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(文 村松亮/ 動画 TOTAL TIME 03:42 記事最下段

Cafe Eight代表取締役の清野玲子さんは、アートディレクターとしての肩書きを持ちながら、ヴィーガンカフェ「Cafe Eight」、「PURE CAFE」をプロデュースしてきた女性です。

2000年に東京にオープンしたヴィーガンカフェ「Cafe Eight」は、今年の夏7月31日をもって一旦営業を終了しました。系列店である南青山にあるヴィーガンカフェ「PURE CAFE」は、現在も引き続き、営業しています。

彼女のインタビュ―をおこなった2011年8月当時、彼女のお腹にはこれから生まれてくる小さな命がありました。3.11を受けて、報道やtwitter、Facebookのタイムライン上では、食物への放射能の影響が徐々に明るみになってきた頃でもあります。そんななかで、妊娠中の清野さんに改めて、ヴィーガンフードの魅力を伺いました。

菜食に切り替えて
水泳の記録が伸びた

「私は学生時代に水泳をやっていました。ある時期、記録に伸び悩んでいたことがあって。その当時たまたま父親が読んでいたオリンピック選手の手記に、菜食のことが書かれていたんです。それまでは、肉嫌いだった私に毎日のように肉を食べろ、パワーをつけろ、と言っていた父親が一変して(笑)。突然、食卓が野菜一色に変わったんですね。食生活を変えると、すっと記録が伸びました。身体の状態、集中力も高まったんですね。今思えばそれが私のヴィーガンフードとの出会いだったかもしれません」

ヴィーガン(=直訳は純菜食主義者)とは、お肉やお魚はもちろん、その出汁から卵、乳製品などの動物性食品を一切食べない人、その考え方を指す言葉です。ヴィーガンフードが日本では馴染みのない頃から、世界中のお母さんが食卓で発する不変な的なフレーズ“Eat Your Vegetables!=野菜をしっかり食べなさい!”をスローガンにして、Cafe Eightはヴィーガンフードを広めてきました。

“食べることは生きること”に等しい。オーガニック、エコロジーという考え方が、世間一般に広まってから数年。大震災を受けて、さらに私たちは意識的に食を選び、食べて(生きて)いかなければならない状況なのだと彼女は言います。

選ばされているだけ、
なのかもしれない

「選択肢がたくさんあるようで、選ばされている。それが多くの人々が直面している状況なのです。むしろ食の選択肢を削ぎ落としていくことで、思考、スタイルもシンプルになっていきます」必要以上な外食も減り、お付き合いで外食するケースもなくなることで、結果的に自分にとって本当に大切な人としか会わないようにもなる、そんな側面もあるのだと話してくれました。これから食生活とその安全性を真剣に捉えれば捉えるほど、「選ばないことを選択する」という食生活は必要不可欠なスタイルなのかもしれません。

また、日常的にスポーツを楽しんでいる人々にとって、食べることはトレーニングの一環とも言えます。ヴィーガンフードを取り入れることで、ポテンシャルの向上や集中力アップがのぞめるかもしれません。世界的にもヴィーガンフードを取り入れているトップアスリートがたくさんいます。スポーツとの相性もよく、自分のスタイルにもあって、継続できる食生活。それを見つけよう、または見つけたいと思っている方はぜひ一度、ヴィーガンフードに触れてみるのはどうでしょうか。

(TOTAL TIME 03:42 |動画撮影 上原源太)

 

清野玲子 / Reiko Kiyono
有限会社ダブルオーエイト・有限会社カフェエイト主宰。1968年7月28日東京生まれ。1997年デザイン会社・ダブルオーエイトを友人と設立。アパレル、音楽系企業のブランディングや広告等のアートディレクションを務める一方、2000年「Cafe Eight」2003年に「PURE CAFE」をオープン。野菜ブームの火付け役となる。オーガニックやベジタリアンフードを楽しくおしゃれに!をモットーに他社のフードディレクションなども手掛けている。著書「VEGE BOOK」シリーズ(リトルモア)がある。

PURE CAFE / ピュアカフェ
空間や食を通して「ストレスからの解放」テーマにした表参道にあるヴィーガンカフェ。

住所:東京都港区南青山5-5-21 アヴェダライフスタイルサロン&スパ1F
TEL:03-5466-2611
公式サイト

(ムービー撮影 上原源太 / 文 村松亮)