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「体重を落とすのも大変だけど、それを維持するのはもっと大変なんだよね」とはよく聞く話。
 
最新の研究によると、ダイエットのリバウンドは意志の弱さというよりも、食欲調整に関わるホルモンの仕組みによるもの、という結果が報告されています。
 
研究では50人の肥り過ぎの人々に10週間のローカロリーダイエットに挑戦してもらいました。この際、ダイエットの前に食欲調整の鍵となるいくつかのホルモンの量を測り、62週間後にもう一度測って、その差を調べてみたのです。
 
すると、ダイエットの一年後までに主に二つの物質、グレリンの増加とレプチンの減少が見られたそうです。
 
グレリンとは胃から分泌される成長ホルモン分泌促進ペプチドで、なんと日本人である国立循環器病センターの児島将康・寒川賢治さんらによって発見されたもの。そしてこのグレリン、視床下部に働きかけ、食欲を刺激する作用を持っています。グレリンの投与により、体重増加、脂肪組織の増大がみられるといいます。
 
一方、脂肪組織から分泌されるホルモンであるレプチンは、食事を始めてから20~30分後に分泌が始まります。そして、血中のレプチン濃度が上がると、脳に対して「お腹いっぱい」という満腹信号を出すのです。
 
つまり、グレリンは食べることにGOサインを出すホルモンで、レプチンは食べることを止めさせるホルモン。グレリンの増加とレプチンの減少は体重増加のお膳立てをしているというわけです。
 
進化論的に見ると、これらのホルモンの量の変化は食糧難の時に飢えを避けるために役立ったのではないかと考えられています。しかし高カロリー食が豊富で活動量が少ない環境では、ダイエットのリバウンド率を高める要因となっているようです。多くのひとが5年以内で体重が戻っているというデータもあるとのこと。
 
こうしたホルモン量の変化を抑制してくれる薬の開発も進んでいるようですが、長期利用しても害のない食欲抑制剤を手にするまでは、以下のような行動が現実的。
 
◯定期的に体重を測る
◯朝食を摂る
◯一日一時間は運動する
◯低脂肪食を摂る
 
しっかり運動して、食べ過ぎず、自分の身体に自覚的になる。オーソドックスな答えですが、onyourmarkユーザーの皆さんなら、そんなに難しいことではないですよね?
 
Web MD より / リサーチ 松田正臣)