名前:身体のいいなり
著者:内澤旬子
発行:朝日新聞出版
発売日:2010年12月30日
ページ数:214ページ
価格:1,300円(税抜)
関連のスポーツ:ヨガ、ストレッチ

昨年末に出版され、今年話題となった内澤旬子の「身体のいいなり」。筆者本人が、“38歳で乳がんと診断されてから、なぜか健やかになっていった”という体験をイラストと文章とでルポルタージュしたもの。

「病気といえない病気」と本著に記された腰痛、アトピー性皮膚炎、微熱、冷え性、むくみ。これら筆者が長年抱えていた持病が、いくつかの手術を重ねていくうちに不思議と改善され、術後にはじめたヨガの影響もあってか、アトピーが治り、お化粧をするように。腰痛とO脚が直り、ハイヒールとスカートを履くように。持病から開放されるにとどまらず、女性性までも取り戻し、病気前よりも毎日を楽しく生きれるようになった、というこれまでにないユニークな闘病記です。

早期発見による乳がんステージⅠだったこともあり、「大した事ないので、書くのもおこがましい」といったスタンスで描かれているためか、妙に清々しくすらすらと読み進めることができてしまいます。「身体のいいなりにならざるを得ない“人間の性”」を受け入れているからなのか、または、もともとの筆者の性格なのか。医療費、保険、入院生活といった、あらがえない現実的な問題についても赤裸裸に綴られているため、視点を変えればやはりヒリヒリするようなお話。

身体と心の連動、そして矛盾といったテーマについて改めて深く考えさせられる一冊。落ち着いて自分を見つめ直せるこの時期にこそ、おすすめです。

(写真 鈴木泰之 / 文 onyourmark編集部)