こうと思ったんです。でも事前の手続きを一切していなかったので入れなくて。通常は数ヶ月前から予約をして、申請していないといけないんですね。それでマイソールには行ったんですけど、違うところで練習をしました。その時に「次回こそ」と思っていたので、今回はきちんと手続きを行って3ヶ月間練習してきました。訪れている人の中には、10年間も通いつづけてる人もいたり、「あそこに帰りたくてしょうがない」っていう人もたくさんいて。はじめはやっぱり、その場の雰囲気にのまれてしまうというか、みんなエネルギーが溢れてますからね、自分を見失いそうになることもあります。自分の練習をね。でも毎日、毎日、集中して練習していると、最後には「あそこに戻りたい」って気持ちになれる。恋しくなって、世界中から毎年みんなが戻って来る場所なんだなって実感してます。

山口  僕も今回が2回目でした。行こうと思ったきっかけは、アシュタンガヨガをはじめたときからずっと「本場やし」っていう安易な感じで頭にあって、さらに昔からカレーを食べるのが大好きっだったので、「まてよ、インドってカレーとヨガあるやん、これ行かなあかんやん」って(笑)。やっぱりカレーは美味しかったですしね。「カレーとヨガ」俺のすべてや! みたいな(笑)。でも、もともとは「一回で終わりにしよう」って思ってたんです。実際、昨年行ってみて練習もして、美味しいカレーも食べて、キッチンまで見れて「最高や」ってなって。インドでも結構大きいレストランとかは「キッチンはだめだ」って入れてもらえないんですけど、まあ、当たり前ですけど(笑)、それでも小さな食堂とかは「仕込みから見にこい」って言ってくれることもあって。「明日もくるか?」っていわれたら「そりゃ、行きます!」って。

井上  僕はインドに5回行ってますね。マイソールは今回で3回目で、1度目は2週間だけのすごい短い滞在でした。2度目は、さっきの(石川)恭平くんじゃないけど、レジストレーションがいっぱいで断られたんです。メインシャラには入れなかった。それで別の場所へ行きましたけど、やっぱりシャラート師の指導を一度は受けてみたいなって。気になっていて。ようやくレジストレーションも通って、今回行ってきました。いざ練習してみると、エネルギーが全く違う。それで練習に集中できて、それで残りの時間はすごくあるので、ある意味では退屈なんですけど、その空き時間に一切ストレスがないんです。自由に遊びたければ遊んでいいし、勉強したければ深めることもできる、きっとそんな場所なんです。とにかく、日頃日本で感じていたストレスがないっていうところが魅力なんです。時々人はインドから帰ってきたら「自分を見失うよ」っていう言いませんか? たしかにすごいギャップがあるんですけど、僕はそういうことはほとんどなかったんですね。

更科  ヨガをやってなかったとしても、インドっていう国はすごく魅力的な国だと思います。ただ、1週間とか2週間じゃ、きっとインドを嫌いになったまま帰ってくるかもしれない。僕だったらそうなってしまったと思うんですよ。でも僕は、幸いにも長くいることができました。最初はすごくイライラしますし、こっちの常識では考えられないことがたくさん起こるんですけど、向こうのペースとか流儀を受け入れられるようになると、そこからはものすごく楽しくなれるんです。それまでにはきっと、少しだけ時間が必要なんだと思います。だからせっかく行くんだったら最低でも1ヶ月は休みを取って行くとインドは愛して止まない国になるでしょう。

ヨガはなぜ必要とされるのか
MMBがこれから伝えていくもの

MMBの今後の活動をインスパイアしていく源泉、そのヒントのなるのが“リズム”という言葉かもしれない。もちろんそれはこれからの話。

井上  これはキャリアによっても違うと思うんですけど、僕がヨガを始めた頃とかは、練習が終って、普通に焼き肉屋さんなんかへ行くこともありました。もちろん、それが悪いわけではないんですよ。でもそうしてヨガを続けていて、気づけばだんだんそれが必要なくなってきて、次は野菜がどんどん増えていった。僕は魚は食べてるんですけど、動物性のものを摂取すると、翌日の練習に変化というか、(スポーツを日常的にやっている皆さんなら)ご存知の通り、カラダに表れてくるので。これはしなければならないことではなくて、単に気づく、ってことなんですけど、こうして気づけると、やっぱり食事もコントロールしていくように自然となったんです。かといって、お休みの前の日とかには、今でもお酒を飲むことはあります。ただの、リズムの話ですよね。僕の最近のリズムだと、食事の回数も減ってきていて、一日1.5食、または1食のときもあったりします。それはただ、そこまで必要としていないからに過ぎない。ヨガだけでなく、普段サーフィンもしますけど、これもヨガと相性がいいからってわけでもなく、むしろ僕は歳をとってからはじめたので、パドルをし過ぎた翌日なんかは肩が上がらないくらいなときもある。まだヨガと相性がいいとは思えないぐらい。でも、サーフィンも食事と一緒で、結局は自分のリズムでやっているので。

更科  僕が最近、住居を北海道に移した理由はいくつかあります。もちろん東京のことは大好きなんです。東京でなければ得られない激的なものはそうとう数あります。だけど今の自分のリズムとは少しズレのようなものがあり、それが大きくなっていくのを感じました。そもそも僕は、自然が大好きなんです。ヨガに限らず、ウィンタースポーツも大好きで、来年の1月~4月はスノーボードを通じて雪山に集中し大自然ともっと向き合いたいと思っています。僕はヨガに出会って、10年くらい実践してるんですが、やっとヨガの恩恵みたいなものが少しずつ出てきたんです。少しだけ柔軟になったというか。身体をいっぱい動かして、身体が柔らかくなってきて、ココロも少し柔らかくなってきたと思われます(笑)。だんだんと。前はすごい「こうじゃないといけない」とか「こういうのはかっこわるいから絶対に否定する」とかそういう考え方だったんですけど、今はもうちょっと柔らかくなって「こういう考え方は受け入れにくいけど、理解していけるように考えてみる」っていう、一段階、間を設けられるようになった。実は結構どうしようもない人間で…..でもちょっとずつまともになりたいなって、「世の中のためになりたいな」って気持ちも少しだけ芽生えてきたのかも。ゆえにMMBを通じても、この気づきと僕の中で少しずつ変化している想いや、スタイルをみんなと一緒に伝えられたなと思っています。

「Mysore Masala Brothers(マイソール・マサラ・ブラザーズ)」
通称“MMB”。2013年インド マイソールにて、更科有哉、井上英樹、山口佳吾、石川恭平にて結成される。彼らはアシュタンガヨガをこよなく愛し、創造されるもの全ては、そこからインスパイアされている。
Mysore Masala Brothers Facebook

MMB主催のリトリート開催決定!

MMB ASHTANGA YOGA RETREART @ BYRI
開催日時:2013年9月20日(金)~9月22日(日)
開催場所:北海道 旭川21世紀の森
〒078-1274 旭川市東旭川町瑞穂888番地 TEL/fax 0166-76-2108

[内容]
●プライマリーレッドクラス:
 初級シリーズを指導者のカウントに合わせて動きます。初心者歓迎!

●インターミディエイトレッドクラス:
 プライマリーの次のシリーズを指導者のカウントに合わせて動きます。

●マイソールクラス:
 自主的に練習しながら個別に指導を受けれます。

●MMB WS『MMBとバンダを探そう!』:
 MMBとのディスカッションしながら、様々なアプローチ(動きだったり、見聞…)でバンダを探していくクラスです。
わからない事や、思っている事を積極的に、MMBと議論しましょう。

●井上英樹 WS:
  初心に帰ろうアシュタンガビギナー&カンファレンスクラス

●料理
 MMBが作る本場南インドのカレーを堪能
 
・お申し込み方法
「2013MMBヨガ申し込み」
 1お名前: 
 2参加クラス:
 3メールアドレス: 
 4携帯電話番号: 
 5住所:
をご明記のうえお申込下さい。

・問い合わせ/申込メ—ル:bieiyoga@yahoo.co.jp

・URL:
http://red.ap.teacup.com/budbud/1270.html